ディスクレビュー更新!
2010.01.13 14:32
本日発売の新譜のレビューを追加しました!
1/13(水)発売▼
★サカナクション『アルクアラウンド』
★VANMPIRE WEEKEND 『Contra』
★mudy on the 昨晩 『YOUTH』
★THE TAKEOVER UK 『Running With The Wasters』
★LOVE LOVE LOVE 『空想パドル』
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Related DISC REVIEW
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3作目にふさわしい飛躍を印象づけるブルックリンの4人組の新作。求められるものの大きさを思えば、もっとややこしい作品になっても不思議ではなかった。それがこれほど天真爛漫な作品になったところにバンドの器の大きさが窺える。2013年を代表する1枚になることは必至の傑作。人懐こいメロディを持った軽快なロックンロールを、バロック、ダブ、ヒップホップ、アフロ・ポップの手法を使い、極めて現代的なポップスに作り上げるという意味では前2作の延長。そこにアンサンブルや音の響かせ方のおもしろさが加わり、バンド・サウンドが3D的にスケールアップした印象だ。アフロ・ポップの要素が後退したと言われているようだが、後半、その魅力をたっぷり楽しめるので、それを求めている読者はご安心を。 (山口 智男)
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いや、もう名盤である。それでいいんじゃないかなと思ってしまう。アルバムの冒頭を飾る「Horchata」からラスト「I Think Ur Contra」での心地よいクールダウンまで、高揚感は途切れることなく上昇していく。引き締まったサウンド・プロダクションも特徴的だし、シンセ等のエレクトロ、はたまた弦楽器を取り入れてみたりとトピックは多い。ただ、それ以上にこの知的でクレイジーな音が、多幸感と高揚感の最果てまで肉体と意識をぶっ飛ばす為に鳴っていることこそが重要だ。トロピカルやアフロ、変則的なビート、そういう音を鳴らすことが目的化したようなバンドとはもう次元が違う。これはもう、一つの体験と言っていい。2010年、祝祭のど真ん中にいるのは、VAMPIRE WEEKENDだ。(佐々木 健治)
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物凄く固い何かが頭にぶつかった、とっさにそう感じた。硬式野球のボールでも当たったのではないかと錯覚するほどの高密度の音の塊がアグレッシヴに乱舞するタイトル曲の「Zyacalanda」。そして、どこかオリエンタルな雰囲気で変拍子と転調をダンサブルに繰り返す「エゴ・ダンス」。一見荒々しいが、緻密に構成された轟音と共にめちゃくちゃにモッシュしまくるオーディエンスの姿が目に浮かぶ。間違いなくこれは使用上の注意ならぬ、視聴上の注意が必要だ。“ヘッドフォンを利用して電車の中などでご視聴されると大変危険です。大暴れしても怪我をしない安全な場所でご視聴ください”これが決して大げさな表現ではないことは一度聴けばわかるはず。胸を張って太鼓判を押させていただこう。(石井 理紗子)
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よりストイックに、よりタイトになった、mudy on the 昨晩。インストというと、一見すると言葉少ない表現方法のように思えるのだが、このバンドは、一触即発ともいえる攻撃力と、ピンと張り詰めた精神性の高い楽曲世界を作り上げることで、その意識をひっくり返してみせる。滝に打たれる修行僧、激しい雨の中でもその足を止めないアスリートの如く、一つの主張を一環して貫くように、主義や主張を楽曲に投影させるのだ。そして彼らの最新作は、"squall=集中豪雨=困難な状況"、"一周して人生を全うしたら僕らはどうなるのか?"など、より切迫したコンセプトを設けることで、その色がさらにビルド・アップされている。ギターは嘶き、叫びまくる。情動と衝動の揺れ動きのみで楽曲の移り変わりを描く、緊張感溢れる作品だ。(島根 希実)
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mudy on the 昨晩が初のフル・アルバムをリリース。新たにギターの梶山良太を向かえたリ・スタートと言う意味と、制作時に抱えていた怒りの感情が大きな柱になっているというこの作品。全編を激しい感情の起伏が覆う。激しいギター・リフと、楽曲の中に絶妙なズレを差し挟みながらドライヴするドラムが引っ張る楽曲は、インストでありながら、しっかりとした歌心を感じさせるメロディを持っている。誰か歌い手なりMCとのコラボをやってみても面白いんじゃないだろうかと考えていたら「Sarliban」ではバンドとして初めてコーラスを薄っすらと入れていて、驚かされた。超絶のテクニックや科学者のような実験性を突き詰めたようなインストではなく、そこに込められた感情と衝動が伝わってくる音の鳴りに突き動かされる。(佐々木 健治)
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mudy on the 昨晩の3曲入りシングル&ライヴDVD。5人組トリプル・ギターという編成での圧倒的にプリミティヴなライヴ・パフォーマンスが評判を呼び、既に多くの海外アーティストのサポートも務めるなど、各方面から高い注目を集めるmudy on the 昨晩。このシングルでも、3本のギターが絡み合うアグレッシヴなサウンドを展開する。縦ノリでありながら、しっかりと踊れるビート、高度に構築されていながら、衝動性も詰め込まれたバンド・アンサンブル。攻撃的でありながら、爆音のカタルシスに頼ることもない展開は、全く聴いていて飽きることがない。若手のインスト・バンドの中では群を抜くそのライヴ・パフォーマンスを収めたライヴDVDも必見だ。そして、3月にはついにフル・アルバムをリリースする。(佐々木 健治)
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「SAKANAQUARIUM 2011"ZEPP ALIVE"」の最終公演、6月28日ZEPP TOKYOで、リリースに先がけていち早く披露されたこのナンバーの、圧巻としか言いようがない物凄い空間は未だに忘れることができない。バッハの旋律を夜に聴いたせいです――。メンバー全員の歌声を重ね、ハーモニーを構成するタイトル・フレーズから、恍惚的なビートのループに拡散/収縮を繰り返す多彩な音像。そして、その一瞬のインターバルに切れ込む流麗なピアノは、ダンサブルなサウンドの中に厳かなムードを加え、楽曲は再び雄大な広がりをもって聴き手を圧倒する。そこにあるものは、聴き手の身と心をただただ問答無用に踊らせる、音楽が本来持つべき根源的な魅力。サカナクション、本当に凄いバンドになった!(道明 利友)
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前シングル「アルクアラウンド」に続き、アルバム『kikUUiki』のヒットで世間の注目を集めたサカナクション。彼らは今、マニアックさとポップさの狭間にいる。でもどちらもサカナクションの姿で、どちらも良質な音楽であって、新たなポップミュージックの新基軸を作りあげるための挑戦と提案をしている。今作はラテンのリズムが、妙に日本の祭りのスピリッツを感じさせ、自分自身に問いかける歌詞の世界観と絡んで体になじむように入ってくる。このビート、日本人なら踊りださずにはいられないのではないだろうか。今後この曲を布石にどんな方法で、どんなアプローチを仕掛けてくるのか、気が早すぎるかもしれないが次のアルバムを期待せずにはいられない。(花塚 寿美礼)
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今もっとも注目を集める期待のアーティスト、サカナクション。セカンド・シングル「アルクアラウンド」がオリコン・ウィークリー・チャート3位を記録し、いよいよシーンの中心に浮上し始めた彼らから4枚目のフル・アルバムが届けられた。ポップな浮遊感と文学性の高い歌詞、そしてロマンティックなエレクトロ・サウンド。ここまで様々な要素を取り入れながら高いクオリティを保つバンドはそうそういないだろう。今作はロックとクラブ・ミュージックが混ざり合う場所を目指して作られた作品だという。今までの彼らもそうだったが今回はよりその二つが上手く調和されている。色とりどりなアイデアを詰め込んだ7 分を超す大作「目が明く藍色」がとっても素晴らしい。(遠藤 孝行)
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サカナクションのニュー・シングル「アルクアラウンド」。柔らかなエレクトロニカの手触りは保ちながらも、80'sテイストのシンセとアグレッシヴなバンド・サウンドが、独特の歌心を力強く推し進め、切なさとともに高揚感がこみ上げてくる。「スプーンと汗」は、アコースティック・サウンドと幽玄なバック・トラックが絡み合う不思議な感触の一曲。そして、Rei Harakamiによる「ネイティヴダンサー」のリミックスは、美しさと変態性が捩じれながらせめぎ合いながら、山口の言葉を包み込んでいく。分かりやすさとマニアックさとのバランスを高品位に保ちながら、軽やかに提示してみせるサカナクションのセンスがよく分かる3曲だ。新たなアルバムが楽しみになるシングルだ。(佐々木 健治)
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