Japanese
THE TEENAGE KISSERS
2014年07月号掲載
Member:北出 菜奈 (Vo) 猫田 ヒデヲ (Ba) 仲田 翼 (Gt) 小池 麻衣 (Ds)
Interviewer:吉羽 さおり
-ご自身のルーツとしてもある部分なんですか。
翼:僕自身のルーツはUKなんですけどね。もっと空間系を多様する感じで、あまりファズでドーンみたいなものはこれまでなかったんですよね。今回はオルタナ/グランジど直球なので。そういうのはやってて楽しいですね、初めてだったので。
-麻衣さんはご自分のルーツとこのバンドとはしっくりはまっている感じですか。
麻衣:わたしはUKよりUSが根っこにあって、あとからUKを聴きはじめたので。グランジもそうですけど、USの音楽って構成もすごくわかりやすいし。プレイヤーとして上手な人はいっぱいいますけど、すごくスタンダードでわかりやすくて。自分が今まで経験してきたバンドのなかでTHE TEENAGE KISSERSが1番、キッズとかにもわかるような曲なんじゃないかなって思いますね。自分がもし、10代の時に聴いて衝撃を受けるのってこういう音楽なんじゃないかなって思いますね。
-うるさい、でも何かあるっていう(笑)。
麻衣:そう、何かよくわかんないけど、かっこいい!みたいな。
菜奈:何だこれ?っていうのはあるかもしれないね。最初からフィードバックがガーっときてるし。
ヒデヲ:試聴機で聴いて、いきなりバヒーン!ってなったら、聴く気が起こらないですよね(笑)。何だこれ?って。歌まで長げえし、もういいよって。全然リスナーに寄り添ってない。
-そこで菜奈さんも思い切り歌っていて......歌うというよりも、自由に表現しているというほうが近いですね。
菜奈:シャウトもどんだけシャウトするんだっていうのだし。
ヒデヲ:楽しそうだもんね。
菜奈:自由ではありますね。支えてくれるメンバーがいて、その中ではすごく自由というか。ちゃんと命綱がありつつ、崖のぼりしてるみたいな(笑)。
ヒデヲ:たまに切られますけどね(笑)。
菜奈:枠に収まりきってないっていう。それも含めて楽しいし。
ヒデヲ:そこはライヴと直結してるかもしれないですね。菜奈のライヴでの破天荒さであったりとか、何が起こるか分からない部分の感情に、より直結してる部分が今回は反映できたと思いますね。それは、ライヴで結構やっていた曲がより多く収録されているのもあると思うんですけどね。
-このヴォーカルのテンションの高さっていうのは、ライヴそのままのものでもあるんですかね。
ヒデヲ:うん。ほんと好き放題やってくれてるので、放し飼い状態ですよ。
菜奈:でも放し飼い状態って、委ねられている感じでわたしはそれはそれで、何か――。
ヒデヲ:メンバーは安心しきってるんですよ。もうOKだと。俺らは俺らでやるしっていう。いい意味で気にしなくていいんですよね、ライヴ中もそうだし、レコーディングにしても"これ違うな"とかもない。それは、ヴォーカルだけじゃなく各パートにしてもそうだから。好き放題やった結果こうなったけど、でもかっこいいじゃんっていう。それが1番いいんじゃないかって。何の意見も入らずに、自分たちのやりたいようにやるって。
菜奈:それがこのアルバムのコンセプトでもあるかな。どっかに媚びたり、何か流行に乗ったり、あざといことをしたり、そういうことを完全にしないことが。
ヒデヲ:あとはレコード会社の人がやってくれるので(笑)。
-このバンドでは曲作りはどういうふうにやっていくんですか。
ヒデヲ:とりあえず僕が曲を持ってくるんですけど、こういうバンドなので、デモでちゃんとドラムも入っててとか、ギターもメロも入っていてという感じでは作らないですね。スタジオに入って、翼のギターを借りて弾きながら"歌うから覚えて~"って、1、2回やって。菜奈にもそのメロディを覚えてもらって......とか、合わせていって早い時は30分くらいで1曲できるかな?かかったとしても、2、3時間で形になっていきますね。で、うちらやりたがりなので、未完成な感じでも強引にライヴでやっちゃうので。そうするとまたちゃんと見えてくるんですよね。まあ、4人がテンション上がる感じだったら、スロウな曲でもアッパーな曲でもミドルな曲でも、自分たちのテンションが保てる曲ならGOしちゃえっていう感じなので、早いです。
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