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INTERVIEW

Japanese

RED EARTH

2018年05月号掲載

RED EARTH

Member:寺澤 尚史(Vo/Gt) キヨ(Sax/Vo) フェアリー(Dr/Vo)

Interviewer:TAISHI IWAMI

-たしかに。ちょっとステレオタイプですけどね。

キヨ:レッチリ(RED HOT CHILI PEPPERS)が言ってたら"おぉ!"ってなりますけどね。見出しか......。僕ら鉄球みたいなもんなんです。

寺澤:なんやそれ?

キヨ:ほら、なんかめちゃくちゃ振り回す感じやん。

寺澤:はい、見出しとしては弱い!

-たしかに弱い。でも、今回のシングル『RED EARTH 0』はまさに、鉄球をブン回したような、何をやっても"RED EARTHらしい"作品だと思うんです。

キヨ:え? 聴いてくれたんですか?

-聴かないと来ないですよ(笑)。まず、シングルなのに10曲入り。新曲が4曲と、あとの6曲は会場限定でリリースされていた曲。

キヨ:ボーナス・トラックが6曲。なんとか目立とうとして出た策です。そんなに強くないですけど。

寺澤:ジャブ程度に"クスッ"となってもらえたら。

-これまで"RED EARTH I"(2016年リリースの1stアルバム)、"RED EARTH Ⅱ"(2017年リリースの2ndアルバム)ときて、今回のシングルで"RED EARTH 0"に戻った。

寺澤:まじめな話をすると、映画の"クローズZERO"からとったんです。

-ほう。"クローズ"のクルー感をRED EARTHに置き換えることもできると。

寺澤:今の9人でできるひとつの完成系形だと思えたんで"0"にしたんです。ベタですけど、ここからまた新しいことが始まるんじゃないかって。

-1曲目の「さくらんぼの種を見ていた」は、これまでのガレージ/ロックンロールのイメージとは明らかに違いますよね。私がリファレンスとして浮かんだのは、Mr.ChildrenとL'Arc~en~Cielでした。

寺澤:めっちゃ好きなんですよ。嬉しいです。

-そこに寄せる意識はありました?

寺澤:もともと弾き語りでこういう曲はよく書いてたんです。

キヨ:実際どう思います?

-先ほども言いましたが、RED EARTHって何やってもありじゃないですか。

キヨ:この曲も断食合宿しながら作ったんです。

寺澤:でもSNS的にはまったく盛り上がらず。もうみんな慣れてるんですよ。次は何をしたらいいのか......。

-では、これからどうやって伝えていきます?

寺澤:感覚ピエロとか打首獄門同好会とか、インディーズでもいい音楽やって自分たちのアイディアでそれを広めて、大きい会場でもライヴしてる。そこにはまだまだ敵わないけど、オレらもカッコいい音楽を作ってる自信はあるんで。どうやって聴いてもらうか、ちゃんと考えてやっていきたいと思ってます。

-いい話。その感じで作品のことを引き続き。「Holiday Drive」も70年代から80年代、そして現代まで、幅広いポップ感覚を持った曲ですね。

キヨ:これがフィリピンで撮ったミュージック・ビデオの曲で、すごく気に入ってます。寺澤ちゃんは今の音楽をそんなに積極的にチェックはしてない。対バンを観るくらいで。でも、自分の中にある70年代や80年代の音楽は"ルーツ"として消化してるんです。古臭くない。

-古臭さがなくて"ルーツ"を深みとして出せていると。

寺澤:古臭いのは嫌なんです。そこは自分のルーツが思いっきり前に出てくるのを、あえて引っ込めてます。キヨが言ったように、最近の音楽はあまりチェックしてないんですけど、ラジオはよく聴くんです。メロディ・ラインにも時代感ってあるじゃないですか。そこは、ちゃんと今に届くものになるよう意識しています。

フェアリー:え......、ほんまに真面目な話してる。

寺澤:言いたくなっちゃってる自分と言いたくない自分との葛藤の末、言っちゃいました(笑)。

-キヨさんのサックスもポイントだと思うんです。今回思ったのは、メロディやコード感に寄り添うような音色もあれば、個として華やかな強さを見せることもあるんですね。

キヨ:最初は初心者だったんですけど、単純に上手くなってできることが増えたんです。