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INTERVIEW

Japanese

バンドごっこ

2016年07月号掲載

バンドごっこ

メンバー:ヒロ(Vo/Gt) ゲッチ(Ba/Vo) アッキー(Dr)

インタビュアー:秦 理絵

バンド名が"バンドごっこ"で、ベースのゲッチは平安生まれの1,029歳、半妖。一度見たらクセになる型破りなライヴ・パフォーマンスで話題の大阪発3人組ギター・ロック・バンド"バンドごっこ"が面白すぎる。バンドの今を全力で投入するべく完成させた2枚目の全国流通盤となるミニ・アルバム『1/∞』について迫った今回のインタビューでは、衝撃的な事実が出るわ出るわ......。ぶっちぎりでカッコいいバンド・アンサンブルとキャッチーな歌を武器に、人生崖っぷちの3人が起死回生をかけた『1/∞』は、"生きること"に全力で向き合う快作だ。

-ゲッチさんは半妖なんですよね?

ゲッチ:忍者に憧れて、この世界に来ました。1,029歳です。

-いろいろとツッコミどころが多いんですけど(笑)、まず"バンドごっこ"というバンド名にした理由から教えてください。

ゲッチ:高校を卒業してバンドを組んですぐのころに、高校のときの担任の先生と会ったんです。それで、先生にバンド組んだことを伝えると、"どんなバンド?"って聞かれたんですけど、そのときはまだバンド名も決まってないような段階だったのでそう言ったら、"じゃあ、バンドごっこやんけ"って言われて。それがバンド名だったら面白いなと思ったんですよね。

アッキー:インパクト重視なんです。

-活動していくうちに、もう"ごっこ"じゃないって思えるようになった段階で、バンド名を変えようとは思わなかったんですか?

ゲッチ:"バンドごっこ"っていう名前だけど、こいつら"ごっこ"ちゃうやんけって言わせたいというのが目標なんですよ。たしかに、このバンド名やと遠回りせないけんなって思うこともあったので、変えようかと思ったこともあるんですけど。この名前で売れたら、カッコいいなと思うところはあるんですよね。

ヒロ:こういう名前で、結構ふざけたこともやってますけど、俺らはちゃんと曲だけでも勝負できるレベルではあると思うんです。そうじゃないと、今のロック・シーンでは通用しなくて。この名前で曲もダメだと、ガチの"バンドごっこ"ですからね。

アッキー:だから曲以外はすべてふざけてる感じですね。"ふざけること"に真面目に取り組みすぎてるぐらいなんで。結局、みんな真面目なんです(笑)。

-音を聴くと、バンドごっこはもっとカッコよさを貫くこともできたバンドだと思うんですけど、なぜ真面目にふざける道を選んだんですか?

ゲッチ:メンバー全員、"普通"が嫌いなんですよ。変化球が好きというか。実は何回か笑いを捨てて真面目に走ったこともあるんです。でも、全然面白くなくて。大人にも言われるんです。"やるならカッコいい系の方がいい"とか。

ヒロ:みんなの持ち味を出したら、絶対にカッコよくなるんですけど、"それだったら誰でもよくない?"って感じなんですよね。

-ちょっと意地悪なことを言うと、今はバンドが生き残るためにみんな必死で、それこそ被り物をしたバンドも珍しくはないですよね?

ゲッチ:これは言い出したらキリがないと思うんですけど、俺らが真っ先にやっていたことも結構多いんですよ(笑)。ダンボールを壊すパフォーマンスとか。

-昔、キュウソネコカミもやってたやつですね。

ゲッチ:俺らも今はやってないですけど。毎回ホームセンターでダンボールを買ってくるのが大変なので(笑)。バンドとしてタブーを犯すようなことはしたくないですけど、やっぱり衝撃を与えられることをやっていきたいと思うんです。

ヒロ:うん。失うものは何もないからね。

-バンドの結成についてうかがいたいのですが、まずヒロさんとゲッチさんが高校の同級生なんですよね?

ゲッチ:同じクラスに音楽を熱心にやってる奴がいて、卒業ライヴのときに"お前も出ろや"って言われたのがきっかけなんです。でも、楽器をやったことがないから、"何もできへんで"って言ったら、"教えてやるから"って言われて。で、(ヒロと)一緒にやろうと思って誘ったんですよ。その日の帰りにギターを買いに行ったよな?

ヒロ:俺は週5~6でカラオケに行くような奴やったから、歌うのは好きやったんですよ。"面白そうやな"と思って軽くOKしたら、まんまとギターを買わされて。

ゲッチ:弾き語りユニット"はちみつ"だったんですよ。

アッキー:名前がダサすぎる(笑)!

ヒロ:世代的に、19とかゆずが好きだったんです。

-そういう雰囲気の2人組ユニットを目指してたんですね。

ゲッチ:そう。でも、これがアホな話なんですけど、初ライヴの1週間前になっても、全然ギターが上達しなかったんですよ。19の全曲集を見てても、"あかん! 俺らが弾ける曲ないで、どうする?"ってなって。それで自分たちが弾けるオリジナル曲を作ったんです(笑)。

ヒロ:作ったなぁ。練習するのに前日徹夜でカラオケに入ったよな。

ゲッチ:それで乗り切るという。

ヒロ:たぶん乗り切れてはなかったと思うけど(笑)。

ゲッチ:それでも初めてステージに立ったという達成感はあったんですよ。他のバンドが出てるのを見て、ああいうライヴがやりたいと思ったし。それでバンドを組んだんです。

-そこにドラムのアッキーさんが加わるわけですね?

アッキー:僕が入る前には別のドラマーがいたんですけどね。

ゲッチ:その人がバンドを辞めてしまって、知り合いに(アッキーを)紹介してもらったんです。で、スタジオで初めて会ったんですけど、17歳って聞いてたのに金髪のヤンキーが待っとって。俺らが22歳のときだったので5歳年下だったんですけど、ひと言目が、"メンバーやし、敬語とかええやろ?"って(笑)。"お、おぉ......"みたいな感じでした。

ヒロ:しかも、ある日突然"俺、高校辞めてん"って言うしね(笑)。

アッキー:修学旅行の直前に、親に"俺、バンドやるから学校辞めていいか?"って言ったんです。(高校に通ってると)遠回りになる気がして。そしたら殴られたんですけど、"別にいいよ"って。次の日には退学届けが提出されて退路を断たれましたね。

-......アッキーさん、なかなかの経歴の持ち主ですね。

ヒロ:僕らみんな何かしら、同い年の人は背負ってないものを持ってるんです。

-それはどこまで聞いていいのでしょうか......?

ゲッチ:全然聞いてもらって大丈夫ですよ。簡単に言うと、僕は彼女に"子供ができたから"って言われて結婚したんですけど、気がついたら俺の名前で600万円借金されていたんです。しかもDNA鑑定をしたら俺の子じゃなくて......。それを嫁に問い詰めたら実家に逃げられて、"養育費払え"って言われて訴えられるという(笑)。

ヒロ:こいつが借金を抱えてしまったのでバンドにお金を出されへんから、"バンドを辞める"という話もあったんですよ。でも、このメンバーでやりたいから、そのぶん俺らが出して今もこのバンドを続けてます。他のバンドより初期設定からハードルが高いんです。

ゲッチ:完全に偶然ですけど、メンバー全員、実の父親がいないからね(笑)。

ヒロ:そうそう(笑)。