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INTERVIEW

Japanese

ユナイテッドモンモンサン

2016年02月号掲載

ユナイテッドモンモンサン

Member:松岡 恭子(Vo/Gt/Key) 大水 辰吾(Vo/Gt) 三木 亨(Ba) 上林 利博(Dr)

Interviewer:蜂須賀 ちなみ

-今のように、女性への応援ソングを歌うようになった経緯や理由を教えていただけますか?

松岡:曲を作るのは昔から好きだったんですけど歌詞を書くのにはあまり興味がなかったんです。でも歌詞は書かないといけないし(笑)、"じゃあ何を書くべきか?"って考えてて。それは最初に出した『脱。』というミニ・アルバムのときからなんですけど。考えたりいろいろ書いていったりした結果、"女の子に聴いて欲しい"という願望があったんで、"じゃあ女子の気持ちを歌わないと"って(笑)。『脱。』(2011年リリースの1stミニ・アルバム)に入っている「正真正銘女子のうた」は、自分が思っているより好きって言ってくれる女子が多くて、それが嬉しかったっていうのがすごくあると思います。

-松岡さんが女性的視点から書く歌詞について、男性陣のみなさんはどう思っていますか? 例えば、Track.3「Base Ball Girl」の"わからないように わからしたい/わざとらしくなく近づきたい/聞こえないように 聞こえて欲しいの"など、男性的には共感しづらい部分も多いのでは?と思ったのですが......。

大水:僕はこの部分を歌っているので、共感できないとは言えませんが......「干物woman no cry」(Track.8)の歌詞なんかは男性にも置き換えられると思うし、共感できますね。「妻になりたい」(Track.1)や「読モンスタグラム」(Track.2)の歌詞なんかは正直さっぱりわかりません(笑)。

三木:僕はわりと女々しいヤツなので共感しまくりですね(笑)。"わかるよ! わかるよ!!"と思いながらベース弾いてます(笑)。

上林:そう言われてみればそうなのかもしれません。女心わかったような気になってました。すいません。

-今回のフル・アルバムを聴いて、ユナイテッドモンモンサンは少女マンガのような音楽を鳴らすバンドだと感じました。それはただ女性の感情を言い表すような歌詞が多いからということではなくて、少年マンガのように絶対的なヒーローの活躍や成長を派手に描くのではなく、日常を過ごす"一般人"に焦点を当てその生活を描きながら、ユーモアや皮肉を交えて不特定多数の受け手に"ひとりじゃないよ"と投げかける姿勢が少女マンガのそれに共通すると思ったためです。そういう音楽をやるバンドは根っから明るい人たちが集まった集団ではないのでは?と思うのですが、そのあたりはいかがでしょうか。

松岡:私はもともとそんなに明るいタイプではないので、人見知りやし、だからこそ明るい音楽でないと死んじゃいそうなんで(笑)。暗い曲もありますけど、それだとあんまりバンドとか自分を動かすパワーになりにくくて、それで明るい曲を作っている部分はあります。あとライヴに来てくれるみんなはいろんな気持ちを抱えてきてると思うんで、日常のそういういろいろある面倒くさい気持ちとか嫌なこととかどうでもよく思えるように、楽しくなってもらいたいって気持ちもあります。

大水:僕は根っから明るい性格ではないですが、曲に反映されてる明るくポップな部分が自分の中に少なからずあるのかと思います。反対に自分たちの曲に元気をもらうこともありますよ。

三木:御察しの通り、僕も不特定多数の1人です(笑)。聴いてるだけで元気が出る音楽って、演奏してるとその何倍も元気になれるんですよ。観てくれてる相手を元気にさせようと必死になれるので(笑)。明るくてポップな歌モノ・バンドでいるときの自分が1番元気なんです(笑)。

-このアルバムに"SOS"というタイトルをつけた理由を教えてください。

大水:僕が提案した"想、創、奏、などのあらゆるsoを込めて"というところから、複数系なのでSO"S"に発展しまして。でもこれは僕が都合よく解釈してることかもしれません(笑)。だってアルバム・タイトルを決めるって大役じゃないですか!?

松岡:もともとは大水さんの意見から来てるんですけど、その"SO"だけだと何か足りない感があっていろいろ話してたときに"SOS"ってのが出てきて。曲の中の主人公も何かに迷ってたり悩んでたりする人が多く登場してくるので、それで"SOS"だとすごくしっくりきたんです。あとCD売れない時代やから"ちゃんと買ってそばに置いて! 助けて!"っていう窮地的な意味の"SOS"でもあります(笑)。

大水:単純に"こんな素敵な音楽をやっているユナイテッドモンモンサンってバンドがいるよ! 早く見つけてくれよ! そろそろ見つけてくれよ!!"ってことじゃないですかね(笑)。

-では最後になりますが、読者へのメッセージをお願いいたします。

松岡:すごくいいアルバムができました。いきものがかりぐらいのバンドになれると思うので、応援お願いします。というか聴いてください。買ってください。再来年あたり武道館でライヴさせてください。よろしくお願いします。

大水:このアルバムがみなさまの背中を押してあげられますように!

三木:我々のSOSサインに気づいてくれてありがとうございます。あなたたちの心のSOSも聞こえてますよ。このアルバムにその答えがありますよ。

上林:ライヴで会いましょう。アディオス!!