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DISC REVIEW

Japanese

UPPER SCHOOL

サナギが変態を経て成虫となっていくプロセスは、実に驚異的だ。甲殻類の脱皮とは違い、虫はサナギになった段階で自らの分泌する酵素により中枢器官以外の組織を破壊し、その後たんぱく質を組成してメタモルフォーゼを果たしていくことになる。アゲハというバンドの生い立ちにはまさにそれと重なるところが多々あり、4人のメンバーはこれまでの経験値や培ってきたスキルをコアに持ちながらも、この期にバンドとしての新たな生命を誕生させることとなったのではなかろうか。ぶっちゃけ筆者がこの文を書いている段階では、リード・チューン「NORMCORE?」を含めた全4曲しか手元に届いてはいないが、現在制作中であるという新曲たちにもまた、彼らの未来へ向けた可能性が込められることになると確信している。(杉江 由紀)