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INTERVIEW

Japanese

LAID BACK OCEAN

2012年01月号掲載

LAID BACK OCEAN

Member:YAFUMI(Vo)

Interviewer:石井 理紗子

2010年12月の赤坂BLITZ公演はいきなりのソールド・アウト。1000枚限定のデモ音源『DREAM REPAIRS 夢の修理屋~下準備~』は予約開始からたった半日で予約が1500枚を突破し受付終了。昨年6月にデビュー・ミニ・アルバム『夢の修理屋』をリリースし、その翌月に日比谷野外大音楽堂で行われたUVERworldとのツーマン・ライヴのチケットもソールド・アウトさせ、大成功を収めた。鮮やかなピアノの音色と共に華々しく日本のロック・シーンに舞い降りたLAID BACK OCEAN。その衝撃もまだ記憶に新しいうちに、2ndミニ・アルバム『Bifröst』が1月18日にリリースされる。目覚ましい記録は勿論のことだが、やはり注目せずにいられないのは“ピアノ・ロック”というスタイル。ロックの味付けの1つとしてピアノを用いるのではなく、ピアノのサウンドを柱としたきっかけは何だったのか。そして、歌詞やジャケット・デザインに象徴される彼らの世界観はどこから生まれてくるのか。今、ノリにノっている彼らに聴きたいことは山ほどあったのだが、絞りに絞った14問。彼らのルーツを探るべく投じたインタヴューにYAFUMIが丁寧に答えてくれた。

-初めまして。Skream!初登場ありがとうございます。まずはLAID BACK OCEANというバンドとメンバーの皆さんについて簡単に紹介して頂けますか?バンド名の由来も教えて頂きたいです。

僕らはピアノ・ロック・バンドという部分を大事にしながら楽曲を制作していてヴォーカルYAFUMI、ギターKAZUKI、ベースYUTARO、ドラムSEIJI、ピアノ○貴の5人からなるバンドです。バンド名の由来は直訳すると“穏やかな海”。もう一つ深い部分ではLAID BACKで“還る”という意味合いがあるので、LAID BACK OCEANで“根源に還る”というような意味を持たせています。

-ピアノ・ロックをやろうと思ったキッカケは何ですか?ピアノ・ロックをやろうと決めてからメンバーは探されたのでしょうか。

ピアノという楽器の特性で、やはりコードとしての響きをギターよりも積み重ねとして深いところまで追っていけるので、表現したい感情のもう1個先まで行ける気がしていてそこを追求してみたいなと思い、バンド結成時から楽曲にピアノを大胆にフィーチャーしていましたが、本格的に今のようなバンドのヴィジョンが見え始めたのは、やはりピアノの○貴と出会ってからです。

-曲を作る時は何で1番最初に作るんですか?ギターですか?ピアノですか?

そこの部分は、曲によって様々ですね。例えばギターを弾きながら鼻歌を歌いながらメロディを考えていくこともあるし、歌詞が先に出来て曲を構築していくこともあるし。例えば○貴のピアノ・リフから出来ていく曲もあります。意外にも一番曲や歌詞を思いつく瞬間は、お風呂に入ってシャワーを頭に当てた瞬間です(笑)。なので曲を作ってる時はお風呂に入るのが楽しみでしかたないんですが(笑)。ただ、どの入り口から入ってもLAID BACK OCEANは基本的に作った曲を一旦コンピューター上で構築して、そこからアレンジを更に進めて行くことが多いです。
今回はレコーディング・スタジオで実際にプリプロを行ないながらバンド全体でアレンジを決めて行きました。LAID BACK OCEANはピアノが鳴っているバンドなので、ルートとなる音を誰が鳴らして、どのパートがコードの中でどの役割を担っているのか、という部分のヨコと、リズムとしてのタテの役割をしっかりと認識してないと成り立って行かない音楽なので、そのあたりにはとても気を使っています。

-音楽を作るにあたって影響を受けているアーティストはいますか?

オルタナティヴな佇まいのロックに心を奪われることが多いです。 最近で言うとFLEET FOXESやINTERPOL、ピアノの鳴っているロックで言ったらSOMETHING CORPORATEやMUTEMATHなんかも好きで、やはり突拍子もないアイデアをポップに聴かせてくれる音楽が好きで、常に僕ら的にも意識しているところではありますね。Brian Wilson的な感覚とでも言いますか、、、

-1番最初にリリースされたDEMO音源は1000枚限定なのに半日で1500枚の予約が入って受付中止になったそうですね。それだけファンの皆様が待ち望んでいた表れだと思うのですが、その反響の大きさにどう思われましたか?

本当にありがたいことだな、と思いました。僕は今のテーマとして、四畳半的な場所で世の中に産み出した楽曲が、誰かの心の拠り所となる瞬間を担うことが出来たらいいなと思っていて、その部分で求めてくれる方がいるということは、単純に次の作品に対する創作意欲につながって行ったと思います。

-前作から7カ月ですね。理想的なペースだと思うのですが、今作は順調に出来上がったんでしょうか?制作の流れを教えて頂きたいです。

7月の日比谷野外音楽堂のライヴが終わったくらいから制作にとりかかったのですが、今回は僕らの中でテーマがしっかりとあって、それは、僕たちなりのピアノ・ロックというものを提案するということだったんですね。やっぱり今までの長い歴史の中からロック・バンドと言うと歪んだギターが、ガーンと鳴るというところがCDを聴いていてもライヴで見ていても条件反射的な気持ち良さを生むのは事実で、そこをピアノを含むアンサンブルでロックに聴かせるやり方を新たに提示したいなというのがあったんですね。