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SQUID、"悪"がテーマの最新アルバム『Cowards』2/7リリース。新曲「Crispy Skin」MV公開

2024.11.14 10:30

SQUID、"悪"がテーマの最新アルバム『Cowards』2/7リリース。新曲「Crispy Skin」MV公開

2021年に"Warp"からデビューし、ポストパンクの新境地を切り拓くような刺激的なサウンドで人気を博すSQUIDが、待望の3rdアルバム『Cowards』を2025年2月7日にリリースすることを発表した。併せて新曲「Crispy Skin」が解禁されている。
 
本作のテーマは"悪"。実在する人物や想像上のキャラクターたちが、善と悪の間に横たわる暗い海に足を踏み入れていく姿を描き出している。食人が常態化する世界を描いた書籍"Tender Is The Flesh"からインスパイアされたというリード・シングル「Crispy Skin」では、Ollie Judge(Vo/Dr)による緊張感漂う歌声が、ディストピアの世界を駆け抜けていく。併せて公開されたミュージック・ビデオでは、映像クリエイター 伊藤高志の実験短編映画"ZONE"(1995)がフィーチャーされている。Ollie Judgeと伊藤高志のコメントは以下の通り。
 
「Crispy Skin」の歌詞は、カニバリズムが社会の常識となり、人間が製造されてスーパーマーケットで販売されるというディストピア小説からインスピレーションを受けてるんだ。こうした本を読むと、多くの人は自分がその中で道徳的な高みを取る人物だと想像すると思う。でも、この曲は、絶望と恐怖に満ちた物語の中で、道徳的な指針を持つことがいかに難しいかという現実について歌ってるんだ。
―― Ollie Judge

顔のない男についての映画。手と足をロープで縛られた不具の男は、白い部屋の中で微動だにしない。妄想に取りつかれた男は、改造された私の自我でもある。自己の内面を表した部屋の中の奇妙な場面の数々。記憶と悪夢と、暴力的イメージを関連づけることを試みた。
―― 伊藤高志
 

SQUID - Crispy Skin
 
3rdアルバム『Cowards』は2022年の11月から2023年4月までの6ヶ月間で制作された。つまり前作『O Monolith』がリリースされる前に同時進行でソングライティングやレコーディングといった準備が進められていたことになり、その旺盛な創作意欲に驚かずにはいられない。スタジオは前作で用いたウィルトシャーの片田舎にある"リアル・ワールド"に代わり、Paul Epworthが運営するロンドンの"ザ・チャーチ"を使用し、マーキュリー賞受賞プロデューサーのMarta SalogniとGrace Banksとともに録音されている。こうした環境の変化もこの3枚目のアルバムのムードに影響を与えているようだ。ミックスは前作に続きJohn McEntireに依頼。これまでもコラボレーションを続けてきたDan Careyは、アディショナル・プロダクションというかたちでサポートしている。レコーディングには5人のほか、前作で大きな役割を果たしたパーカッショニスト、Zands Dugganが再び参加。Arthur Leadbetter(Key/Perc etc.)がチェリストでもあることから、RUISI QUARTETによるストリングスが大幅に導入され新たな一面を開拓している。またRosa Brook、Tony Njoku、Clarissa Connellyによるコーラスがアルバムのどこか瞑想的なトーン、全体が1つの組曲のような構成を特徴づけている。

アルバムは、すでにライヴで披露されていて、メンバー自ら"カニバリズムについて歌った曲"と紹介している「Crispy Skin」で幕を上げる。アルバム・タイトル曲「Cowards」はヨルゴス・ランティモス監督の"籠の中の乙女"とその影響元であるアルトゥーロ・リプスタインの"純潔の城"からインスパイアされていると明かしているように、バンドはどうやら今作において、極限状態におかれた者の心境、危機的な状況に追い込まれた人間がどんなことを感じるのか、そのことに取り憑かれているようだ。『O Monolith』の壮大な世界とは対象的に、『Cowards』は人間の奥底の狂気と悪意をリリックで捉えようとする。ちなみに、これまでもJG・バラード、マーク・フィッシャー、ナム・ジュン・パイクなど様々な文学やアートのレファレンスを隠してこなかった彼等だが、今作は他にも村上龍の"イン ザ・ミソスープ"、チャールズ・マンソンとヘルター・スケルター、フロイト、そして"ターミネーター2"まで、そのインスピレーションもとは実に多岐にわたっている。
 
エキセントリックなシャウトを多く用いていたJudgeのヴォーカルや、変拍子によるテクニカルなアンサンブルは後退し、かわりに前面に出てくるのは、優美なストリングスを纏い、中世を舞台にした物語を翻案した「Fieldworks I」、「Fieldworks II」で顕著なミニマリズムやバロック的音響だ。もちろん、じわりじわりと高揚していく「Blood On The Boulders」やクラウトロック的グルーヴの「Cro-Magnon Man」等、ステージに横並びで演奏するメンバーの姿が浮かんでくるスリリングな場面も設けられている。アルバムは荘厳なプロダクションがきらめく「Well Met (Fingers Through The Fence)」で締めくくられ、カタストロフィックな詩世界ではあるものの、それとは対照的なある種の楽観性が全体を貫いている。なお、ジャケットにはこれまでCassandra JenkinsやAvalon Emerson等を撮ったノルウェー出身/NYブルックリン在住の写真家、Tonje Thilesenによる作品が使用されている。
 
SQUID待望の最新アルバム『Cowards』は、2月7日にCDとLP、デジタル/ストリーミング配信で世界同時リリース。国内盤CDには、ボーナス・トラックが追加収録され、歌詞対訳付きの解説書が封入される。LPは通常盤(ブラック・ヴァイナル)に加え、限定盤(クリア・ヴァイナル)と初回生産限定日本語帯付き仕様盤(クリア・ヴァイナル)、そしてボーナス・トラックが収録された10"付きのデラックス盤 (ブラック・ヴァイナル) が発売される。さらに、国内盤CDと日本語帯付き仕様盤LPは、Tシャツ付きセットも発売決定。


 
▼リリース情報
SQUID
ニュー・アルバム
『Cowards』
COWARDS.jpg
2025.02.07 ON SALE
[BEAT RECORDS /WARP RECORDS]
 
[国内盤CD]
1. Phenomenal World ※ボーナス・トラック
2. Crispy Skin
3. Building 650
4. Blood On The Boulders
5. Fieldworks I
6. Fieldworks II
7. Cro-Magnon Man
8. Cowards
9. Showtime!
10. Well Met (Fingers Through Fences)

[輸入盤CD/デジタル配信]
1. Crispy Skin
2. Building 650
3. Blood On The Boulders
4. Fieldworks I
5. Fieldworks II
6. Cro-Magnon Man
7. Cowards
8. Showtime!
9. Well Met (Fingers Through The Fence)
 
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