Japanese
空きっ腹に酒
2016年10月号掲載
Member:田中 幸輝(Vo) 西田 竜大(Gt) いのまた(Dr)
Interviewer:松井 恵梨菜
-最後は演奏と全然関係ないですけど(笑)、すごくわかりやすかったです。さて、間もなくワンマン・ツアーが始まりますが、1年前の東名阪ワンマン(※2015年9月25日〜10月3日に開催した、"空きっ腹に酒 ~相手にされたい『愛と哲学』リリースツアー~"ワンマン編)が空きっ腹に酒にとって初ワンマンでしたよね。今振り返ってみるといかがでしたか?
幸輝:初ワンマンが名古屋で、その次に東京、大阪とやったんですけど、記憶に一番残ってるのが東京かもしれないですね。O-nestっていうハコの性質もあると思うんですけど、柵がないから、前にいるお客さんがなだれ込むようにステージに倒れ込んできて。危ないと言えば危ないんですけど、それでも止まれへんお客さんの熱狂的な感じは、目に見える部分で感動しましたね。
西田:"ワンマンってこんなに楽しいんや!"って思いました。普段の30分のライヴだと定番な曲ばかりになりがちなんで、"あの曲やりたかったのにな〜!"って感じで帰るんですけど、ワンマンだとやりたい曲がいっぱいできるので。正直それでもやり足りないくらいなんですけどね。
-ワンマンでは単純に曲を多くやるだけでなく、プラス・アルファのことも盛り込んだりしますか?
西田:前回のワンマンのときはアコースティック・バージョンをやったりしました。あとは30分のライヴやと、アレンジを凝りすぎてしまうと回収できないんですけど、ワンマンならそれをメリハリにして成立させることができるんですよね。対バンには対バンの楽しさがあるけど、俺は正直に言うとワンマンの方が楽しい。でも、ずっとワンマンばっかりやってたらダメじゃないですか。ほかのバンドから吸収することもないし、ただ自分たちのやりたいことだけをやっていくことになってしまうので。だから、ワンマンはご褒美みたいなものですね。
幸輝:対バンはやっぱり、ピリピリ感が好きで。みんな勝ち負けじゃないとか言うんですけど、対バンってある種の喧嘩じゃないですか? 自分らを観に来てくれたお客さんの前で、自分が演奏する前に演奏されるとか、喧嘩売られてるようなもんやし(笑)。そうやってしのぎを削って成長した部分を、ワンマンで見せるって考えたら面白いかもしれないですね。ワンマンは集大成やし。
-今回のツアーでは対バン公演もありつつ、後半にワンマン公演が入ってくるという理想的な流れですね。今回のツアーは具体的にどんな内容にしたいと考えていますか?
幸輝:『しあわせ』というアルバムの曲をどう見せていくかを一番考えてますね。あとは、昔の曲をどんなバランスで入れるかとか。たぶん、みんな『しあわせ』は聴いてきてくれると思うんですよ。でも、このアルバム以外の作品を聴いていない人も楽しめるセットリストにしたいから、単純に曲が良くて楽しかったって思わせたいですね。僕、いつも思うんですけど、初めて観るとか、そんなの関係ないやんって思うんですよ。知ってるからこその楽しさはもちろんあるけど、せっかくみんなライヴハウスに遊びに来て、俺らも演奏しに来てんのに、この曲知らんからで片づけられたら、お互いなんで来とんのやろってなってしまうから。その場で鳴ってる音に対して、誠実に反応し合える関係でありたいんです。だから、お客さんはバンドが鳴らす音を素直に受け止めて、好きなように踊ったりしてくれたらいいし。俺たちは俺たちで、それをしっかり表現できるようなバンドになれたらなと思います。そういう部分も考えてセットリストを組みたいですね。前後の曲によって真ん中の曲の印象も変わってくると思うから、より伝わりやすいものにしたいです。
-今回、地元ではない東京(※10月21日渋谷TSUTAYA O-nest)で初めてツアー・ファイナルを迎えることになります。そこに向けての意気込みをうかがってもよろしいですか?
西田:ツアー中に進化していくと思うので、その姿をファイナルで見ることができるんじゃないでしょうか。"今日がファイナルやで東京〜!!"って感じになると思うんですけど、俺らだけでその空気が作れるわけじゃないので、会場のお客さんと一緒にそういう空間を作っていけたらいいですね。
幸輝:ライヴによって感情の差はつけたくないねんけど、ファイナルくらい意気込まへんの? って気もするし。ツアー・ファイナルってある意味、これからに対するスタートやから、僕はひと区切りってあんまり考えたくないんですよね。そこで終わりじゃなくて、"俺らこんなんできまっせ。次はもっとおもろいことになるやろうな"っていう感じを出したいですね。来年で10周年やし、そこに向けての助走というか......もちろん全力なんですけど、次のステップへの第一歩、いや半歩くらいのファイナルやと思ってくれたら嬉しいかな。でもまだ未知数なんで、楽しみにしていてください。
いのまた:頑張ります!
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w/ Droog / 挫・人間
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9月16日(金)札幌 BESSIE HALL
9月23日(金)心斎橋 CONPASS ※SOLD OUT
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