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INTERVIEW

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GROUPLOVE

 

GROUPLOVE

Member:Ryan Rabin(Dr)

Interviewer:山口 智男

-GROUPLOVEはMODEST MOUSE、ARACADE FIRE、PASSION PITと比べられることがあるけど......最もそのどれとも違うと思うのですが、5人は音楽的にどんな影響を受けているんでしょうか?

人生の中で聴いた音楽はどれも1つ1つが何らかの形で影響を与えてくれていると思う。どこか特定のバンドから強い影響やインスピレーションを受けたというのはないな。メンバーは5人とも音楽のテイストが違うからね。でもだからこそ、お互いの異なるバックグラウンドが影響を与え合っていると思うよ。だから、曲を書く時に、今や過去の他のものから受けている影響というのはあまりないんだ。それぞれのパーソナリティからは受けているけどね。

-だから1枚のアルバムにいろいろなタイプの曲が入っているんでしょうね。それでいて一貫性もあるように感じます。そこがいいところだと思います。

ありがとう。ジャンルもスタイルもプロダクションも確かに曲ごとに違うよね。でも僕たち5人が一緒に演奏していることで、何かしら一貫しているスレッドのようなものはあると思う。それが一体感を作っているんじゃないかな。

-「Tongue Tied」のヒットをきっかけにたちまち成功を収めました。それについてはどんなふうに受け止めていますか?

驚いたよ。もちろん全員がいい曲ができたと思っていたけど、あの頃はまだ1stシングルの「Colours」をプロモーションしていたからね。でもiPodのCMが出た時は、僕たちの準備ができないうちにみんな「Colours」から「Tongue Tied」にシフトしてしまったんだ。そこからものすごい速さで広がっていったから、嬉しかったけどびっくりしたよ。あんなことになるとは思わなかったしね。レーベルも、チームの人たちも、予想していなかったことだと思う。Appleのコマーシャルの威力に気づかないくらい、僕たちも世間知らずだったしね。でも考えてみれば、僕自身もAppleのコマーシャルがきっかけで大好きになったバンドがいっぱいいるんだけど(笑)。iPodやAppleのコマーシャルは、新しい音楽に特別な信頼性を与えてくれる何かがあると思う。

-デビュー・アルバムはハッピーなムードいっぱいなのにタイトルが『Never Trust A Happy Song』というところがおもしろい。なぜ、このタイトルに?

皮肉と、自分で自分を笑っている感じだね(笑)。表面上は楽しくてエネルギッシュな曲でも、歌詞的にはノスタルジックで寂しかったりする。その曲がある方向の感情を与えてくれたとしても、その起源は全く逆方向の感情に向かっていたりするからね。そういう、曲と歌詞が相反するような感じのものが好きなんだ。そういう遊び心をタイトルに込めているんだ。

-そんなハッピーなムードも含め、GROUPLOVEの音楽は60年代のヒッピー・カルチャーからの影響が指摘されていますが、実際、影響は受けているんでしょうか?

うーん、確かに60年代の要素は少しはあるかもしれないね。THE BEATLESみたいなシンプルなスタイルを取り入れているものもあるから。あと、Hannahがサンフランシスコ育ちだから、自然に影響を受けているのかもしれない。それとは別に僕はNINE INCH NAILSを聴いて育ってきて、彼らのプロダクションのテクニックの影響を受けているしね。だから全体的にはいろいろな要素のコンビネーションなんだ。

-昨年9月にリリースした2作目のアルバム『Spreading Rumours』は前作を上回るチャート・アクションを記録しました。『Spreading Rumours』を作るにあたってはどんな作品にしたいと考えましたか?

実は、青写真を意図的に作らなかったんだ。同じプロセスを繰り返さないようにしているからね。1つ1つの曲で違うんだ。スタジオに持ち寄ったアイディアを煮詰めて作ったものもあれば、その場の雰囲気でできた曲もあるよ。自然の流れに導かれて作るような感じだったね。特に何か計画したわけではないんだ。何かのルーティンに自分たちを限定しないようにしたよ。

-つまり、前作がヒットしたあとでもプレッシャーは感じなかったということなのでしょうか?

そうだね。感じなかった。1stアルバムも特に目標を定めずに作ったし、一緒に音楽を作ることを引き続き楽しむという趣旨だったからね。そういうものに対して、人々が親しみを感じてくれることに謙虚な気持ちと驚きをいつも感じている。そういうマジックを、自然の流れに逆らうことで失いたくはなかったんだ。元々がランダムで無計画なプロセスだから......一貫性を持たないことを一貫させる、という感じだったね。そういう形で、今までよりさらに多彩な音楽を作っていこうと。そんな感じで、新作は1曲1曲の個性が1stアルバムよりもさらに増したと思う。