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INTERVIEW

Japanese

15-berry

2025年04月号掲載

15-berry

Member:苺みほ(Ba/Vo) sho-ta(Gt) 中村 謬(Dr)

Interviewer:中尾 佳奈

関西軽音楽倶楽部オーケストラを出身母体とする苺みほを中心に、昨年1月に結成された3人組実力派ロック・バンド 15-berry。このたびデビュー・アルバム『15~じゅうご~』がメジャー・リリースとなった。苺みほがこれまで歌ってきた楽曲をバンド・バージョンにアレンジしたという今作は、彼女の力強くも透明感のある歌声を引き立てるシンプルな楽器構成ながら、多彩なアプローチで魅せる全7曲を収録。苺みほのこれまでとこれからを繋ぐ、新たな一歩となる同作についてメールで訊いた。

いかにヴォーカルの持つ透明感を際立たせられるか? を意識してシンプルな楽器編成に


-Skream!初登場ということで、まずは自己紹介をお願いいたします。

苺:大阪を拠点に活動しております、15-berryです。2024年の1月に結成し、活動を開始しました。苺みほ、sho-ta、中村 謬の3人組ロック・バンドです。

-ソロ・シンガー、そして関西軽音楽倶楽部オーケストラとしても活動されてきた苺みほさんですが、今回バンドを結成しようと思ったきっかけや経緯をお聞かせください。

苺:いくつかのバンド経験を経て"音楽をこのまま続けようか、やめようか"と自問自答しながらやめられずにソロ活動を続けていました。その際に並行して所属していたのが関西軽音楽倶楽部オーケストラです。各々の活動を並行して展開する個性派アーティストによるバンドで、関西軽音楽倶楽部オーケストラの活動を軸にして、それぞれのアーティストが自身の音楽活動を効率良くプロモートしていく、母体的なプロジェクト・バンドです。この関西軽音楽倶楽部オーケストラでは、自主企画はもちろん、地上波TV、コミュニテイFM、NET FM等への継続的な出演や積極的に街の取組み等への参加、その他毎月の野外フェス等を企画してます! その活動の中で、以前より自身が希望していた苺みほ軸のバンド活動へと展開していきました。 数年程は、関西軽音楽倶楽部オーケストラへの参加を減らしソロとして活動を増やしていたのですが、実態はドラムと弾き語りでやってみたりバンド形態でやってみたりと、いろいろ試行錯誤していた時期ですね。そんな状況を見ていた事務所から"そろそろ固めてみようか? いけるかな? 大丈夫かー?"なんて流れで、一大決心し、メジャー・リリースを前提に15-berryとして活動させていただくことになりました。

-"15-berry"というバンド名は、苺みほさんの"苺"がモチーフになっているかと思いますが、他に込められた意味合いや思い等はありますか?

苺:"15"という数字は縁起のいい数字らしく、高い目標を持つ、願望を持つという意味があるのですが、それにあやかってバンド名に入れました。そしてちょうど、自分の苺にも掛かっているので(笑)。"berry"は、ヴォーカルの苺みほの小さくてかわいらしい感じや、柔らかい雰囲気、そしてこれから芽吹いていく楽曲のイメージも踏まえ、この名前にしました。

-苺みほさんとリード・ギターのsho-taさん、ドラムの中村 謬さんは結成前からお知り合いだったのでしょうか。皆さんの関係性について教えてください。

苺:リード・ギターのsho-ta君は、もともと大阪のライヴ・イベントでの共演者であり、ソロのライヴもよく観に来てくれていました。そこから自身が働いているバーにもよく来てくれるようになり、話をするようになったんです。彼のギター・プレイや人柄、音楽でのやりたいことが一致し、ぜひ一緒にやってくれませんか? とスカウトしました。ドラムの中村君は、関西軽音楽倶楽部オーケストラでサポート・ドラムとして活動しており、共に様々なライヴをこなしてきた仲間で、ドラムに関してはプロデューサー直々に、オファーを掛けてくださり、新たにバンドを結成することになりました。

-苺みほさんは現在ベース・ヴォーカルを担当されていますが、ベース募集中とのことですね。歌唱はもちろん、作詞作曲に加えベース、そしてギターと多才でいらっしゃいますが、もともとベースの演奏経験はあったのでしょうか。

苺:はい、現在ベースは募集中です! この作品まで全くベースを弾いたことがない初心者です。事務所からはプロ・ミュージシャン参加の話もあったのですが、バンドたるバンドを作っていくとなると、スタジオ・ミュージシャン的な動きでは厳しいねとなり、"見つかるまでは自分で弾くしかないかなぁ?"とメンバーとも相談し、結成と同時にベースを始めました。

-LiSAさんや阿部真央さんといった、ロックも歌いこなす力強い女性シンガーを思わせる圧巻の歌唱力、そしてギター、ドラムのアグレッシヴさも随所に光ります。皆さんの音楽ルーツや憧れのアーティスト等についてお聞かせください。

苺:はい! LiSAさん、阿部真央さんからも影響を受けています! かっこいいステージングに楽曲かと思えばかわいらしい楽曲もあり、もともとのルーツは、高校の音楽の授業で歌を披露する授業があったのですが、友達から絢香さん、コブクロさんの曲を2人で歌おうよというところから始まりました。そこからギターで作詞作曲に取り組んでみたり、ボイトレに通ってみたりしていました。歌の面では、今でも絢香さんから学ばせていただいております。

sho-ta:物心付いたときから音楽はカーステとかテレビの歌番組とかで聴いていたんですが、小学生の頃、hide with Spread Beaverの「ROCKET DIVE」を初めて聴いたときに衝撃が走り、ロックが好きになりました。その後は中学生でミスチル(Mr.Children)やB'zにハマり、当時流行ってたJ-POP等いろんな音楽を聴いてたんですが、段々とバンド・サウンドの曲やアーティストが好きになった感じです。 ギターに関しては高校1年生の音楽の授業で初めて弾いて、1年後に父親に初心者用のアコギを買ってもらいました。弾き語り等練習し、大学生ではバンドを組んだりもしました。当初はヴォーカル志望でしたが、ギターのほうが好きになっちゃって(笑)。当時、地元(神戸)のバンド界隈にも影響を受けて、アルカラやfolca等がいましたが、自分も外の世界でバンドをしたい、ずっとギターを弾きたいと思ってバンドをしてました。ギターを弾き続けたからこそ、今があると言ったところです。影響を受けたのは主にB'z、Mr.Children、L'Arc〜en〜Ciel、LUNA SEA、Nothing's Carved In Stone等です。

-改めまして、このたびは、デビュー・アルバム『15~じゅうご~』のメジャー・リリースおめでとうございます。今の率直なお気持ちはいかがですか。

苺:ありがとうございます! 皆様には感謝の気持ちでいっぱいです! これまでの音楽活動の中で本当にたくさんの方に支えてもらい、なんとか、なんとかここまで辿り着くことができ、本当に嬉しいですね! 7曲入りということで、これからたくさんの方に15-berryを届けられるのが楽しみです! 今回はいろんなタイプの楽曲を交ぜているので、1枚通して楽しんでいただける作品となっているかと思います! ぜひ! 皆さんよろしくお願いいたします!!

-これまで苺みほさんが歌われてきた楽曲を、バンド・バージョンにアレンジしたとのことですが、アレンジは皆さんで行われたのでしょうか? シンプルな楽器編成ながら多彩なサウンド・アプローチを見せる楽曲が並んでいますが、アルバムを制作していく上で意識されたこと等があれば教えてください。

苺:はい! みんなでアレンジしました。いかにヴォーカルの持つ透明感を際立たせられるか? を意識してシンプルな楽器編成にしました。シンプルに、が結局一番難しかったですね。

sho-ta:ギターとしては、どうやって弾き語りの曲を昇華できるか、ギター・プレイがどれだけ曲の雰囲気に合わせられるかを考えながら、その上で自分のやりたい表現をすることを意識して取り組みました。"ここはこう!"という固定概念がありつつも、メンバーやエンジニアとも話し合い、良い塩梅になるように柔軟に対応させていただきました。

-アルバムの顔とも言える1曲目「光よ照らせ」は、アカペラの冒頭ワンフレーズで、その歌唱力や表現力がびしびしと伝わってくるインパクトのある幕開けとなっています。この楽曲を1曲目に選んだ意図や特別な思い入れ等はありますか。



苺:こだわったのは、透明感や聡明さ! 音源上でも届くようにできるかを考え、今回シンプルな楽器編成にしました。ライヴでの生感をできる限り伝えたいというのもあり、少しエンジニアさんに無理を言い、ここの歌だけは、ありのまま残してほしい等要望したり......。楽器としては、自分を出しつつの、シンプルでもかっこいいを出したくて......!! それぞれ音数が多いのが好みではあるのですが、作品においてはそこではない。ということから、正直言って結構苦戦しました。