Japanese
ずっと真夜中でいいのに。
Skream! マガジン 2021年02月号掲載
2020.11.29 @東京ガーデンシアター
Writer 吉羽 さおり Photo by 鳥居洋介
ずっと真夜中でいいのに。のツアー"やきやきヤンキーツアー(炙りと燻製編)"が行われた。この原稿では、先日配信も行われた、2020年11月29日の東京ガーデンシアター公演をレポート。
会場となった東京ガーデンシアターは2020年6月に開業した大規模な劇場型ホール。客席は8千人収容可能な4フロアで構成され、コロナ禍の現在は感染症対策のため観客数はぐっと絞られているが、それでも天井の高い大空間と大きなステージは圧巻だ。しかも、そのステージには、大掛かりなセットが組まれている。中央にあるのは"zutomayo mart"という看板のあるコンビニ。忘れられた、地方の商店のような荒涼感があって、その前にずらりと並んだずっと真夜中でいいのに。ならではの機材や家電楽器、焚かれているスモークと相まって、スチームパンクか、"マッドマックス"的世界観かという雰囲気になっている。目の前に広がるセットに、どういうライヴになるのかと気分が高まっていく。
そこに、ノイジーなエンジン音が響きわたったが、登場したのは自転車に乗ったバンド・メンバーだ。80~90年代のヴィジュアル・バンドのように長い髪を高く逆立てて、いかつい衣装を着ているが、乗っているのはチャリというのがかわいげがあっていい。意表を突いた登場とその格好に観客が沸き上がるなか、イントロダクション代わりにバンドがかき鳴らしたのは、スラッシーなメタル・サウンドという徹底ぶりで、さらに盛り上げる。その爆音を背景に、ACAねがコンビニの入り口から姿を現して、「JK BOMBER」からライヴがスタートした。
冒頭はスピード感のあるバンド・アンサンブルを連投し、ACAねのハイトーンも、加速度的にエモーショナルで心地よく弾むグルーヴを生み出す。多彩な音楽性が混じり合った繊細なポップ・サウンドを、メンバーが逆立てた長髪を振り乱してプレイしている、この耳に飛び込む音と目に映る様子には違和感がある。「マイノリティ脈絡」では、ブラウン管打楽器も加わって、シュールで、且つノスタルジーも感じるような不思議な世界観が深まっていった。
今回のこのセットは過酷な砂漠のコンビニに通う、田舎のヤンキーをテーマにしているという。若さが持つ無軌道さや無敵感。その儚さは、膨大な音や選択肢からきらめく瞬間を見いだす音楽とも通じるところがあるのだろうか。
中盤はOpen Reel Ensembleの3名も加わって(もちろん彼らもバンド同様の逆毛スタイル)、ファンタスティックなサウンドを編み上げていく。アコーディオンとテープ・レコーダーが一体化したテープレコーディオンが紡ぎ出す、風のような音色が、ACAねのヴォーカルに甘い余韻を引き立てる「マリンブルーの庭園」、観客がツアー・グッズでもあるしゃもじを掲げ、ない人は手拍子で一緒にリズムをとる「雲丹と栗」など、ライヴならではの一体感を生む曲が並んだ。オープン・リールでビートや音響を構築していくシアトリカルなパフォーマンスや、どこからなんの音が生まれているのかなど、ステージのどの角度も見どころがあって、大きな舞台やセットならではの醍醐味がある。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2020年は予定していたライヴが延期となってしまった。8月に"オンラインライブ NIWA TO NIRA(有料)"を開催したが、こうして観客と顔を合わせて行うライヴは約1年ぶりだ。グルーヴの温度やBPMを上げていって、ブラウン管打楽器やオープン・リールなどが加わり、分厚いアンサンブルを鳴らし、タフなアンサンブルで観客のボルテージを上げ続け、興奮のままステージを終えた。アンコールでは改めて、ACAねはいろいろな状況があるなかでライヴに来てくれたことに感謝を述べ、映画"約束のネバーランド"主題歌「正しくなれない」、映画"さんかく窓の外側は夜"主題歌「暗く黒く」などを披露した。
本来、年を跨いで2021年1月まで続く予定だったこのツアーだが、再び緊急事態宣言が発令され、感染拡大状況に鑑みて残り4公演が中止となってしまった。2月10日には、今回のツアーで披露した新曲も収録された、ニュー・アルバム『ぐされ』のリリースが決定している。この先の展開がどうなるのかはわからないが、また、こうしてライヴやエンターテイメントの楽しみを、切なる表現とユーモアを、全身で味わいたいと強く思う。
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