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INTERVIEW

Overseas

BATTLES

2015年10月号掲載

BATTLES

メンバー:John Stanier(Dr)

インタビュアー:山元 翔一

-今作はTrack.1「The Yabba」やTrack.3「FF Bada」、Track.4「Summer Simmer」といったメロディアスなリフで展開される楽曲が印象的です。今作に収録されるこれらのタイプの楽曲についてあなたの見解を教えてください。

メロディがいいよね。それがポップなヴォーカルの代わりであると見なされるのなら、それはそれでいい。このアルバムには隙間がたくさんあるし、またそこは容易に埋められる。僕たちは3人組で、しかもヴォーカルが入っていないんだから、埋めるべき隙間がさらに増えたんだ。このアルバムにおいて、メロディはとても重要な要素だと思う。

-Track.6「Non-Violence」やTrack.8「Tyne Wear」なども非常にヘヴィでパワフルなグルーヴが感じられます。これらは、Johnのハードコア的なダイナミズムが引き出されたライヴ感がある楽曲かと思いますが、これらの楽曲の制作の背景にはどういったものがありますか?

特にこの曲は何に影響されたとピンポイントで言うことはできないな。曲ごとにまちまちだよ。メロディックな曲もあれば、それほどメロディックでない曲もある。ムーディな曲もある。このアルバムには、様々な感情が込められているんだ。

-Track.2「Dot Net」やTrack.7「Dot Com」、Track.11「Flora > Fauna」はどこか記号的でミニマル色がありIanやDaveの持ち味が引き出された楽曲とも言えるのではないかと思うのですが、実際のところはいかがですか?

必ずしもそうじゃないと思う。そうやって分けるのは不可能なんだ。ひとりがメインで書いた曲というのはひとつとしてないんだよ。他のメンバーよりも若干割合が多いメンバーがいたということはあるかもしれないけど、大抵の場合はそうじゃない。「Flora > Fauna」は間違いなくそうじゃない。あれの最初のループはIanが書いたかもしれないけど、Daveが書いたパートが入るとまったく違った感じになった。逆のパターンの曲もある。そして僕はドラマーだから真ん中にいる。だから、分けて考えるのは不可能なんだ。

-『La Di Da Di』は、前作『Gloss Drop』の方向性を残しつつBATTLESの音楽の可能性をさらに拡張した作品だと感じました。実際にご自身では、どのような変化や進化を認識されていますか?

もちろん、1番の違いは(今作は)ヴォーカルレスだということ。それから、最初から3人だけで書いたということ。いや、それは違うな。『Gloss Drop』だって3人で書いたんだから。でも、今作の方が埋めるべき隙間がたくさんあったし、味のある形でそうすることができた。ミニマル的なアプローチはあったかもしれないけど、僕たちのミニマル的なアプローチはある程度までなんだ。僕たちに本格的なミニマル・ソングが作れるとは思わない。これが僕たちの性質なんだ。もちろん、同じことを繰り返したくはなかったから可能性はさらに追求したかったよ。あと、もうちょっとメロディ寄りになったかな。とにかく、今作の方が隙間がずっとたくさんあったんで、それと向き合わないといけなかった。自分をコントロールしないといけない一方で、もっと書かないといけない部分もあったから、このふたつの要素のバランスを絶妙に取らないといけなかったんだ。いつ足して、いつ引けばいいかをちゃんとわかっていないといけなかった。

-あなたたちは『Mirrored』のリリース当時、既存の音楽をベースに自身の音楽を構築するというよりも、自分たちだけの音楽を"発見"したかったという趣旨の発言をしていますが、現在も同様に考えていますか?

もちろん! BATTLESのアルバムはどれもそうだよ。僕たちは同じことを決して繰り返さないし、そのときのものに直接影響されることもない。それがバンドとしての僕たちの1番の目標なんだ。前進することなんだよ。

-では、今作において自分たちの音楽が見出した"発見"とは何だったのでしょうか?

僕の仕事が1番大変なんじゃないかという気がしているんだ。僕は同じツールをずっと使ってきた。100パーセント生楽器を使っているのは僕だけだけど、セッティングはずっと同じだから、僕はアルバムを作るたびに自らを改革しなければならない。それはかなり大変だけど、それが僕のやるべきことなんだ。でも逆に言うと、絶えずインスパイアされているという点において、僕はラッキーだ。僕の中には未だにインスピレーションがたくさん詰まっている。それは20年前のものかもしれないけど、そういったアイディアが僕の中でどんどん蓄積されてきた。それをノートに書き出しておくこともある。だから、今のものに直接影響されているわけではないけど、未だに同じことを繰り返さずして素晴らしいアルバムを作ることができるんだ。同じことを繰り返し始めたら、やる意味なんてなくなるんじゃないかな。

-『La Di Da Di』をリリース後、11月には待望の来日公演が行なわれます。久しぶりの来日かと思いますが、Johnにとって日本はどのような国ですか?

日本は僕にとってものすごくパーソナルな国なんだ。まず、僕の結婚相手が日本人女性だということ。だから僕は、日本で過ごすことがとても多いんだ。これはバンドとはまったく関係のないことだけどね。あと僕は90年代初めから日本に行くようになったんで、BATTLESとしてよりずっと以前から日本に行っていたんだ。初来日は1992年じゃなかったかな。だから、日本にはしょっちゅう行っているよ。そして鎌倉で結婚した。妻の家族が日本にいるんで、僕は東京で過ごすことも多い。というわけで、日本に対しては個人的な関わりがあるんだ。日本には、少なくとも30回は行っているんじゃないかな。20年来の付き合いの日本人家族もいるんだ。

-日本人の家族がいるということは初耳でしたが、あなたにとって日本は第二の故郷とも言えそうですね。バンドにとってはいかがですか?

このバンドにとって、日本は心のふるさとだという気がする。僕たちがニューヨーク以外のところでやった初めてのライヴが日本だったんだ。クレイジーだよね! ニューヨークで何度かプレイしたあと東京でやったから、BATTLESは他のどの国よりも前に日本でプレイしたんだよ。『Gloss Drop』に伴う最初のライヴは東京でやったけど、あれは東日本大震災の直後だったんで、周りには止められた。でも、僕たちは行ったんだ。というわけで、バンドにとって日本は特別な国なんだよ。

-日本にはあなたたちのライヴを待ち望むファンが大勢います。今回の単独来日公演ではどのようなステージを見せてくれますか?

これまでで最高のショーを見せるよ!

-楽しみにしています。今日はどうもありがとうございました。

ありがとう!