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INTERVIEW

Japanese

後藤まりこ × コンテンポラリーな生活

後藤まりこ × コンテンポラリーな生活

メンバー:後藤まりこ 朝日廉(コンテンポラリーな生活, Vo/Gt)

インタビュアー:石角 友香  Photo by 石原 慎

コンテンポラリーな生活のニュー・アルバム『ヘドが出る前に』のリリースを機に意外な対談が実現。お互い初対面となる後藤まりこと朝日廉だが、11月から始まる"後藤まりこと往く、関東近郊りなくすツアー"の水戸と仙台公演にコンポラが対バンで出演。しかもこのツアー、後藤+ロック・バンド+アイドルという珍しい組み合わせ。そこで、後藤まりこがコンポラを誘った理由や、アイドルとロック・バンドについて、お互いの表現欲求のモチベーションから、果ては中学時代の暗黒まで、初対面とは思えない本音のクロストークと相成った。後藤さんに畳み掛けられつつひるまない朝日くん、そのやりとりにもご注目。

-朝日さんは後藤さんの存在は藤田(彩、ベース)さん経由で知ったとか?

朝日:うちのベースがミドリのコピバンをしてて。そのときに僕は初めて知ったんです、高校生のときに。"こういうかっこいいバンドがいるんだよ"って教えてもらって。僕ら世代が憧れたオルタナの一角を担う世代のかたがたやったという。

後藤:ありがたいですね。

-後藤さんのツアーに対バンでコンポラを誘ったのはどういういきさつで?

後藤:対バン誘ったのは、僕が"コンテンポラリーさんいいんじゃね?"って言ったんじゃなく、周りから"きてるらしいよ""あ、きてるんやったら呼ぼうよ"ってノリで、今に至るなんですけど。最近僕が思うに、世の中的にアイドルがぐいっと来てて、特に男子がフロントのバンドって元気がないように見えるんですよ。で、僕、バンド出身で今めっちゃあれなんですよ、ソワソワしてるっていうか、"バンドもっとがんばれ!"って言いたいけど、"アイドルこんなにがんばってるし"って言いたいけど、バンドってもっともっと不器用なもんやないですか。客との接しかたわかれへんみたいな。人とのしゃべりかたわかれへんから音楽する、みたいな子やのに、なんかアイドル見習ってとかできるわけない、ってわかってるけどちょっと歯がゆいところがあるんですよ、見てて。だから今回こういう対バン組ましてもろて。イヤじゃなかったですか?

朝日:ああ、イヤっていうか......。

後藤:僕もバンドしてたときって、アイドルとかアニメとか意味わからんしっていうのあったんですよ。

朝日:アイドル自体は全然、嫌いじゃなくてですね。聴く分にはバックグラウンド関係ないじゃないですか? 音もバンドマンには思いつかない音使ってるから、楽しいなと思いながら聴いてて。ただ、交わるのかどうか?っていうのは俺もわかんなくて。楽しんでくれるのかな?っていうのは全然わかんないんですよ。積極的にアイドル系のイベントにかましてもらったことってないんで。

後藤:観に行かれたことはあるんですか?

朝日:1回、僕が住んでる近くのおっきいショッピングモールにモーニング娘。が名前に14が付いたあとぐらいにフリー・ライヴみたいなんをしたときに観に行って。そしたらあんな若い子たちががんばってるのに、俺もっとがんばらなっていう(笑)。

後藤:(アイドルとの共演は)怖いですか?

朝日:怖いというか、僕は普段から怖くないライヴが......ライヴは全部怖い。

後藤:何が怖い? 人が怖い? 自分が怖い? 東京が怖い?

朝日:純粋に自分自身がやりたいようにできてるかが怖いんです。やりたいっていう理想はあるんですけど、そこに届かずすげえかっこ悪いことやってたらどうしよう?みたいな。すごい不安になってくる。絶対いいライヴをしなきゃなっていうのは大前提なんですけど、俺らがいいライヴと思ってるライヴがそもそもバンド好きのお客さんだから成り立ってるライヴなのかな?って考えだして。違うジャンルが混ざってライヴするんだと思ったらどんなライヴしようかなと、なんか考えちゃうんですよ。

後藤:そっか。でも人間なんで言葉通じるから大丈夫やと思いますね。

朝日:そうですね(笑)。今やアイドルのほうが体育会系やと思って。

後藤:そやで? で、お客さんとかすごいよ。お金払って汗だくなってめちゃくちゃなってすごい状況やで。

朝日:しかもお客さんも3部とも行ったりするんですよね? 体力おばけだなと思って。

後藤:突き動かす何かがあるんや、もう体力なんかじゃなくて。体力を超えた何か。でも朝日くんは"体力が......"って言いそうやもんな(笑)。

朝日:(笑)そうなんですよね〜、じゃ、今後そういう話があったら、1日2部もやりましょう(笑)!