Japanese
Laughing Hick
Skream! マガジン 2025年10月号掲載
2025.07.18 @Spotify O-EAST
Writer : 藤坂 綾 Photographer:タカギユウスケ
バンド最大規模となる全国6都市を回るワンマン・ツアー"RACCOON DOG TOUR"を開催したLaughing Hick。チケットは全公演ソールド・アウトという状況のなか、バンド最大キャパとなる渋谷Spotify O-EASTにて、そのツアー・ファイナルが行われた。
バンドも音楽も生き物だから予定調和なんて一切ないし、その場の1つの音や行動、言葉、些細なことで全てのことが変わってしまう。ライヴってそれ程繊細なもの。だって、"ライヴ(=生)"っていうくらいだから。でも予定調和も楽しいし、いつも通りの安心の中にしかない大切なものももちろんある。それが心地よいのもまた事実。きっとそんなこと百も承知の上で、この日のLaughing Hickは期待を裏切った。見事に裏切ってくれた。全てはこれからのため。この先の未来のため。そのために、今できる力を振り絞り、全身全霊で今の彼等を提示した。
客電が落ち、大きな歓声が上がる。手拍子のなか、3人がステージに現れそれぞれの位置についた。ホリウチコウタ(Vo/Gt)が歌い始める。「モノクロセカイ」だ。いつもと違う始まりにステージの上にもフロアにも少し緊張が漂うが、"会いたかったぜ、東京"とのホリウチの声に、再び大きな歓声が上がる。青い照明が幻想的で、ドラマチックな幕開け。途中あかり(Ba)が人差し指を上に差し、空を見上げる仕草をすると、その仕草を真似るファンが何人か。その光景が愛おしく、開始数分にもかかわらず、すでにグッと来てしまう。続く「休憩と宿泊」ではたいち(Dr)がフロアを煽り、会場全員が熱くなった状態のまま「中指を立てて」、「ホンネ」と続いた。この日の"会いたかったぜ"は格別だ。
"RACCOON DOG TOUR"というツアー・タイトルに込めた想いを話し、「愛してるって」が始まると、また一際大きな歓声が。私はLaughing Hickのライヴで上がるこの歓声が大好きだ。嬉しくて、楽しくて、思わず出ちゃったというこの予定調和ではない歓声がめちゃめちゃかっこいい。そして「Cuz」、「今更になる前に」でギター・ロック・バンドとしての底力を見せる。
"いつまでも、君の隣に俺たちの音楽があってほしい。いつまでも、俺たちの隣に君がいてほしい。そんな願いを込めた曲を"と言い「オリオン」。ミラーボールと、ステージに向け、掲げられた手がきれいだ。この日は照明もとても凝っていて、視覚的にも楽しめたのだけど、それと同様に特筆すべきは3人のパフォーマンス力だ。しなやかで、でも力強くて。音や歌声はもちろんのこと、表現力を増した3人のたくましいプレイに、何度も何度も入り込んでしまった。このツアーで育んできたものであり、3人で歩んできた道程。大きなステージや照明に決して負けない強くて確かなものが、この日しっかりと観て取れた。
「恋にしがみついて」からラフィング(Laughing Hick)ならではのミドル・バラードをたっぷりと聴かせ、ツアーと自らの過去を振り返り、後半戦では"大丈夫。夢は叶うよ"と「Local Hero」を披露。いつも以上にパワフルで迷いのない歌声に心が震える。たいちとあかりの屈強なリズムに背中を押された。間違いない、夢は叶う。誰もがそう信じられた瞬間。「マラカイト」、「愛なんて嘘は置いといて」と気持ちの良いダンス・ナンバーが続き、ライヴではもうすっかりお馴染みの「女だから」へ。フロアとの掛け合いで曲が成長し、ファンとの関係がより深くなっていっていることを思い知る。"よくできました"のときのホリウチの笑顔が過去一番だったことは言うまでもない。
"俺と君が出会った大切な曲を"と「カシスオレンジ」を歌い、"俺たちが生きる理由、音楽をやる理由は、間違いなくあなたです。改めてLaughing Hickを見つけて、愛してくれて、今日一緒にライヴをしてくれて、ほんとにありがとうございます"とホリウチが言うと温かい拍手が。そして、"もっともっと俺たち大きいステージに行きますけど、付いてくる準備できてますか?"の声には頼もしい歓声が上がり、そのまま「ランプ」へ。"自分の手で変え続ける未来"というフレーズがリアルに響くなか、"「RACCOON DOG TOUR」ありがとうございました! また未来でお会いしましょう!"と「Bye-Hi」で"RACCOON DOG TOUR"は幕を閉じた。
これまでのライヴ・スタイルを変え、自らを越えるために挑んだツアー・ファイナル。変わること、変えることって怖いに決まってる。それでも3人は変わること、変えることを選んだ。それは前述したようこれからのため、この先の未来のため。"変えられるのは終わりだけだからさ"って「ランプ」の歌詞にもあるように、未来のゴールにフラッグを立て、そこに向かって歩き始めた3人。そんな3人をとても誇らしく思うし、その瞬間に立ち会えた自分さえも誇らしく思えた、そんな素晴らしいツアー・ファイナル。終わりではなく、ここが始まりだ。
[Setlist]
1. モノクロセカイ
2. 休憩と宿泊
3. 中指を立てて
4. ホンネ
5. 愛してるって
6. Cuz
7. 今更になる前に
8. オリオン
9. 恋にしがみついて
10. ラストネーム
11. Toothbrush
12. さよなら恋人、おかえり恋心
13. ふたりの恋
14. カフェオレ
15. Local Hero
16. マラカイト
17. 愛なんて嘘は置いといて
18. 女だから
19. カシスオレンジ
20. ランプ
21. Bye-Hi
- 1
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