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INTERVIEW

Japanese

LIFESHOP

2014年09月号掲載

LIFESHOP

Member:Jun (Vo/Gt) ismi (Gt)

Interviewer:山口 智男

1度ふりだしに戻ってからのスタートがついに前作から2年ぶりとなる2作目のミニ・アルバム『FREE MODERN INFORMATION』に結実! 90~00年代のオルタナ・ロックをバックボーンに持ちながら、洋楽、邦楽両方の影響を絶妙のバランスで取り入れ、ユニークなギター・ロック・サウンドを奏でる4人組、LIFESHOP。新作について"これがスタート"と語るメンバーたちの言葉からは、バンドの可能性を押し広げたことをアピールする作品を作り上げた自信とこれからの活動に賭ける熱い想いが窺える。解散の危機に直面しながらも活動することをやめなかった彼らの歩みはここから加速するに違いない。

-前作から2年ぶりとなる2ndミニ・アルバム『FREE MODERN INFORMATION』を完成させた現在の心境から教えていただけますか?

Jun:2年前の10月に僕らにとって初めての全国流通となるミニ・アルバム『People always praying』をリリースしたんです。そのときは個人でやっているディストリビューターさんにお願いして、何もわからないところから自分たちで営業しながら、TOWER RECORDSさんで東名阪の試聴機展開もさせてもらいつつ、全国ツアーもやっていきました。そのときはまだベースが正式にいて、ドラムだけサポートで。レコーディングからいろいろスケジュールを組んで、自分たちでいろいろプランを立てながら、10月からレコ発やって、12月にツアー・ファイナルだったんですけど、その中でやっぱりいろいろあったんですよね(苦笑)。初めてのことで、"よしやってやるぞ!ようやく全国流通やれるんだ"って勢いとは裏腹に実際は大変なこともいろいろあって、日々のいろいろなことにだんだん、何て言うんですかね、燃え尽きてしまったというか。前のベースとしてはもうちょっと華やかな世界を期待していたところがあったと思うんです。だから、バンドで何回も話し合いをしたんですけど、どんどん空気が悪くなっていったんです。それで前回のツアー・ファイナルが終わったあと、本当はその翌年......2013年ですよね。すぐにでも2枚目を出したかったんですけど、前のベースが辞めてしまって、1回ふりだしに戻っちゃったんです。後任を探したんですけど、なかなか見つからず、それこそライヴごとにベースが変わるという活動を続けながら、ようやく今のベースが見つかって。ベースとドラムは今もサポートなんですけど、とりあえず活動を止めずにライヴとイベントだけはやっていこうということでやってきて、今年の年明けぐらいに現在のレーベルに音源を送ったら、じゃあリリースしましょうって決まって。だから、前作から実質2年経っちゃったんですけど、ようやく出せたって感じのアルバムなんです。通常、タイミングとしては、全国流通1枚目を出したら、すかさずいろいろなイベントを打っていて、いろいろなバンドと対バンして、間を空けずに次を出すっていうのがパターンだと思うんですけど、1回、そこでストップしちゃったんで、正直、(バンドを)やめようかなとも思ったんですよ。そしたら、前回のツアー・ファイナルが終わって、前のベースが抜けるって言ったとき、"続けたい"とismi君が言ってくれたんで、じゃあ、もう1回やってみようかって。だから、気持ちとしては、前作を出しているんですけど、これがスタートって気持ちなんです。

-ismiさんはなぜ、そこで止めずに続けたいと思ったんですか?

ismi:僕は前作のリリース直前に加入したんですけど、元々は前のベースとJunが中心にやっていたバンドなんです。だから中心メンバーの1人だったベースが辞めたときは、どうしようかと思いました。彼の代わりを僕が務められるのかというプレッシャーもあったんですけど、気持ち的にここで止まりたくなかった。全国流通盤も出して、全国ツアーもやって、今後、もっと大きな流れになるだろうってときに辞めたくなかったし、僕としてはまだやれるだろうって気持ちもあったんです。だから、"僕が代理になれるかわからないけど、とりあえずやれるところまで2人でやってみようよ"って。

Jun:で、去年の10月に今のベースが決まって、なんとかバンドの形ができあったんです。正式メンバーをちゃんと見つけてからやるというやりかたもあると思うんですけど、もう1年寝かすのはバンドの賞味期限が切れてしまうと思ったので、正式メンバーを揃えるという理想や夢はもうあきらめて、とりあえずバンドってフォーマットを、ライヴを観にきてくれたり、CDを聴いてくれたりする方に提供できれば、あとは自分たち次第と思ったんで。ただ、ベースが決まってからは、バタバタではあったんですけど、いろいろな話が決まりはじめて、これを逃したらもうダメだと思ったんで、2作目は絶対このタイミングで出そうと思いました。これまでライヴやイベントで共演したり、顔を合わせたりしてきたバンドはもう解散しているか、上に行っているかどっちかなんで、その中で、解散ってベクトルに行っちゃうと、じゃあ今までのことは何だったのってなっちゃうから、やるだけやってダメだったら仕方ないですけど、それを自分から選択するのはイヤだったんです。そういう意味でも覚悟って言ったらかっこよすぎるかもしれないけど、今回、やれることはやったうえで、そういう1枚にしたいと思いました。

-本当は2013年に2作目を出したかったということなんですけど、じゃあ今回の曲もそのころからあったものなんですか?

Jun:前のベースがいたころから、ラフ・スケッチみたいなものは作ってたんですけど、そのときのヴィジョンで作るのはやめようと思って、ほとんど作り直しました。前の作品は震災があって、バンドを含めエンタメ系をやっちゃいけないような風潮があった中でのリリースだったんで、アルバムのイメージとしてはちょっとレクイエム的なものになったんですけど、最初はそれに続いた感じになる予定だったんです。でも、前のベースが辞めたとき、そのノリで出すのはやめようと思って、ちょっと逆ギレな感じで、やりたいことをやりたいと思いました(笑)。もちろん、それ一辺倒ではなく、ちゃんとバランスを取ってはいるんですけど、前作からの決別というか、また違うものにしたいと思って作った1枚目って感じですね。ここからどんどん変えていきたいとも思っていて、ただ、2枚目でいきなり変えちゃうと、1枚目を聴いて、ライヴに来てくれた人たちは"どうしちゃったんだろう!?"とびっくりすると思うんで、決別ではあるんですけど、ありがとうという意味と、これからこういうふうに変わっていくっていうのを順に見せていければいいと考えてます。