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INTERVIEW

Japanese

Predawn

2016年09月号掲載

Predawn

インタビュアー:石角 友香

-ところで、Track.5「Sigh」のピアノは清水さんが弾いてるんですか?

はい。

-ピアノの音の感じがちょっと怖いです。

あ、怖いですか(笑)? この音は、実家にピアノがあるので、実家に行って録ったんですけど。やっぱりでかい機材は持っていけないので、耳の位置で録れるイヤフォン・マイクみたいなもので録ったんです。"弾いてる人が聴いてる音"を録ったんですけど、やっぱりちょっとノイズが入ってて。

-ちょっとくぐもってる感じが怖いのかもしれないですね。

それもなんか味だなと思って。きれいなピアノの音を録るのもいいですけど、家庭にある素朴なピアノの音も私は結構好きなので。

-録ってみたらいい感じだなと?

まぁ、いい音よりいいテイクが録れたらいいなというのもあるし。実家にインコがいるんですけど、生活音が入ってるのも嫌いじゃないので、インコが鳴いててもいいかなと思って。「Sigh」は、音源としては一番気に入ってます。

-スタジオできれいな音で録ったら全然違うものになりそうですね。

ピアノはピアノだけで録っていて、その中からいいテイクを選んでます。ヴォーカルは何回歌ってもしっくりこなくて。いろいろ作業をして疲れてたんですけど、夜の11時ぐらいに"あ、今かも"と思って歌ったテイクが良くて使いました。なんかそういうのが多くて。たぶんスタジオだとできないんですよ、"今日は疲れてるから帰ろう"ってなっちゃうので(笑)。

-清水さんっていう、"人間のフィールド・レコーディング"みたいな感じですね。

はい、そうです。いい音よりもいいテイクを録りたいというのはそれですね。なんか生活の中で見えてくるかもしれないです。

-でも、それを自分でコントロールしないといけないわけじゃないですか。疲れてるけど今の感じで歌ってみようとか。

でも、"じゃあ3回だけ頑張ろう"とか思って録って、いいテイクが録れたときはやっぱりすごく嬉しいですし。

-基本的にはレコーディング・ミュージシャンとして野放しにされてるんですね(笑)。

あ、そうですね。ソーホーの人みたいに(笑)。下の階に住んでる人が"上の階の人、なんなんだろう?"と思ってると思います。

-Track.6「霞草」は初の日本語詞の正式音源化ですね。日本語になると全然印象が違うなと。なぜ日本語の曲を入れようと思ったんですか?

この曲も同じ時期というか、自然にできた曲なので、カラーも別に違わないし、アルバムに突っ込んでみようかなと思って。通して聴いた感じもたしかに印象は違うけれども、自分の中ではちゃんと繋がって聴こえるので中盤あたりに突っ込んでみました(笑)。

-ちょっとハッとしますよね、意味がわかると。

そうですね(笑)。

-アルバムはできあがってからも聴いてますか?

作り終わった直後からすごく聴いてます(笑)。ミキシングが終わってからも聴いてたし、マスタリングが終わってからも聴いてました。特に「Sigh」の感じとかがツボなので聴きたくなっちゃって。当たり前のことなのかも知れないですけど、やっぱり自分の曲って落ち着くなと思って(笑)。

-完成させるためには労力を使うけど、作り上げる経験をすることで、また音楽を作りたいと思われるのかな?と今思いました。

そうかも知れないですね。まだこう、表現というか、浸りたい世界がちょっと残ってるんで......"ちょっと"とか言って(笑)。

-私はしんどいときに聴けるアルバムができて、助かったなぁと思いました。

あぁ、嬉しい。

-ありがとうございますって感じです。

聴いてください。

-今回のアーティスト写真は車が使われていて、アルバム・タイトルは直訳すると"不在"じゃないですか? そして清水さんだけが車に乗ってる。

しかも助手席に。でも、意図は特にないんです。ガラスに木々が写り込んでる写真があって、それがきれいだなと思って。車を借りて近くのイチョウ並木まで行って、サクッと撮ってもらいました。

-ジャケット写真は、タイトルの"Absence=不在"という部分だけ葉がよけられて空いていて、それもコンセプトを感じたんですけど。

"こうしてくれ"ってすごく頼みました。結果的にコンセプチュアルですね。

-では最後に、これまでライヴを観てきた人に"どういうアルバムができました"という伝言があればお願いします。

伝言(笑)。"お待たせしました"ということと、ちょっと尺としては短いんですけど、お待たせしたぶんいいアルバムができたので聴いてくださいっていう感じです。

-Predawnのライヴのようにいつの間にか現れて風のように去っていく、アルバムもそんな印象があります。

そうですね。"よし聴こう"って聴いてもいいんですけど、何かしながらでも聴けるし、英語だから日本の方には邪魔しない感じになってるかもしれないので、気負わず聴いてほしいです。歌詞はオフィシャル・サイトに訳ごと載せようかなと思ってます。私は聴いていいなと思った歌を検索して歌ったりするし、そういうこともしてくれたら嬉しいです(笑)。