ゆれるこ

Japanese

Member：ここ（Ba/Vo）かな（Gt/Vo）

Interviewer：山口哲生

"ゆれる恋心を歌います。"──そんなキャッチコピーを掲げて活動しているのが、ゆれるこだ。メンバーは、テレビ東京"超音波"出演権オーディションを勝ち抜いたベース・ヴォーカルここと、独特なキャラクターで周りを笑顔にさせるギタリストかなの2人。日本のガールズ・ロック・バンドに影響を受け、自分たちも"女の子をキュンキュンさせる音楽を作りたい"と話す彼女たち。デビュー・シングル「シロップ」は、そんな2人の思いが詰め込まれた、キャッチーなサマー・チューンに仕上がっている。同曲についてはもちろん、それぞれのパーソナルな部分も含めて、"まっすぐ"で"ふわっふわ"な2人に話を訊いた。

－お2人が初めて出会ったのはいつでした？

ここ：1年ぐらい前に今のマネージャーさんにスカウトしていただいて、事務所で出会いました。

－初めて会ったときの印象というと？

かな："顔、小っちゃ！"って（笑）。なんか、手で掴めちゃうぐらい顔が小さいなって、横で見ていて思いました。

－実際に掴んだりはしなかったんですか？

かな：我慢しました（笑）。

ここ：行こうとはした？

かな：した（笑）。そこに驚きました。

ここ：私は、そのときは（かなの）キャラクターがわからなかったんですけど、同い年というのを聞いて自然と親近感が湧いて、ずっと隣にいた気がします（笑）。事務所で見つけたら隣に座って、くっついて行動していた気がしますね。

－かなさんも親近感が湧きました？

かな：湧きました。すごく話しやすいし、私が喋ってもすぐにツッコんでくれるのが嬉しくて、ずっと喋っていたくなります。

－ここさん的には、ツッコまずにはいられないところもあったり？

ここ：そうですね（笑）。放っておくと1人で暴走しちゃうので、ちょいちょい修正を入れないと......っていう気持ちがはたらいて、いつもツッコんでいるので。たぶん、出会った頃よりツッコミの能力は上がった気がしますね（笑）。かなのおかげで成長しました。

－（笑）腕が磨かれてきていると。

ここ：かな専用ですけど（笑）。

かな：ありがとうございます。

－（笑）そこから仲が深まっていき、改めてどんな人だと思いました？

ここ：かなはもう本当に見た感じの通りというか。"ふわっふわの頂点"みたいな感じなんですよね（笑）。話し方もそうですし、見た目も、着ている洋服とか持ち物とか、全部がふわっふわで。性格もふわっふわなので、それでいつも周りが自然と笑顔になるっていう。そういう能力を持った子です。

かな：わぁ......。

－どうしました？

ここ：あ、いつもこんな感じです（笑）。

－なるほど（笑）。かなさんとしては"ふわふわしてるね"ってよく言われたりします？

かな：言われることは多いんですけど、自分ではそんな意識も特になくて。

－昔から変わらず？

かな：そうなんです。だからあんまり違和感があると思ったことはないですね。

－では、かなさんから見て、ここさんは改めてどんな人だと思いました？

かな：歌を聴いてもらうとわかる通り、声がすごくまっすぐなんですけど、気持ち的にもすごくまっすぐなところがあって。やる！って決めたときの行動力がすごいんですよ。私はすごくペースが遅くてゆったりやっちゃうんですけど、ぐいぐい引っ張って巻き込んでくれる存在です。

－そこに助けられる部分も多いですか？

かな：多いですね。ありがとうございます！

ここ：とんでもない（笑）。

かな：巻き込んでもらって、私も一緒に走れている感じがあるので。それがすごく楽しいです。

－ここさんは、昔から引っ張っていくというか、率先して動くことが多いタイプだったんですか？

ここ：いや、そんなことはないんですけど、かなといると引っ張らなきゃ！っていう気持ちが芽生えてきて（笑）。

かな：ははははは（笑）。

ここ：なので、すぐ行動に移せるようになったのは、かなのおかげかなと思います。

－2人でいることで変わってきたんですね。結成するにあたって、こういう音楽をやりたい、こういう活動をしたいというお話はされたんですか？

ここ：私たちは2人とも、"女の子をキュンキュンさせる音楽を作りたい！"という気持ちがすごく強くて。バンドを結成するとなったときも、女の子がキュンキュンする曲を作ろうという話をしていましたね。私たちは日本のガールズ・バンドをよく聴いていて、キュンキュンさせてもらってきたので、私たちもそういうアーティストになりたい、今度は私たちがそれを届ける番になれればいいなと思って。"ゆれるこ"という名前も、"ゆれる恋心を歌います。"というのを略して、ゆれるこにしました。

－かなさんも、ガールズ・バンドにキュンキュンしてきたと。

かな：はい。恋愛したときの、自分の感情の細かい部分を代弁してくれているところがガールズ・バンドにはあるような気がして。そこに何回も共感したり、自分の気持ちの在りどころとか、居場所を見つけられたような気もしていて。私も誰かのそんな存在になりたいなと思って、"ゆれる恋心を歌いたい！やりたい！"ってなりました。

－お2人の音楽遍歴みたいなところもお聞きできればと思うんですが、ここさんは昔から楽器はやっていたんですか？

ここ：歌は1年ぐらい前から歌っていたんですけど、今年からベースを始めて、今はベース・ヴォーカルを担当してます。

－好きなガールズ・バンドというと？

ここ：SHISHAMOさんがすごく好きで、キュンキュンさせてもらっていたので、リスペクトしていますね。

－特に"この曲キュンキュンしたな"と思う曲というと？

一同：うわぁーー！！！

－ですよね（苦笑）、難しい質問だと思います。

ここ：うーん......でもやっぱり、最初に惹かれた「君と夏フェス」はいつ聴いてもキュンキュンするし、テンションが上がるし、これからの季節にぴったりなので、イチオシですね。

－基本的にはロックが好きだったんですか？

ここ：そうですね。日本のロック・バンドが好きでした。Hump Backさんとかも、自分を奮い立たせたい！っていうときによく聴いてます。

－では、かなさんの好きなガールズ・バンドは？

かな：私は小学生の頃からSILENT SIRENさんが好きです。声もかわいいし、メロディもキャッチーで耳に残るし、歌詞も自分の気持ちを全部代弁してくれている感じがあって、ずっと追いかけたい！みたいな気持ちでいます。

－難しい質問ですけど、キュンキュンした曲は？

かな：私もすごく王道なんですけど、「八月の夜」です。アイスで夏の暑さと恋の感じを掛けているところが"はぁ～......"と思って好きです。キュンキュンしました（笑）。

－しかもこれからの季節にも合いますしね。音楽を始めたのはいつ頃でしたか？

かな：中学生のときにアコースティック・ギターを買って、ちょっといじり始めて、高校で初めてバンドを組みました。

－かなさんもジャンル的にはロックが好き？

かな：そうですね、ずっと日本のロックが好きです。

－となると、音楽的な話がすごく合うんですね。

ここ：そうですね。作る音楽も、いつも話し合って方向性を決めているので、そこは好きな音楽が一緒で良かったです。

かな：たしかに。

－そんな2人が出会い、バンド活動を始めたわけですけども、TikTokにも動画をいろいろとアップされていて。ただ、投稿し始めた頃って、歌に入る直前で歌わずに終わるっていう動画をアップしてましたよね。

一同：はははははははは（笑）！

－しかも延々と。

ここ：観られている......！

かな：ヤバい......！

ここ：恥ずかしい......。

－どうします？今のうちに消しておきます（笑）？

ここ：ははははは（笑）。いや、ちょっと......でもたしかに、あれは考えものだなぁ......（苦笑）。

かな：歌いそうで歌わないやつ（苦笑）。だいたい私がポンコツをやらかして止まっちゃうんですよね。

ここ：歌っている人たちだというのは伝えたいと思っていたんですけど、（かなの）このキャラクターをみんなにも伝えたい！と思って。その結果、ああなったんですよね（笑）。