Japanese
anew
2023年01月号掲載
Writer 山口 哲生
もはやブームではなく、完全にカルチャーとして根づいた感のある"ローカルアイドル"。現在そのグループ数は2,000組を優に超えると言われているが、この原稿で紹介するanew(読み:あにぅー)も、その1組だ。
anewは2022年に山形で結成されたアイドル・グループでメンバーはりこ、まいみ、あまね、ここなの4人。全員が山形県在住だ。歌とダンスは未経験なものの、オーディション以降はトレーニングを重ね、12月10日に山形Sandinistaで開催したデビュー・ライヴ"anew月例定期公演『CHIKAKARA vol.1』"はチケットが完売と、好調な滑り出しを見せた。
またanewはメンバーだけでなく、運営会社も楽曲制作陣も、デザインや映像をはじめとしたアートワーク・チームも、すべて山形在住のクリエイターが担当している。そんな"オール山形"な体制には、地元を盛り上げたいという想いが根源にあるのは間違いないだろう。それと同時に、彼女たちであり、このプロジェクトの視線はより遠く先を見据えているのだと思う。anewがコンセプトに掲げているのは、"Art idol new world"。オルタナティヴな音楽を軸にして、それぞれの異なった個性を最重要としたメンバーが、山形という地方からでも世界を染めていけることを表現していく目的を持って結成されたからだ。
その目的は、早くもひとつの結果として表れた。12月1日に発表した初音源『世界ヲ染めていく』が、iTunes(イギリス)のJ-POPアルバム部門で1位を獲得したのだ。SNSで情報は発信していたものの、その時点ではまだデビュー・ライヴを行っていない日本のローカルアイドルの楽曲が、異国のチャートで好記録を叩き出すというのは、インターネットの面白いところでもあるが(4人の目をアニメタッチで描いたインパクト抜群のアートワークが現地の人たちの目を惹いたところもあったかもしれない)、彼女たちがデビューのタイミングから大きなトピックを手にしたのは確かだ。
そんな1stミニ・アルバム『世界ヲ染めていく』は、エモやエレクトリーモ系統のロック・サウンドが土台になっている。1曲目はタイトル曲の「世界ヲ染めていく」。扇動的なシンセ音と獰猛なバンド・サウンドは、本作の中でも際立ってヘヴィな手触り。"Art idol new world"という自分たちのコンセプトであり、アティテュードを高らかに宣言するハード・ナンバーで幕を開けると、続く「ソコとココ」は、骨太で爽快感もあるラウド・サウンドの上で、"ソコ"でも"ココ"でもなく、"ドコにでも行ける"と改めて決意表明。現状を良くしていきたい、変えていきたいという点においては、聴き手の心に刺さるメッセージ・ソングでもあるだろう。そんなエモい2曲から、ハードでアグレッシヴな「にゃんく」になだれ込んでいくのだが、歌詞のテーマはなんと猫......! かなり唐突な展開だが、そのギャップもanewの武器になっていくのかもしれない。
そんな賑やかなところに聴こえてくるのが、「雪の惑星」。4人のアカペラから始まり、ストリングスやアコースティック・ギターをたたえた感傷的なサウンドが鳴り響くなか、ポエトリー・リーディングに、クラップに、サビ終わりにはEDM的なドロップも飛び出してきて、情報量はかなり多め。アウトロのアカペラの余韻が残るなか、クローザーの「NAME」へ。anewの4人には、過去にアイドルになりたいと思っていたが諦めてしまった経緯があるのだが、"道の外れ が居場所だと思ってた"と、闇の底で歌う彼女たちのもとに差し込んだひと筋の光が輝きを増し、湧き上がる感情を轟音ギターが盛り立てていくという、ひと際エモーショナルな1曲で締めくくる。
デビュー作らしい名刺代わりの1枚であることはもちろん、パワフルなロック・サウンドを楽しめる1枚に仕上がった作品を手に、2023年からanewは活動をより本格化させていくことになる。ここからこのグループがどんな存在になっていくのか。山形から世界へ向けて飛び出した彼女たちの旅は、まだ始まったばかりだ。
▼リリース情報
anew
1stデジタル・ミニ・アルバム
『世界ヲ染めていく』
NOW ON SALE
[Brand new day]
1. 世界ヲ染めていく
2. ソコとココ
3. にゃんく
4. 雪の惑星
5. NAME
配信はこちら
▼ライヴ情報
"anew月例定期公演『CHIKAKARA vol.2』"
1月29日(日)山形Sandinista
DAY公演:OPEN 11:00 / START 11:30
NIGHT公演:OPEN 16:00 / START 16:30
出演:anew / LYSM / るなっち☆ほし / nano hand nation / Able-Gleam / MICHICA
[チケット]
・1公演チケット(DAY or NIGHT)
前売 ¥2,000 / 当日 ¥2,500(別途1D代)
・2公演セットチケット(DAY & NIGHT)
前売 ¥3,000 / 当日 ¥3,500 (別途1D代)
詳細はこちら
"anew月例定期公演『CHIKAKARA vol.3』"
2月11日(土)山形Sandinista
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KANA-BOON
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THE BACK HORN
Maki
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MAN WITH A MISSION
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cinema staff / 9mm Parabellum Bullet / アルカラ / ストレイテナー ほか
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