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INTERVIEW

Japanese

XINXIN

2025年06月号掲載

XINXIN

Member:甘リ和音 西藤さり 廻途マヨイ ゆのみゆに 柊 叶多 美月輝らん 蓮水セナ

Interviewer:山口 哲生

初めて曲を聴いたときに、なんでもできるなって
いろんなことに挑戦できるんだろうなってワクワクしました


-柊さんはどういった経緯でオーディションに参加されたんですか?

叶多:私も3年前ぐらいまでアイドル活動をしていたんですが、アイドルの夢はここで終わりにしようと思って、そのグループが終わってからはずっとお芝居の勉強をしていて、その道に進もうと思っていたんですね。HATENA CREATIONのオーディションは、たぶん去年の秋ぐらいに開催されていたと思うんですけど、それも認知はしていたんです。でも、憧れのアイドルさんを生んでいる事務所なのもあって、ずっと興味はあったんですけど、私は受からないだろうな......と思って見ないフリをしていたんですよ(苦笑)。

-そうだったんですね。

叶多:でも、やっぱり改めて考えたときに、自分が一番やりたいことってこういうことなのかもしれないと、ジエメイさんを見たときに思ったんです。それで、応募締切の本当にギリギリの時期に応募したら、次の日に朝イチでプロデューサーのやっさんから連絡が来て、"5月にデビューするグループがあって、メンバーももう決まってるんだけど、仮歌を送るのでテンション上がったら返信ください"って。それですぐにお会いして、すでに顔合わせをしている6人の中に、ぽっと出の私が......(苦笑)。

和音:全然ぽっと出じゃなかったんですけどね。うちら(それ以外のメンバー)も1回しか会ってなかったから(笑)。

叶多:やっぱり顔合わせをしているっていうのと、メンバーはもう決まっていると聞いてたので、もう本当に不安で。受け入れてもらえるかとか、自分がここにいて大丈夫なのかとか......今ちょっと泣きそうになってきたんですけど(苦笑)、そういうなかで顔合わせして、レッスンに合流させてもらって今があるって感じなので、本当に夢みたいです。

-たしかに、他の皆さんが事前に会っていたのはたった1回かもしれないけど、その1回はすごく大きく感じますよね。

叶多:そうなんです! 私がいなくても全然成り立ってるグループかもしれないって思って──

和音&さり&マヨイ&ゆに&らん&セナ:いやいやいや!

和音:来てくれて良かった。

叶多:みんながあったかく迎え入れてくれて幸せです。頑張ります!

-ゆのみさんはオーディションを受ける前はどんな感じだったんです?

ゆに:引きこもりでした。かなりの引きこもりでした。

-そこからアイドルを目指そうと思った理由というと?

ゆに:もともと女性のアイドルが好きで、めっちゃ引きこもりだったんですけど、その女性のライヴに行くときは外に出るのがしんどくなくて。自分もそんな存在になりたいなと思ってオーディションを受けました。

-ちなみに、憧れの方ってどなたなんですか?

ゆに:もう解散しちゃったんですけど、大阪の地下アイドルの方です。

-例えば歌やパフォーマンスなのか、もうちょっと広く存在的なものなのか、どういうアイドルになりたいと思ったんです?

ゆに:どちらかと言えば、やっぱり存在的なものですかね。そのアイドルさんはパフォーマンス重視というよりも、心を込めて等身大の女の子が歌っているみたいなグループで、そういう部分に惹かれたので、そんな存在でありたいなって思います。

-では、美月輝さんはいかがでしょうか。オーディションを受けるきっかけというと。

らん:私がアイドルにガチハマりをしたのはK-POPがきっかけで、私の中でもうドンピシャの音楽が降りてきて(笑)。それがコロナ禍のときだったんですけど、韓国で踊りたいとか、K-POPアイドルみたいになりたいとかっていうのが最初だったので、日本のアイドルさんはあんまり分からなかったんですよ。そのときは本当に韓国一本集中みたいな感じだったので。そこから高校生になって芸能学校に入ったんですけど、そのときの友人というか、一番近くで支えてくれた親友的な子がジエメイさんが大好きだったので、"HATENA CREATIONさん、オーディションしてるよ"って教えてくれたんです。"私のキャラクターは合わないから1回受けてみてよ"って。

-"受けてみてよ"だったんですね。

らん:そこで初めて日本のアイドルの文化を知ったんですけど、こんなに歌えるんだ......! って感動して、私も挑戦してみようかなと。未知だけど、いろんなところに踏み出してみるのもいいのかなと思ったのがきっかけですね。それまでは韓国に留学してダンサーになろうかなとか、そっちの方向で考えていたので、この場所が本当に新鮮というか。新たな自分の道の目標ができたので、友達にはすごく感謝をしてます。

-蓮水さんは先程"空白期間が長かった"というお話をされてましたけども。

セナ:もともと別の事務所からデビューする予定だったんですけど、SNSデビューの前日に話がなくなってしまって。アイドルって結局こんな感じなんだな......と思って諦めようとしていたときに、一緒にやっていたメンバーが、HATENA CREATIONのオーディションを見つけてきてくれたんです。もともとジエメイの(黎鮫)ワナさんをすごく尊敬していたんですけど、自分はちょっと入れなさそうだなと思っていたら、そのメンバーが"大丈夫だよ"って背中を押してくれて。まさか自分が受かるなんて全然思ってなかったので、びっくりしてます。今でもまだちょっとびっくりしてますね。

-現実感がなくてふわふわしてるというか。

セナ:ふわふわっていうより、慣れないですね(苦笑)。自分がずっと雲の上の存在だと思っていたところにまさか自分もいるなんて、まだ気持ちが全然追いついていなくて。

-デビュー前のレッスンで、少しずつ気持ちが芽生えてきたりとかは?

セナ:ちょっとはあったんですけど、やっぱり他の6人がすごくて。経験もちゃんとあったし。自分もあったにはあったんですけど、感心することばかりだったので、本当にデビュー直前までは自分が7人のうちの1人でいいのかなとか思ってました。

-なるほど。西藤さんは"前世がある"とおっしゃってましたけど、オーディションを受けるに至るまでというと?

さり:もともと大阪でキラキラ系のアイドルしてたんですけど、対バンでジエメイさんと被ることがあったので見学させてもらったんです。それでライヴを観ていたら、かっこ良すぎて涙が出てきて。その後に自分がいたグループが解散することになったんですけど、自分はまだアイドルを続けたかったし、ロック系のアイドルが好きだったんです。だから、次でアイドルをやるのは最後やし、やりたいことやろうと思って、じゃあ自分がアイドルを始めて最初に好きになったグループがいるこの事務所を受けようと考えて。

-もともとやられていたグループとXINXINとでは、だいぶベクトルが違う?

さり:真逆です(笑)。ファンの人から"さりちゃんがこんなバキバキなダンスを踊って、頑張ってるね!"みたいな(笑)。"馴染めないと思ったけど、意外と頑張ってるね!"とか言われます。

-皆さん驚かれていたんですね。お披露目ライヴを行った5月1日には、デビューEP『DOPE'7』を配信されましたが、メンバーの皆さんそれぞれが思うXINXINの音楽の魅力や、好きな曲をお聞きできればと思います。

叶多:初めて聴いたデモの音源が「咆哮エモーション」という曲だったんですけど、聴いて5秒ぐらいで"ヤバ......!"みたいな気持ちになって。ロック・アイドルだけじゃなくて、他のアイドルでもあんまり聴いたことのないような初めての感覚があって、そのときから「咆哮エモーション」が私は一番好きかもしれないです。XINXINは["真新"感覚MIXTURE IDOL]を掲げているんですけど、本当にその通りで、なんでもできるなって。ここからいろんなことに挑戦させていただけるんだろうなって初めて曲を聴いたときに思って、とにかく心がワクワクしました。

-そういった楽曲をレッスンしたりパフォーマンスしたりしてみてどんな感覚があります?

叶多:私があんまりダンスが得意じゃないからかもしれないんですけど、全部の振りが本当に難しいんですよ。やったことのない難しさで。でも、これが7人揃ったら死ぬ程かっこいいなって思いましたね。なので、付いていけるようにひたすら練習しました。まだまだのところももちろんあるんですけど、もっともっと7人の魂を1つにして、パフォーマンスを研ぎ澄ませていけたらなって思ってます。

和音:ミクスチャーというのは、広義の意味でのミクスチャーとプロデューサーも話していて。今ある曲だと、「咆哮エモーション」や「デスパレードグローリーデイズ」みたいな、バチバチに目まぐるしくかっこ良くやるような曲もあれば、身体が勝手にノるような、リズムを楽しめる「Deep and Seek」や「BINARY NUMBER」もあれば、「GHOST」、「メイデー」、「NEVER SAY GOODBYE」みたいな、メロディラインがすごく爽やかできれいで、グっと感情が乗るような感じとか、本当にいろいろな方向の見せ方をやっていけそうなことが、自分はすごく嬉しいんです。私は、歌もダンスもどっちも見せるというのがアイドルの醍醐味だと思っていて、どっちも真剣にやりたいので、それを叶えられるような楽曲たちと、それをやる気概のあるメンバーと出会えてすごく嬉しいですね。

-難易度的にはやはり難しいですか? それこそどっちもできなきゃいけないわけであって。

和音:それが楽しいんですよ! どっちもやらないといけないというか、どっちもできるのがアイドルなので。どっちもバチバチにやりたくてここに来たので、やり甲斐しかないですね。難しいなぁっていうよりは、やらせてください! やれるまでやります! っていう気持ちです。

マヨイ:自分が最初に好きだなと思ったのは「STARDUST」なんですけど、一番理想の曲というか。自分が歌っているところを想像したらめっちゃかっこいい! と思って。それもあって一番好きなんですけど、どの曲にもいろいろな良さがあって。和音ちゃんが言ったみたいに、アップテンポで楽しくノれる曲もあれば聴く曲もあるし、一緒に歌うような曲もあって、本当にいろんな魅力があるから一概に言えないんですけど。どの曲も楽しいし、難しいし、レッスンしているときから早くやりたいな、早く見せたいなって思うぐらい本当にワクワクする曲たちだなって思います。

らん:私も「STARDUST」がドンピシャで突き刺さった曲でした。自分の過去や、これまで積み上げてきたものを一番に表現できる曲だなと思って。歌詞も振付も、これです! 私たちはこれで生きてきたんです! っていう。"人生!"って感じの曲なので。そこは"私の人生"というか、"みんなの人生"なんですけど。どの曲も心を込めてやっているんですけど、「STARDUST」はいつも涙をグッと堪えながらやってます。

セナ:最初に「デスパレードグローリーデイズ」が送られてきて、かっこいい系なんだなって思ったんですけど、その次に送られてきたのが「GHOST」で、それを聴いたときに楽曲のギャップというか、振り幅がすごくて、そこで「GHOST」が好きになりました。基本音楽はジャンルを問わず好きではあるんですけど、哀愁を感じる曲がすごく好きなので、それを自分たちが歌えるのがすごく嬉しいです。