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INTERVIEW

Japanese

かろうじて人間

かろうじて人間

Member:harogi(Gt/Vo) u(Ba/Cho) 鮭(Dr) 宮田 涼介(Gt)

Interviewer:岡本 貴之

2015年春に結成されたばかりのバンド"かろうじて人間"。バンド名はもちろん、トカゲ、カバ、キリン、鳥のマスクを被った不思議な4人......というか、人なのかどうかもよくわからないまま、3月2日にリリースされる1stミニ・アルバム『ゾウさんが殺す』を聴いてみると、人間臭いことこの上ない楽曲が詰まっていた。SNSを介して出会ったという彼らのバンド名について、作品について、そして彼ら自身についても、とても深い話を訊くことができた。

-"かろうじて人間"はどのように結成されたバンドなんですか?

harogi:当初は僕が別のバンドを組んでいまして、そのときに同じく別のバンドを組んでいたギターの宮田君と"いつか一緒にバンドをやりたいね"と言っていて。それから1年後くらいに改めてメンバー集めを始めて、宮田君経由でドラマーの鮭君が加入して、僕の前のバンドから女性ベーシストを引っ張ってきて"かろうじて人間"が結成されました。ただ、そのベーシストが別のバンドに専念したいからということで抜けてしまいまして。

宮田:1回だけスタジオに入って頓挫してしまったんです。そこから、彼(u)が入って。

u:本当は入るつもりじゃなかったんですけど、なんだかんだでみんな付き合いが長いので。

-もともとはどういうご関係だったんでしょうか。

宮田:SNSで出会った音楽仲間みたいな感じです。6年くらい前から付き合いがあって、スタジオに入ってセッションしていて。僕は彼(harogi)がSoundCloudにアップしていた音源を聴いたときに、直感で"こいつとバンドをやりたい"と思ったんですよ。

harogi:ははははは。

-SNSを通して知り合った仲間で結成されたというのは、すごく時代性を感じさせますね。

harogi:そうですよね。

宮田:昔は僕もメンバー募集サイトとか見てましたから。他の3人はわからないですけど、僕は社会性がないので。高校生のときも友達がいなくてバンドができなかったんですよ。

harogi&u&鮭:(笑)

u:でも、人付き合いが苦手なのはみんな一緒だと思うから。

harogi:あんまり自分からは言わない感じで。

宮田:そういうのって未だにコンプレックスになっているので。でもやっぱりSNSを通してこうしてバンドをやってCDを作れるということは、少なくとも当時は思ってもいなかったので、感慨深いです(笑)。

-もともとharogiさんがSoundCloudにアップしていた曲というのは、どんな音楽から影響を受けたものだったんでしょうか。

harogi:前のバンドでは"残響レコード"に所属しているバンドのサウンドを意識していました。今はそんなに残響系っぽいことをやろうというのはなくて、自分が作りたい音楽をジャンルに囚われずに作ろうと思っています。

宮田:今までで1番やりたいことをやっているという感覚はありますね。

-基本的にharogiさんが作詞作曲しているんですね。

宮田:そうですね。harogiは曲を作るのが異様に早くて(笑)。2015年6月にこの4人で結成して、2~3ヶ月でこのアルバムに収録する曲ができました。その年の夏にレコーディングをしたいという話を誰かが言い出して、なんとなくそれに間に合わせないといけないという根拠のない義務感があったんですよね。

-harogiさんは常に曲を書いている感じなんですか?

harogi:自分の曲作りのペースは、便秘みたいな感じですね(笑)。しばらく出ないんですけど、"あ、やべトイレトイレ!"ってなって"ドバー"って出ちゃう感じです。

一同:ははははは!

-(笑)それくらい生理的にというか、アイディアが湧き出たときに作る感じなんですね。

harogi:そうですね。忘れないうちに全部書き出しちゃえっていう。

u:あんまり考えて作るタイプじゃないよね。

宮田:感性で作っていくタイプだと思うんですけどね。

harogi:基本、アコギで曲を作っていて、自分の中でどんなバンド・サウンドになるのかというイメージはないので、アレンジとか全部メンバーに丸投げなんです。

-たしかに、Track.8「ひとりになったり、ふたりになったり」、Track.6「イイクンマン」を聴くと弾き語りが核になっている印象はあります。

harogi:ああ、そうですね。

u:「ひとりになったり、ふたりになったり」はもともと彼(harogi)のソロの曲で。

鮭:"バンドでやろう"みたいな流れになったんだっけ。

harogi:そう。自分の中で思い入れのある曲なので、バンド・サウンドで聴いてみたいという気持ちがあってバンドでやりました。