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INTERVIEW

Japanese

サンドリオン

2025年01月号掲載

サンドリオン

Member:黒木 ほの香 小峯 愛未 小山 百代 汐入 あすか

Interviewer:宮﨑 大樹

2016年春に始動したスターダストプロモーション声優部のオーディションで、約5,000人の中から選ばれた黒木ほの香、小峯愛未、小山百代、汐入あすかの4名からなる声優ユニット"サンドリオン"。彼女たちは、2024年12月25日に開催する"Sound Orion Live Finale〜メリーメニーメモリーズ!!!!〜"をもって解散を迎える。とはいえ、これは前向きな解散だ。だからこそ、彼女たちが振り返る思い出も、語る展望も、その全てが明るかった。

-解散の発表から1ヶ月程経ちましたけど(※取材は12月上旬)、現在の心境はどうですか?

小山:絶体絶命......。

黒木:ラスト・ライヴの会場に立てるかどうかという不安がありまして......(※当初予定していた会場 山野ホールが法令上の問題で貸し出し中止となり、取材時には代替会場を検討中だった)。

汐入:解散に向けてイベントもどんどんやって、ドリオンズ(※ファンの総称)からも熱いメッセージをいただいて、気持ちが上がってきたときにこの問題が起きて......。"私たちってどうしてこうなっちゃうの?"みたいな(笑)。

小山:今までもいろんな困難を乗り越えてまいりましたので、なんとかなると思いたい。

小峯:うん。こういう困難が立ち向かってきて、おセンチになっている暇がないぐらいそわそわしています。このインタビューが公開されているときにはさすがに決まっているでしょう......。

黒木:まぁ、気持ちを切らさずに"ラスト・ライヴをやっていくぞ!"という意気込みを持っております。

-発表してからファンの方と触れ合う機会もあったのかなと思うんですけど、そういうなかでどんなことを感じました?

小山:いよいよ最後に近づいてきているから、泣いちゃっている子もいたり、思い出を振り返ってくれる子もいたりして、こっちまで泣きそうになって。それぐらい私たちのことを好きでいてくれているんだなぁと、改めて実感できましたね。

汐入:逆に解散することを自分でも忘れちゃうぐらいのテンションで来てくれる子もいます。私はまだあんまり実感できていないのかもしれないです。メンバーと会わなくなるって想像できないのかも。

黒木:発表直後は、正直暗い気持ちになっているファンのみんなが多かったんです。だけど、前向きな解散だと受け止めてくれて、今ではイベントでお会いしたときも明るくしゃべってくれる方が多い印象ですね。最近応援し始めてくれた方は"悔しい"って言ってくれるけど、昔から応援してくれている人のほうが意外と前向きに考えてくれている気がします。

-前向きな解散という意味では、4人だけでなくチーム全体も含めたムードもポジティヴな状況なんですかね?

小山:そうですね、何も変わらないです。

黒木:基本的には大爆笑しながら日々を過ごしています。昨日も笑いすぎて息が止まるかと思っちゃいました。

小山:私たちのライヴを一緒に作ってくれるいろんなチームの方と、サンドリオンとして会う機会はもう限られてくると思うんですけど、その先の未来でまた再会できることを願っていて。続けている限りどこかでまた会えるんじゃないかと思っているので、ムード的に落ちているというよりはいつも通りですね。リラックスした感じ。

-解散後にはそれぞれの夢や目標を目指すんですよね。

小峯:明確な目標がありまして、私は来年で30歳になるんですけれども、ちょっと長めに見て30代の目標が――犬を飼う。

-(笑)

小峯:30代となると、人生の真ん中ではないけど、大人になって少し落ち着くと思うんです。そこで何を目標にしていこうかとなったときに犬。やっぱり犬。犬のために生活を整えなきゃいけないとか、お金もそうだし、お家も変えなきゃいけない。そのために頑張ろうって。守るものが欲しくなりました、これまではこの活動で精一杯だったから、そんなことを考える余裕もなかったんですけど、自分の人生にはワンちゃんが必要なんです。これ本気なんですよ。本当にいろんなところで言っていて。

-黒木さんは?

黒木:この活動で大きいワンマン・ライヴとかがあると、1ヶ月前には、他の仕事があんまり入れられないぐらいサンドリオンの稼働が増えてしまうんですね。解散によってスケジュールが空くなら、お芝居(の力)をもっと高めていきたいです。先日もワークショップで学ぶ機会があったんですけど、まだまだだなって思うところがいくつかあったので、そのあたりをちょっと磨いていきたいなと思っています。あとは、宝くじを当てたい......! 宝くじは買わないと当たらないって愛未ちゃんに教えてもらったので、大きな宝くじはちょっとずつ買うようにしていて。今年も年末ジャンボを去年の倍の枚数購入したので、"当たれ!"とお祈りしています。

-汐入さんは?

汐入:最近は、イベントに来てくれる方々から"これからこういう機会ってなくなっちゃうのかな?"ってよく言ってもらえるんです。私もきっと寂しくなるので、そういうイベントの機会とか、個人で活動できる機会はこれからも大事にしたいなと思っています。なので安心してください。あと、水族館で一目惚れした子がいて――ハゼ。目ん玉が顔から飛び出ているかわいいハゼがいるんですけど、そのハゼは水陸両用というか、 陸にも出られるんです。だから飼うなら大きな水槽に陸と水の両方を用意してあげないとかわいそうなので、きれいに整備して飼いたいなと思っています。

-では小山さんは?

小山:個々で役者としてそれぞれの道を進んでいくにあたって、またどこかの現場で一緒に何かをすることも絶対あると信じていたいんです。なので、またどこかで再会できることが夢ですね。そうしたらドリオンズもきっと嬉しいと思います。あとは車の免許を取りたいですね。この8年間はレッスンして、ライヴして、イベントして――ずっと活動してきたので時間がなかったんです。ただ、そのなかでもあすかは免許を取りに行ったんですよ。偉いですよね。私にもできたはずなんですけど、やらなかった。逃げました。なので免許を取りたい。別にすごく運転したいかと言われるとそうじゃないんですけど......。

汐入:私も"運転したくない"って思ってた。でも運転したらすごい楽しいよ。私の心躍る瞬間。

小山:そういう運転でしか得られない感情を探したいな。免許を持っていたらみんなでどこか行けるかもしれないし。

汐入:たしかに。ピクニック行こー!

-ところで、サンドリオンとしてこれまで活動してきた中での一番の思い出ってなんですか?

黒木:"全てにありがとう!"って、感謝して天を見上げた瞬間があるんです。"ANIMAX MUSIX 2023"というイベントで。横浜アリーナのステージをファン投票で勝ち取って、4人でメジャー1stシングルの「Angel Ladder」(2023年リリース)を歌えたこと。あれは本当にめちゃくちゃ気持ち良かった。それぞれが、別の作品の〇〇役として大きなステージで歌唱することはあっても、サンドリオンの自分として、あんなに大きなステージで歌えるというのはなかなかない機会だったので、めちゃくちゃ嬉しかったです。



小峯:私は"サンドリオンのわるいのはぜんぶゲーマーズ"というYouTube番組で、4人でバーベキューしたことですね。買い出しをして、魚を釣って焼いて食べて。あれが走馬灯のように流れてきています。私たちはカメラとかが回ってないところで1回も遊んだことがないんですよ。

-え、1回も?

黒木:ご飯はあるんですけど、フル・メンバーで遊んだことはないんです。

小峯:だから1回遊んでみたい。これだけ長いこと一緒にいたら笑いのツボも一緒になってくるし、一緒にいると楽しいから。あのバーベキューはスタッフさんもいたけど、4人の時間があってすごく楽しかった。

-なんで4人で遊ばないんですか?

黒木:全員が企画立案するタイプではないからじゃない?

小峯:そう!

小山:愛未ちゃんは"あれやりたい"とか思いついて言ってくれるけどね。

黒木:でも"誰かが動いたらいい"って思っているでしょ(笑)?

小峯:うん。

一同:(笑)