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INTERVIEW

Japanese

2023年04月号掲載

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Member：まいみ　あまね

Interviewer：山口哲生

山形で活動しているけど、ローカルという言葉のネガティヴさをなくしたい

－それを乗り越えてきたと。あまねさんが好きな曲を挙げるとすると？

あまね：「雪の惑星」（『世界ヲ染めていく』収録曲）ですね。ポエトリー・リーディングの曲が個人的に好きだったので嬉しかったし、感情を一番込めやすいです。ライヴでやっていても、その日によって感情の込め方がひとりひとりまったく違うので、絶対に同じにはならないところもすごく好きですね。

－"いつもより強く歌ってるな"って、歌っているときに気づく感じなんですか？それとも歌い終えたあととか？

あまね：どっちもありますね。今日はこんなふうに決めて歌おうという日もあれば、今日はみんな気合入ってるなって思う日もあったりとか。

まいみ：気合が入っているメンバーを見て、かっこいいなって思ったら自分もそっちに寄せようとか（笑）。

あまね：そうそう（笑）。ここなが急に感情をバッ！と込めて歌ったことがあったんですよ。いきなりそれまでと全然違う歌い方をして。そこから全体的に「雪の惑星」は、みんな感情を込めて歌うようになりました。

－ここなさんがスイッチだったと。そして、今回4月5日に両A面シングル『位置情報なし / デキルカナ？』を発表されます。どちらもかなり刺激的な2曲になりましたが、まいみさんは「位置情報なし」を聴いたときにどんな印象を受けましたか？

まいみ：個人的にすごく好きな感じの曲でした。始まりの"ラブ　タップ　クラップ"っていうところも、リズムが軽快で、聴いていて心地いいなと思って。それと同じ印象を聴いた人にも受けてほしかったので、歌い方もちゃんと切るというか、そんなところに気をつけるようにしてました。

－好きな曲調なんですね。アップテンポで、どちらかというと内向的な雰囲気もある曲ですけども。

まいみ：今までのanewって、かっこいい寄りというか、やってやるぞ！みたいな感じの曲だったんですけど、それとはまた違う魅力があるなと思いました。

－たしかに『世界ヲ染めていく』にはなかったタイプの曲ですよね。

あまね：王道のアイドル・ソングとはちょっと違うんですけど、anewの中では、どちらかというとまだちょっとアイドル寄りな感じの曲なのかなと思っていて。楽しいですね、歌っていても踊っていても。ただ、ダンスが激しいので、歌に影響が出ないようにどちらもしっかりやらないと完成しないというか。まぁ、他の曲も全部そうなんですけど（笑）。

まいみ：ははははは（笑）。

あまね：でも、よりいっそう注意して取り掛からないといけない曲だなと思います。

－もう1曲の「デキルカナ？」は、かなりアッパーでノイジーな感じで。

あまね：この曲は「にゃんく」に近いものを感じました。自分たちが盛り上げて、初めてファンがノれる曲なので、やっていて楽しいし、そういう曲があるとライヴ中にファンとの曲も近くなるし。

まいみ：私もあまねちゃんと同じで、この曲は「にゃんく」っぽいなと思ったんですけど、私的にはどちらかというと、この曲はCDよりもライヴで聴くのがいいのかなと考えていて。ライヴでみんなのテンションを感じながら聴いてほしい曲だなと思います。

－「にゃんく」に近いものがあるとのことでしたが、この歌詞もぶっ飛んでいるというか。"モキモキ"ってどういう意味だろうとか。

まいみ＆あまね：私たちもわからないです（笑）。

まいみ：テンションだけで作られた曲みたいです（笑）。

－でも、あまねさんとここなさんが歌っている"まだなんもやってないのに／なんかやってる感じ"とかは、いろいろ意味がありそうな雰囲気もありますけど。

あまね：あぁ......そこまで深く考えたことなかったです（笑）。

まいみ：意味を考えるまでに至らない曲（笑）。

－（笑）りこさんとまいみさんの"まだ始まってないのに／もう始まってるんか"とかも。

まいみ：たしかに、デビューしたての私たちの気持ちっぽさはありますよね。気がついたら始まっていたみたいな。そのニュアンスもある......んですかね（笑）。

－どうなんですかね（笑）。でも、間違いなくどちらの曲もライヴで映える曲だと思います。今後の話についてですが、最近は東京でのライヴも少しずつ増えてきていますし、海外フェスのお話もあるようですね。anewは地元の山形から世界へ発信していくという目的があるわけですけど、実際に海外からお話が来たときにどう思われました？

まいみ：驚きでしたね。

あまね：嬉しいですけど、逆に怖いです。まだ3～4ヶ月ぐらいしかやっていないのに。これには何か裏があるんじゃないかっていう（笑）。

まいみ：そうそう（笑）。これだけアイドルさんたちがいる中で、なんで私たちなんだろう......って。

－オーガナイザーの方が何か光るものを感じたっていうことだと思いますよ。

あまね：シンプルに嬉しいです。私たちは、山形で活動しているけど、ローカルという言葉のネガティヴさをなくしたいと思っていて。"東京でも全然戦えるよね"という言葉をいただけると嬉しいです。

まいみ：まだデビューして3～4ヶ月ですけど、東京のほうのライヴにも結構呼んでいただけて、お客さんも盛り上がってくれて。いつもライヴが終わったらエゴサするんですけど、初めて観たけどすごく良かったと言ってくださる方もいて、すごく嬉しいですね。

－グループとしての目標地点みたいなものってあったりするんですか？

まいみ：国内での目標は、武道館に......。

－すみません、回線の関係なのか、"武道館"っておっしゃったあと急に声が小さくなったんですけど（苦笑）。

まいみ＆あまね：ははははは！

あまね：自信のなさが表れている（笑）。

まいみ：武道館に行きます！

－おふたりそれぞれ、個人としての目標はありますか？

あまね：私は、憧れの存在みたいなものになりたいわけでもないというか。ライヴとかに来てくれて、顔を見て、"元気そうで良かったな"みたいな、それぐらいの距離感でいたいんです。アイドルとなると、やっぱりファンとか聴いてくれる人に元気を与える側だとは思うんですけど、"今日も楽しかったね"みたいな感じがいいというか。その人の生活の隅っこの一部でいいから、"今日も一緒に頑張ろう！"、"お疲れ！"みたいな感じでいられたらそれでいいかなと思っています。

－まいみさんはいかがですか？個人的な目標というと。

まいみ：私も憧れよりは、自分自身がアイドルの存在に支えられてきた人生だったので、自分を好きでいてくれる人が、私が楽しそうにしているから明日も頑張ろうって思ってもらえるようになりたいというか。誰かの頑張る理由であれたらいいなと思っています。