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INTERVIEW

Japanese

カトキット

カトキット

Member:あっけ(Vo/Syn/Gt) ジャパニーズ田中(Ba) コバヤシヒロユキ(Dr)

Interviewer:秦 理絵

-6曲目の「喪失」はそういう歌ですよね。いろんな人との出会と別れがあって、でも"力強く歩いた"って歌ってる。それが素晴らしいことなんだって。

あっけ:そうなんです。前作では、結構世間に対する不満も歌ってたんですけど。今回は生活に寄り添いながら、喜びとか幸せを見つけるような作品なんです。

-サウンドの部分でいうと、「喪失」はメロディが全部同じで、サウンドのアレンジでどんどん昂揚感が高まる曲の展開がいいですよね。

コバヤシ:それは狙ってやってるところがあるんですよね。

あっけ:この曲は大変だけど楽しかったです。基本的に全曲なんですけど、私が歌詞とメロディを作ったら、あとは変幻自在にしてるんです。「芸術家気取り」(Track.4)だったら、ギターで激しくいきましょうっていう芯の部分だけ決めて、あとはデモを作る段階でリズムもコードも全部変えてもいい。だから「神様のはからい」(Track.1)は3パターンぐらい編曲して全部ボツになったりして。デモを作るのに半年ぐらいかけてますね。

-デモの段階で歌詞はあるんですか?

コバヤシ:あったりなかったりですね。テーマになる言葉はあったりしますけど、それをヒントにするというよりメロディに対するサウンドのイメージで作っていくんです。

-なるほど。それが最初に言ったサウンドと歌詞のギャップに繋がるんですね。

あっけ:そう思われたいんですよね。「怒鳴りつける命」(Track.5)なんかは歌詞だけ見たら、ギターでギューンっていう曲じゃないですか。でも、サウンドはキラキラさせてて。

-"あたしなんて生き物は/二階の窓から落っこちちゃえば/死んじゃうだけの人間なんです"っていう歌詞ですからね。

コバヤシ:歌詞だけ見たらブルースですよね。

あっけ:私、ほっといたらこういう曲しか書かないんですよ。「怒鳴りつける命」とか「枕元の短編集」(Track.3)みたいな重い感じの曲というか。

コバヤシ:こういう曲には完全にあっけの人間性が出てるんです。口では"ロック嫌い"って言ってるけど、根っこがロックな人間なんですよ。

あっけ:同族嫌悪なんですよね(笑)。

ジャパニーズ:だから他人がロックだっていうのを聴いて、"そんなものはロックと呼べない"みたいな感じなんでしょうね。同じロック好きなロックな奴として。