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INTERVIEW

Japanese

ハンブレッダーズ

2018年01月号掲載

ハンブレッダーズ

ハンブレッダーズ

Official Site

メンバー:ムツムロ アキラ(Vo/Gt)

インタビュアー:吉羽 さおり

それまでどこにも馴染めなかった自分に、物語の主人公としてスポットライトを当ててくれる音楽に出会った瞬間の痺れるような感覚を歌にした、ハンブレッダーズの「DAY DREAM BEAT」。彼らは、そこで受けた啓示を、色褪せぬまま形にし続けている。どこにいてもフィットしない青春期の焦りや疲労感、ずっと手が届かない女の子のこと、報われなさも愛してしまうような恋心、そんな、誰しもが一度は通る切なさや甘酸っぱさを、シンプルなギター・ロックに乗せて届けてくれる。それが、彼らの1stアルバム『純異性交遊』だ。資料には"非リア充の代弁者!"とあるが、どんな背景をもとに、ハンブレッダーズのサウンドがかき鳴らされているのか。フロントマン、ムツムロアキラに話を訊いた。

-ハンブレッダーズは、高校から一緒のメンバーなんですね。

ベース(でらし)だけ新しく大学の後輩が加入したんですけど、それ以外は高校1年生から一緒です。

-出会って、意気投合してバンド結成という感じですか。

寄せ集めみたいな感じなんですけどね(笑)。ギターの吉野(吉野エクスプロージョン)が、アニメの"けいおん!"ってあったじゃないですか。それを観終えた瞬間に"バンドやろう!"って、僕に電話を掛けてきたんです。僕も"けいおん!"は観ていたから、いいよっていう感じで。そのまま、教室の隅にいた当時のベースとドラム(木島)に、"バンドやるから、一緒にやろうよ"って誘って、始まった感じですね。

-それまで、楽器の経験はあったんですか。

僕とギター以外は未経験で、ドラムの木島もやってたのかな? でも、初心者で。最初は、文化祭に出るために楽器を始めた感じで。文化祭では2曲、"けいおん!"の曲とELLEGARDENの「Missing」をコピーしましたね。

-ムツムロさんの最初の音楽体験というのはどういうものですか。

ギターの吉野とは中学1年から一緒なんですけど、中学の音楽の授業で、一緒になんか歌って発表するっていうのがあって。そこで一緒にHYを歌ったんです。そこまでは親の車でくらいしか音楽は聴いてなかったんですけど、音楽って面白いなっていうのでハマって。それから吉野の影響で、J-POPのCDを借りて聴くようになりました。

-吉野さんは音楽に詳しかったんですね。

そうですね。小さいころから聴いていたみたいで、(吉野の)親がミスチル(Mr.Children)がすごく好きで、本人もずっとミスチルが好きで。今、バンドで弾いているギターは全然ミスチルっぽくないんですけど(笑)。

-たしかにそうですね。高校生で結成してコピーを始めてからどのくらいで、自分たちらしさやハンブレッダーズの原型ができていったんですか。

結構時間はかかりました。4年ぐらい経ってからですかね。ずっとコピーばかりやっていて、文化祭とか地方のライヴハウスに出るのに、60曲くらいコピーしたのかな? オリジナルもやっていたんですけど、当時の曲はもう今は全然やっていないですね。4人ともバックグラウンドがバラバラで、僕はメロディと歌詞がいいものはなんでも聴くんですけど、ギターの吉野はプログレやフュージョンが好きで、ドラムの木島はスピッツとかいわゆるポップスが好きで、ベースのでらしは僕と同じように幅広く聴いていて。その4人の共通項が、偶然ハンブレッダーズという今の形になっていると思うんです。それができてきたのが、19歳のころで、3~4年前のことだと思います。

-そこまではどういう曲をやっていくのかいろんな模索があったんですか。

ありました。ポスト・ロックっぽい感じで、長さが9分の曲とかもやってました(笑)。暗中模索でしたね。

-そういう曲は、自分たちにフィットしなかったんですか。

しなかったですね、まったく。今みたいな曲もやっていたんですけど、最初にこれがいいなと思えたのが、さっき言ったように3~4年前のことで。それ以前の曲は、自分たちでもやりたくないなっていう、黒歴史になってます。

-歌詞は女の子のことや青春時代のことを書いていますね。バンドを結成して、文化祭にずっと出ていても、そんなにモテないものなんですか。

モテないですね。もともとモテる奴――バスケ部とかサッカー部の奴が、高校でちょっと楽器を持ち始めるからモテるのであって、バンドマン自体はモテないんです。その反骨精神からバンドをやっていたこともあったと思うんですけど、全然モテなかったですね。スクールカーストで言えば、自分たちとは別の位置にいる人たちがやっぱり人気があったと思うので。

-なんとなくそういう感覚は、自分の下地としてあるんですね。

そのときの経験が下地になっているというのはありますね。曲を作るときに背伸びはしないでおこうと思っていて。今、23歳なんですけど、等身大で歌えることっていうのを探していたら、自分たちの昔の経験が、僕は歌っていて気持ちがいいし、みんなは音を乗せていて気持ちがいいしっていうことで、今こういう形でアルバムが出たのかなという感じです。

-スクールカーストとしては下の方にいるのかもしれないけど、そんなに暗くはないですよね?

いや、でも無理してますよ(笑)。

-歌の中で、そこまで偏屈な感じって出てないと思うんですよね。

自分では、歌ってる内容はそうかもしれないけど、歌詞の書き方とかは偏屈な方なのかなって思っているんです。でもアウトプットは素直にやれているのかもしれないですね、そう感じていただけるなら。

-なるほど。そういう書き方や歌詞は、どういったバンドやアーティストの影響があると自分では思いますか。

エレファントカシマシの歌詞が好きですね、あとは銀杏BOYZとthe chef cooks me。あとは、ハヌマーンとセツナブルースターがすごく好きで。高校時代に聴いていた音楽は、全部、自分の歌詞に影響しているのかなと思いますね。音楽の導入は、吉野から借りたJ-POPのCDだったんですけど、やっぱり自分で書いて戦っていくとなるとフィールドはそこじゃないのかなって、徐々に思ってきて。昔はもっとキラキラしてて、まっすぐな音楽を作ってたと思うんですけど(笑)。いつの間にか今みたいな感じの方が、ヴィジュアル的にも心的にも、嘘がないなっていうのがわかって。