Japanese
Laughing Hick
2025.07.18 @Spotify O-EAST
Writer : 藤坂 綾 Photographer:タカギユウスケ
バンド最大規模となる全国6都市を回るワンマン・ツアー"RACCOON DOG TOUR"を開催したLaughing Hick。チケットは全公演ソールド・アウトという状況のなか、バンド最大キャパとなる渋谷Spotify O-EASTにて、そのツアー・ファイナルが行われた。
バンドも音楽も生き物だから予定調和なんて一切ないし、その場の1つの音や行動、言葉、些細なことで全てのことが変わってしまう。ライヴってそれ程繊細なもの。だって、"ライヴ(=生)"っていうくらいだから。でも予定調和も楽しいし、いつも通りの安心の中にしかない大切なものももちろんある。それが心地よいのもまた事実。きっとそんなこと百も承知の上で、この日のLaughing Hickは期待を裏切った。見事に裏切ってくれた。全てはこれからのため。この先の未来のため。そのために、今できる力を振り絞り、全身全霊で今の彼等を提示した。
客電が落ち、大きな歓声が上がる。手拍子のなか、3人がステージに現れそれぞれの位置についた。ホリウチコウタ(Vo/Gt)が歌い始める。「モノクロセカイ」だ。いつもと違う始まりにステージの上にもフロアにも少し緊張が漂うが、"会いたかったぜ、東京"とのホリウチの声に、再び大きな歓声が上がる。青い照明が幻想的で、ドラマチックな幕開け。途中あかり(Ba)が人差し指を上に差し、空を見上げる仕草をすると、その仕草を真似るファンが何人か。その光景が愛おしく、開始数分にもかかわらず、すでにグッと来てしまう。続く「休憩と宿泊」ではたいち(Dr)がフロアを煽り、会場全員が熱くなった状態のまま「中指を立てて」、「ホンネ」と続いた。この日の"会いたかったぜ"は格別だ。
"RACCOON DOG TOUR"というツアー・タイトルに込めた想いを話し、「愛してるって」が始まると、また一際大きな歓声が。私はLaughing Hickのライヴで上がるこの歓声が大好きだ。嬉しくて、楽しくて、思わず出ちゃったというこの予定調和ではない歓声がめちゃめちゃかっこいい。そして「Cuz」、「今更になる前に」でギター・ロック・バンドとしての底力を見せる。
"いつまでも、君の隣に俺たちの音楽があってほしい。いつまでも、俺たちの隣に君がいてほしい。そんな願いを込めた曲を"と言い「オリオン」。ミラーボールと、ステージに向け、掲げられた手がきれいだ。この日は照明もとても凝っていて、視覚的にも楽しめたのだけど、それと同様に特筆すべきは3人のパフォーマンス力だ。しなやかで、でも力強くて。音や歌声はもちろんのこと、表現力を増した3人のたくましいプレイに、何度も何度も入り込んでしまった。このツアーで育んできたものであり、3人で歩んできた道程。大きなステージや照明に決して負けない強くて確かなものが、この日しっかりと観て取れた。
「恋にしがみついて」からラフィング(Laughing Hick)ならではのミドル・バラードをたっぷりと聴かせ、ツアーと自らの過去を振り返り、後半戦では"大丈夫。夢は叶うよ"と「Local Hero」を披露。いつも以上にパワフルで迷いのない歌声に心が震える。たいちとあかりの屈強なリズムに背中を押された。間違いない、夢は叶う。誰もがそう信じられた瞬間。「マラカイト」、「愛なんて嘘は置いといて」と気持ちの良いダンス・ナンバーが続き、ライヴではもうすっかりお馴染みの「女だから」へ。フロアとの掛け合いで曲が成長し、ファンとの関係がより深くなっていっていることを思い知る。"よくできました"のときのホリウチの笑顔が過去一番だったことは言うまでもない。
"俺と君が出会った大切な曲を"と「カシスオレンジ」を歌い、"俺たちが生きる理由、音楽をやる理由は、間違いなくあなたです。改めてLaughing Hickを見つけて、愛してくれて、今日一緒にライヴをしてくれて、ほんとにありがとうございます"とホリウチが言うと温かい拍手が。そして、"もっともっと俺たち大きいステージに行きますけど、付いてくる準備できてますか?"の声には頼もしい歓声が上がり、そのまま「ランプ」へ。"自分の手で変え続ける未来"というフレーズがリアルに響くなか、"「RACCOON DOG TOUR」ありがとうございました! また未来でお会いしましょう!"と「Bye-Hi」で"RACCOON DOG TOUR"は幕を閉じた。
これまでのライヴ・スタイルを変え、自らを越えるために挑んだツアー・ファイナル。変わること、変えることって怖いに決まってる。それでも3人は変わること、変えることを選んだ。それは前述したようこれからのため、この先の未来のため。"変えられるのは終わりだけだからさ"って「ランプ」の歌詞にもあるように、未来のゴールにフラッグを立て、そこに向かって歩き始めた3人。そんな3人をとても誇らしく思うし、その瞬間に立ち会えた自分さえも誇らしく思えた、そんな素晴らしいツアー・ファイナル。終わりではなく、ここが始まりだ。
[Setlist]
1. モノクロセカイ
2. 休憩と宿泊
3. 中指を立てて
4. ホンネ
5. 愛してるって
6. Cuz
7. 今更になる前に
8. オリオン
9. 恋にしがみついて
10. ラストネーム
11. Toothbrush
12. さよなら恋人、おかえり恋心
13. ふたりの恋
14. カフェオレ
15. Local Hero
16. マラカイト
17. 愛なんて嘘は置いといて
18. 女だから
19. カシスオレンジ
20. ランプ
21. Bye-Hi
- 1
LIVE INFO
- 2025.09.06
-
"WANIMA presents 1CHANCE FESTIVAL 2025"
GRAPEVINE
Creepy Nuts
eastern youth
Broken my toybox
青木陽菜
9mm Parabellum Bullet / 眉村ちあき / 浪漫革命 / THE BOHEMIANS ほか
Appare!
カミナリグモ
TOKYOてふてふ
ヨルシカ
藤沢アユミ
大森靖子
なきごと
"TREASURE05X 2025"
ADAM at / TGMX(FRONTIER BACKYARD) / 荒井岳史 / 渡邊 忍
セックスマシーン!!
ぜんぶ君のせいだ。
TOOBOE
YOASOBI
NANIMONO
KING BROTHERS
Victoria(MÅNESKIN)
Ryu Matsuyama
SIX LOUNGE / TENDRE / ハナレグミ / 日食なつこ ほか
WtB
SCOOBIE DO
NakamuraEmi
りぶ
優里
PIGGS
- 2025.09.07
-
Girls be bad
Broken my toybox
"WANIMA presents 1CHANCE FESTIVAL 2025"
GRAPEVINE
This is LAST
レイラ
WtB
ナナヲアカリ
豆柴の大群
TGMX(FRONTIER BACKYARD) / 荒井岳史 / 渡邊 忍 ほか
ヨルシカ
eastern youth
大森靖子
GOOD ON THE REEL
Aooo
"TREASURE05X 2025"
セックスマシーン!!
ビレッジマンズストア
TOOBOE
the cabs
心愛 -KOKONA-
Keishi Tanaka
KING BROTHERS
Mellow Youth
cinema staff
OAU / LOVE PSYCHEDELICO / 大橋トリオ ほか
"くさのねアイドルフェスティバル2025"
渡邊一丘(a flood of circle)
ぜんぶ君のせいだ。
りぶ
ART-SCHOOL
HY
優里
SILENT SIREN
[激ロックpresents"Burning Blue vol.5"]
- 2025.09.08
-
レイラ
JACK'S MANNEQUIN
fox capture plan
- 2025.09.09
-
Age Factory
THE GET UP KIDS
Hump Back
YOASOBI
打首獄門同好会
9mm Parabellum Bullet
JACK'S MANNEQUIN
"LIVEHOLIC 10th Anniversaryseries~奏・騒・壮!!!Vol.4~"
- 2025.09.10
-
Aooo
Hump Back
ハンブレッダーズ
This is LAST
The Birthday
パーカーズ × 浪漫派マシュマロ
とまとくらぶ
THE GET UP KIDS
打首獄門同好会
- 2025.09.11
-
Bye-Bye-Handの方程式
YOASOBI
The Birthday
w.o.d.
MONOEYES
THE GET UP KIDS
TOOBOE
鶴 × ONIGAWARA
- 2025.09.12
-
Aooo
ナナヲアカリ
神聖かまってちゃん
TOOBOE
w.o.d.
ビレッジマンズストア
YOASOBI
THE BOHEMIANS × the myeahns
the band apart (naked)
Rei
Awesome City Club
"LIVEHOLIC 10th Anniversary series~この声よ君の元まで!!〜"
- 2025.09.13
-
cinema staff
ヤバイTシャツ屋さん / UNISON SQUARE GARDEN / sumika ほか
神はサイコロを振らない
The Birthday
AIRFLIP
神聖かまってちゃん
This is LAST
GRAPEVINE
佐々木亮介(a flood of circle)
四星球 / 藤巻亮太 / eastern youth / 踊ってばかりの国 ほか
Creepy Nuts
KING BROTHERS
崎山蒼志 / moon drop / SPARK!!SOUND!!SHOW!! / ExWHYZ ほか
"ナガノアニエラフェスタ2025"
WtB
PIGGS
TOKYOてふてふ
LACCO TOWER
安藤裕子
GOOD BYE APRIL
The Biscats
"ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2025"
"New Acoustic Camp 2025"
wacci
- 2025.09.14
-
セックスマシーン!!
ビレッジマンズストア
AIRFLIP
TOOBOE
THE BOHEMIANS × the myeahns
flumpool / 三浦大知 / コブクロ / C&K
ガガガSP / GOING UNDER GROUND / 日食なつこ / LOVE PSYCHEDELICO ほか
ナナヲアカリ
WtB
Academic BANANA
Creepy Nuts
打首獄門同好会 / GLIM SPANKY / yama / bokula. ほか
KING BROTHERS
"ナガノアニエラフェスタ2025"
センチミリメンタル
mzsrz
ぼっちぼろまる
SIRUP
Maica_n
"ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2025"
"New Acoustic Camp 2025"
Mirror,Mirror
- 2025.09.15
-
セックスマシーン!!
cinema staff
Bye-Bye-Handの方程式
WtB
ビレッジマンズストア
Kroi
GRAPEVINE
Appare!
THE CHARM PARK
TOKYOてふてふ
緑黄色社会 / 04 Limited Sazabys / キュウソネコカミ / Hump Back ほか
羊文学
PIGGS
DYGL
THE SMASHING PUMPKINS
FOUR GET ME A NOTS
Bimi
"ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2025"
FIVE NEW OLD
eill
UNFAIR RULE / Blue Mash / ペルシカリア / ポンツクピーヤ
アーバンギャルド
NOIMAGE
- 2025.09.16
-
THE CHARM PARK
THE BOHEMIANS × the myeahns
MONOEYES
Aooo
コレサワ
Laughing Hick / アンと私 / つきみ
"LIVEHOLIC 10th Anniversary series〜NEWIMAGE〜"
- 2025.09.17
-
YOASOBI
THE ORAL CIGARETTES
DYGL
Mirror,Mirror
Hump Back
a flood of circle
THE SMASHING PUMPKINS
ガラクタ / 東京、君がいない街 / Fish and Lips
点染テンセイ少女。
- 2025.09.18
-
YOASOBI
キュウソネコカミ
LAUSBUB
DYGL
Mirror,Mirror
MONOEYES
終活クラブ
TOOBOE
THE SMASHING PUMPKINS
椎名林檎 / アイナ・ジ・エンド / 岡村靖幸 ほか
打首獄門同好会
the paddles / DeNeel / フリージアン
otona ni nattemo / 南無阿部陀仏 / ウェルビーズ ほか
- 2025.09.19
-
THE ORAL CIGARETTES
a flood of circle
UVERworld
セックスマシーン!!
Bye-Bye-Handの方程式
Redhair Rosy
たかはしほのか(リーガルリリー)
終活クラブ
あたらよ
Aooo
KING BROTHERS
bokula. / 炙りなタウン / Sunny Girl
The Birthday
- 2025.09.20
-
カミナリグモ
Lucky Kilimanjaro
TOOBOE
GRAPEVINE
This is LAST
LACCO TOWER
WtB
キュウソネコカミ
reGretGirl
岸田教団&THE明星ロケッツ
ASH DA HERO
THE SMASHING PUMPKINS
Miyuu
竹内アンナ
ぜんぶ君のせいだ。
PAN / SABOTEN
SHE'S
"イナズマロック フェス 2025"
LAUSBUB
渡會将士
Plastic Tree
ヨルシカ
cinema staff
Broken my toybox
あたらよ
大森靖子
04 Limited Sazabys / 東京スカパラダイスオーケストラ / ザ・クロマニヨンズ / 奥田民生 / ヤングスキニー ほか
ART-SCHOOL
AIRFLIP
"NAKAYOSHI FES.2025"
"ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2025"
GOOD ON THE REEL
クジラ夜の街 / Dannie May / 終活クラブ / アオイロエウレカ(O.A.)
フラワーカンパニーズ
- 2025.09.21
-
ExWHYZ
HY
豆柴の大群
TOOBOE
カミナリグモ
LACCO TOWER
The Biscats
WtB
キュウソネコカミ
envy × OLEDICKFOGGY
Plastic Tree
Broken my toybox
ぜんぶ君のせいだ。
THE SMASHING PUMPKINS
アルコサイト
ART-SCHOOL
星野源
"イナズマロック フェス 2025"
岸田教団&THE明星ロケッツ
TOKYOてふてふ
ヨルシカ
竹内アンナ
GRAPEVINE
大森靖子
ACIDMAN / GLIM SPANKY / Dragon Ash / go!go!vanillas / Omoinotake ほか
LAUSBUB
Devil ANTHEM.
peeto
KING BROTHERS
"ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2025"
GOOD ON THE REEL
超☆社会的サンダル / さとう。 / ルサンチマン / SENTIMENTAL KNOWING(O.A.)
PIGGS
RELEASE INFO
- 2025.09.06
- 2025.09.09
- 2025.09.10
- 2025.09.12
- 2025.09.17
- 2025.09.19
- 2025.09.24
- 2025.09.26
- 2025.10.01
- 2025.10.03
- 2025.10.05
- 2025.10.08
- 2025.10.10
- 2025.10.11
- 2025.10.12
- 2025.10.14
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
ExWHYZ
Skream! 2025年08月号