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FUJI ROCK FESTIVAL ’11
2011年05月号掲載
■Skream!的 FUJI ROCK FESTIVAL ARCHIVE
1997年に産声を上げ、いまや世界有数の一大フェスティバルとして音楽シーンにその名を刻む“FUJI ROCK FESTIVAL”。今年も世界各国から超豪華なラインナップの出演が早くも発表され、本番へのテンションは今からいやがおうにも急上昇! そんなフジロックの歴史、功績、そして名場面や今年の展望をSkream! 的に網羅してみよう。これを読んで、開幕まで約3か月を切ったフジロックへの期待を今から熱く高めていただけたら幸いだ。
■FUJI ROCK FESTIVALの歴史ダイジェスト
Text by 伊藤 洋輔
【日本に新たなフェスティバルを! ~理想を追い求めた黎明期~】
英国のGlastonbury Festivalを雛型に、自然と音楽の共存的祝祭として起ち上がったFUJI ROCKだが、その歴史は波乱の幕開けからなる――。降雨は今となってはFUJI ROCKの代名詞(?)と言ってもいいが、97年に富士天神山スキー場で行われた記念すべき第1回目は、台風の影響で2日目が中止となりいきなり出端をくじかれてしまう。他にも交通アクセスの不備や休憩場所の少なさなどの問題点も挙がり、多くの課題を残す結果となってしまった。しかし、そんな状態ながら暴風雨のなか壮絶なパフォーマンスを敢行したRED HOT CHILI PEPPERSや犬小屋の中からプレイしたAPHEX TWINなど伝説として語り継がれているエピソードもあり、決してマイナス面だけではなかったのだ。その前年を踏まえ98年は、東京・豊洲ベイサイドスクエアに場所を移して行われた。まだSUMMER SONICもない時代、格段に利便性が増し天候にも恵まれたこの年はFUJI ROCKを洋邦問わず多くのファンにアピールできたはずだ。そして、大きな転換期を迎えたのが99年、現在も定着している新潟苗場スキー場での開催となり期間も3日間となる。そこにはまさにコンセプト通りの大自然があり、キャンプをしながら音楽を楽しむというFUJI ROCKのスタイルが確立された。ラインナップも年々充実していくが、印象的だったのは01年。OASIS、Neil Young、EMINEMと世界的に類のない豪華なトリを揃え話題となった。動員数も着実に増え続け、夏の風物詩としていよいよ確固たる地位を築いていく――。
【ここでしか起こらないマジカルな奇跡 ~栄華を極める黄金期~】
初のチケット完売、そして入場者数も10万人の大台に乗せたのは03年――。ステージやアトラクション・フィールドの規模拡していき、本格的な成熟を迎えたFUJI ROCK。ここからは、フェスならではのパフォーマンスに焦点を合わせていくつかのハイライトをピックアップしてみよう。まずは04年、この年は16年ぶりに大江慎也がバンドに復帰したザ・ルースターズが話題となる。熟練味と現役時代に勝るとも劣らないテンションを繰り広げ、往年のファンから若手まで巻き込む熱い空間となった。06年、FUJI ROCK 10回目のアニバーサリーを彩ったTHE STROKESも忘れられない。「Hard To Explain」で、Julian Casablancasがオーディエンスに飛び込むサプライズを披露して爆発的な盛り上がりを見せた。MY BLOODY VALENTINE奇跡の復活が実現したのは、08年。広大な空間を極上の轟音で染め、圧巻のパフォーマンスを披露してくれた。09年はなんと言っても忌野清志朗追悼ライヴだろう。盟友・仲井戸麗市をはじめ、泉谷しげる、UA、トータス松本など錚々たる顔ぶれが集い、涙なくして見れない感動的なパーティーが実現した。まだまだ記したいハイライトは山ほどあるが、最後は、FUJI ROCK未体験の人へ簡潔にメッセージを送りたい――。それは、当然、“死ぬまでに必ずや体感すべし!”ということ。音楽を通じ過酷な環境で過ごす3日間は、かけがえのない幸福を与えてくれる、そう断言できるのがFUJI ROCKなのだ。さあ、暑い熱い夏がやってくるぞ!

長い歴史あるFUJI ROCK の名場面を、僕なんかが振り返るなんておこがましいとも思うけれど……。FUJI ROCKを一度でも体験した人には、それぞれに忘れられない記憶があるはず。傾斜のあるテント・サイトに四苦八苦したり、まともな雨具も持たずズブ濡れになったことも含め、FUJI ROCKには僕も思い出がいっぱい。読者の皆さんの中にも、同じ様な経験がある人は多いだろう。そんなたくさんの思い出の中でも、特に印象に残っている素晴らしいパフォーマンスを振り返っていきます!
僕が初めて行ったFUJI ROCKは、2004年。その中でも一番印象深いのが、当時初来日だったPIXIES。圧倒的な轟音と、ヴォーカルBlack Francisの存在感……。そして、名曲「Debaser」のイントロをとちってやり直すというハプニングも含めてとても暖かいライヴでした。復活組や再結成のバンドが観れるのが多いのも、フェスの醍醐味。個人的には、05年のTHE BEACH BOYSや06年のMADNESSが印象的。一番グッときたライヴだと、06年のSUPER FURRY ANIMALSや05年のくるりは、FUJI ROCKでしか感じる事の出来ない特別な雰囲気がありました。
あとは、やはり、フェスならではの“お祭り感”を感じさせてくれるアクトも外せない。BASEMENT JAXXの、映像と演出を駆使した圧巻のパフォーマンスはいつも最高!
ダンス・ミュージックに目覚めたのがFUJI ROCKって方も多いのでは?(遠藤 孝行)
今年も、あと3か月でFUJI ROCKだ。幸せすぎるほどに、音楽漬けな特別な日――。
昨年は、3組のアーティストが鮮烈な印象を残してくれた。
ジプシー・アヴァロンでのMATT&KIMは、音とステージとオーディエンスの全てを同化させた。Kimの笑顔とMattの拳は、今でも心に焼き付いている。残る2組は、まるで正反対の“夢”のようだった。
入場規制が敷かれたMGMTは、熱気で溢れていた。誰もが踊っていた。「Kids」では、肌触りのいい音楽と降り出した雨の心地よさに浸った。子供の頃のカラフルな夢のように幻想的な風景の中、思わずステージ上の彼らに手を伸ばしていた。
反対に、ATOMS FOR PEACEの“夢”は、どことなく落ち着かないが、抜け出すことのできない“夢”――。Thom Yorkeを中心とした、現実とは完全に異質な時間。そして、「Give Up The Ghost」で、脳内から一気に溜息も、歓声さえも消えた。飄々と音を創る姿は、おそらくは彼の残像なのだろう。マイクに録音された声を聴いているように、“現在の彼”ではなく“過去の彼”しか捉える事ができない。気付くと、ステージを見つめながら泣いていた。感動よりも、才能に対する畏怖と羨望からくる涙だったのだろうと思う。
今年はどんな名場面が刻まれるのだろう。その心に刻みつける瞬間の集積こそが、FUJI ROCKという舞台と音楽なのだ。(山田 美央)


FUJI ROCKのステージでは、海外勢に負けず劣らない日本のアーティストたちが数々の伝説を作ってきた。2000年にはBLANKEY JET CITY、THEE MICHELLE GUN ELEPHANTがヘッドライナーを務め、他にもくるり、ナンバーガール、ゆらゆら帝国……。数々の名アクトがステージをアツくさせ、近年もBRAHMAN、BOOM BOOM SATELLITES、ASIAN KUNG-FU GENERATIONなどがFUJI ROCK内で収容人数の最も多いGREENSTAGEに登場する場面が増えたりと、日本のアーティストへの注目度はますます高まっていると思われる。そして今年、また新たな伝説を作ってくれそうなのが、ELLEGARDENとしてもFUJIのステージに立っている細美武士(Vo&Gt)を中心に結成されたthe HIATUS!なんといっても、同じくTMGEとしてこのステージに立っているウエノコウジ(Ba)、pupaの堀江博久(key)や昨年toeで出演した柏倉隆史(Dr)、FULLSCRATCHのmasasucks(Gt)などの精鋭プレイヤーが集結した超ハイレベル・バンドである。FUJI ROCK出演のために来日した海外アーティストや多くの洋楽リスナーたちに「日本のバンドもカッコいいだろ!」と、どや顔で自慢したくなるバンドのひとつだ。
6月1日には、約1年ぶりに新作、2nd EPのリリースが決定!3曲を収録。(花塚 寿美礼)

2006年にリリースされたARCTIC MONKEYSの1stアルバム『Whatever People Say I Am, That's What I'm Not』の衝撃は、いまだに色褪せることない。あれからまだ5年というべきか、もう5年というべきか……。かつてLED ZEPPELINらのコピー・バンドをしていた少年たちは、今では自らがキッズの羨望の的になっている。彼らの作品で毎回驚かされるのは、変貌の方向性の柔軟さと自己の見せ方の秀逸さだ。内証的でシニカルな楽曲の力に飲まれることも、振り回されることもなく、自身で力を制御し乗りこなしている。2ndアルバム『Favourite Worst Nightmare』では骨に響くようなサウンドは攻撃性に磨きがかかり、3rdアルバム『Humbug』では「Crying Lightning」などで妖艶さが色濃くなった。そして、6月にリリースされるニュー・アルバム『Suck It and See』でも新たな顔が明らかにされている。ロサンゼルスでレコーディングされたという同作は、幸福感と適度な緊張感でかたどられている。さらに、イギリス特有の陰鬱な空気は一切排除されつつも、根底に気だるい匂いも感じることができる。Matt Helders(Dr)がヴォーカルを取った「Brick by Brick」や、「Library Pictures」のようなARCTICらしいロック・ビートには、“捻くれ者”の影は健在だ。今作で幅がまた新たに広がったサウンドは、日本のステージでどう展開されるのか……。今年のFUJI ROCKも、見逃さない手はない。(山田 美央)
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