Japanese
101A
2015年09月号掲載
Member:noah(Vo/Gt) the k(Ba/Prog) Sally(Dr)
Interviewer:山口 智男
-10月1日、渋谷WWWで行うワンマン・ライヴ"flood floor 白の遠景"は、バンドにとってどんな意味合いがあるんでしょうか?
noah:毎年10月1日にワンマンをやっているんですけど、恒例という気持ちは全然なくて、毎回が特別だし、毎回違うチャレンジをしてきてるんです。今回のWWWはずっとやりたいと思っていた会場ということに加え、もともと映画館だった会場ならではの天井の高さを活かしたものにしたいと思ってます。まだ、どんなことをやるか詰めたわけではないんですけど、今までやったことがない新しい見せ方ができたらいいですね。
Sally:そうですね。とにかく新しいことをやりたいですね。それもあって、"白の遠景"ってタイトルをつけてるんですよ。
noah:今年は6月、7月、8月と3ヶ月連続で自主企画ライヴをやっていて、それぞれのタイトルは"青の境界""銀の影絵""黒鳥の歌"というふうに色がついてるんですけど、その集大成というわけではなく、そこはバスっと切って、タイトル通りまっさらなところからスタートしたい、茫洋とした中に泳ぎだすみたいなイメージでやりたいんです。そしたら、10月1日のワンマンで先行リリースするトリプルAサイド・シングルの「the water is wide」も「sea」も偶然、茫洋とした何もない海というイメージにリンクしてきたので、まだまだそのイメージは広げられるんじゃないかって。そういうふうに偶然、リンクしてくることがよくあるんですけど、すごくドキっとして楽しい瞬間なんですよ。
-3ヶ月連続でやってきた自主企画ライヴはいかがでしたか?
the k:1回目は結構エモーショナルなバンドを集めて、かなり熱いライヴになりました。2回目は幻想的なバンドばかりで、普通のブッキングにはないようなライヴになったので、みんなに満足してもらえたんじゃないかな。僕ら自主企画のライヴって、ほとんどワンマン以外やってなかったんで、対バンを迎えて自主企画をやるってことも新しい試みでした。最初の2回は新しい出会いと新しい空間を101Aから発信してみようってことだったんですけど、3回目はemmuréeとmunimuniというヴィジュアル系のバンドを迎え、以前、彼らとよく一緒にやっていたツアーへのオマージュという形でやります。3バンドのヴォーカルが全員、4月が誕生月で、毎年4月にツアーしてたんですよ。
-トリプルAサイド・シングルについても聞かせてください。
the k:そもそもトリプルAサイド・シングルってありなんですかね(笑)? ダブルAサイドがあるからトリプルもあっていいんじゃないかって考えたんですけど。
Sally:過去にアルバムでもミニ・アルバムでもシングルでもない"not album"って括りの『unknown』って作品を出してるんですけど、それがありならこれもありだろうって。
-今回のシングルは、どんな作品なんですか?
noah:びっくりするぐらい違う3曲なんですよ。"パラケルススズ・ホムンクルス"という映画のテーマ・ソングに使われた「the water is wide」は、スコットランド民謡(と言われることが多い)を101A風にカバーして欲しいというオーダーが来て、作ったものなんですけど、ダークになりすぎて物議を醸しそうで。
Sally:ぜひ原曲と聴き比べて欲しい。ギャップがとんでもないんで。
noah:もともとは穏やかな美しい曲なんです。
the k:スコットランドからクレームが来ないといいけどね(笑)。でも、かなりいい出来になりました。
noah:それとアグレッシヴな「sea」。もう1曲はかわいい、きれいな曲。私のイメージでは海辺で幼い姉妹が未来のことを話している情景を大人になってから思い出してるような曲です。
Sally:3曲なんだけど、これだけいろいろありますよっていう。
noah:でも、どれも海繋がりで。
the k:しかも3曲ともA面っぽい感じで。だからトリプルAサイドなんです。
-A面っぽい感じっていうのはキャッチーということですか?
Sally:いや、キャッチーという意味では、去年の10月1日にリリースした『missing link』というシングルで、限界を超える挑戦をしているんで、今回はキャッチーというよりはインパクトがあるという意味ですね。
-10月1日のワンマンではその3曲もやるんですか?
the k:もちろん、やります。
-それも含め、どんなセットリストになりそうですか?
the k:どんなセットリストになるかな。
Sally:どこまで言っていいのかな(笑)。今年はさっき話に出た"パラケルススズ・ホムンクルス"だったり、"彼女は緑の光に彼を想う"という映画でnoahさんが声優をやったり、ワンマンの会場であるWWWがもともと映画館だったりってことで、これも偶然なんですけど、映画繋がりがあるんで、映画のような雰囲気のライヴにしたいんですよ。
noah:今回のシングル以外にも101Aには、それこそクレイジーと言えるほど破壊的に激しい曲から超静かな淡々とした曲まで、幅広い曲があるんですけど、普段のライヴでは時間的に、どうしてもある一面を切り取って見せることしかできないんですよね。私たちが持っている幅広さを見せられるのってやっぱりワンマンだけ。だから、セットリストもかなりドラマティックなものになると思いますよ。
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