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INTERVIEW

Japanese

nanomachine

2009年11月号掲載

nanomachine

メンバー:Sato(Vo&Gt) Yae(Vo&P)

インタビュアー:佐々木 健治

nanomachine、4年ぶりのリリースは、リリー・フランキーの短編集『ボロボロになった人へ』とのコラボレーションという異色作。ポストロックの骨組みでありながらも、テクノ、エレクトロニカといったところからの影響が強くでている。独特の世界観を持ったその音像は、原作に触れたことがない人にも新鮮に届くはず。今回はメールでのやりとりだったが、とてもファンキーな人柄が伝わってくるインタビューとなった。

-リリー・フランキーさんの短編集『ボロボロになった人へ』を題材にしたコラボレーションという異色の作品ですが、このコンセプトはどのように決まったのでしょうか?

Sato:前々から、音楽+文学という形で小説家の方と一緒に面白いモノを作りたいと思っていて、以前から大好きなこの小説を読み返してみたら、凄いんですね。短編集であるがゆえでの構築というか、ミクロからマクロ、文字→文体→文章→1話→短編集、装丁に至るまで素晴らしくて、僕らが音楽作品を作る上でも凄く共感出来る所が多く、コンセプトを決めるというよりは自然に寄り添いそこから新しいものが出来る!と最初から確信しました。

-また、この短編集『ボロボロになった人へ』のどういったところに魅力を感じたのでしょうか?

Sato:それぞれの登場人物が見事に不完全なんですね、つまずいていて、這いずり回っていて、格好わるくて…でもそれがリアルでコアだったり。逆に言えば真価を問われるこんな時代だからこそこの小説で描かれている人々に共感を覚えるのだと思う。たぶんみなさんも!

-簡単にでいいのですが、『ボロボロになった人へ』がどういった作品であると解釈された上で、音源制作に向かわれていったのかを教えてください。

Sato:決して言い過ぎではなくズバリ芸術!

Yae:うん、そうだね。リリー・フランキーという才人が創った芸術作品。

-1曲目の「my way」は、ヴォーカルの断片化されていくようなスタイルが印象的ですが、コンセプトというのはどういうものだったのでしょうか?

Yae:今回のアルバムで一番最初に作った曲。コンセプトは、自分がこの小説の住人だったなら・・って感じ。小説の世界とnanomachineの世界をつなげるために、自分を題材にするのが一番手っ取り早かった。実際、悲しいくらいにフィットしましたね・・。

Sato:サウンドも限界までシンプルにしました。余計なものを排除して、素の状態までもっていった…曲そのものが人、それも裸で全てさらけ出すことによって何かを伝えようとしている不器用で、ひた向きな人。歌詞だけではなくサウンドでも表現したかった。

-「mokkn」は、タイトルどおり木琴の音色がテクノ的に使われている、とてもポップな楽曲ですね。この曲はどのように出来ていったのでしょう?

Yae:「モックン」と読みます。制作中は大変苦労させられましたが、できてみればシンプルでかわいらしい曲です。

Sato:テクノ的解釈ではあるけれど、ミニマムにはしたくなかった。音を知っている人がニヤリとするだけではなくて、老若男女(笑)音に対してかわいいとか楽しいとか・・・音を楽しむこと。それって普通じゃん!でもそんな当たり前の事が意外と難しい。