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INTERVIEW

Japanese

Youplus

2022年04月号掲載

Youplus

Member:中西 香菜 川後 陽菜 尾形 春水 林田 真尋

Interviewer:宮﨑 大樹

「Delight」は"耳が幸せ"。聴いたら優しい気持ちになれる曲


-では、今回の2ndシングル『Delight』を聴いてみて、完成を迎えてみての気持ちはいかがでしたか? 表題曲は、楠瀬タクヤさんからの提供ですね。

林田:すごく嬉しいです。「Delight」は12月25日のライヴで初めて披露したんですけど、そのときに渡されていた音源からいろんな声が増えたり、音が増えたりして、めちゃめちゃカッコ良くなりました。新しいバージョンを聴いたときは"すげー!"、" 耳が幸せー!" ってなりましたね(笑)。

中西:"耳が幸せ"ってわかる! 聴いたら優しい気持ちになれる曲。いろいろやらなきゃとか、せかせかしているときとかに聴いたりすると、本当に優しい気持ちになれる。

林田:うん。最初のはーちん(尾形)の声がふわーって、お花畑にいるかのような、柔軟剤のCMみたいな感じで(笑)。みんなの声がいいからすごく幸せな気持ちになります。

尾形:嬉しいですね。出だしを歌うことにファンの人も喜んでくれて、自分も喜んでいるし、親も喜んでいます。EPの曲もなんですけど、自分たちの曲をこんな聴いたことがないなってくらい聴いています。みんなそうなだよね?

林田:うん。「Last Laugh」(『TO THE NIGHT OF THE COSMIC EXPRESS』収録曲)は期間限定で、カラオケでMVが出ているんですよ。それを歌っています。

-本人がカラオケで?

林田:はい。とりあえず履歴に入れて、誰か見つけてくれと(笑)。プライベートでも宣伝活動しています(笑)。

-(笑)話を「Delight」に戻しますけど、川後さんの曲の印象はどうでしたか?

川後:最初に聴いたときは、恋愛の歌かなと思って聴いていたんですけど、楠瀬さんに歌詞の説明とかいろいろしてもらったんですよ。そのときに、"出会えた今日が/記念日になる"という歌詞には、例えばYouplusに出会って、このときが記念日になったらいいなっていう想いとかも込められているんです。"少しのお別れさ"という歌詞は、悲しい意味なのかなと思ったんですけど、そうやって好きなアーティストとかに出会ってから、イベントとかがなくて会えない期間もあるじゃないですか? そういうファンの人の気持ちで考えると、めちゃくちゃいいなと思って。そういうひとつひとつの出会いを考えると、ライヴで歌っていてすごく幸せな気持ちになりますね。"こう思ってくれていたらいいな"とか考えながら歌っています。

-川後さんが言ったように、"出逢いの歓び"を歌った曲ということですけど、レコーディングでは何かの"出逢い"を思い浮かべながら歌っていましたか?

尾形:アイドルを卒業してから一度ファンの方と別れて、でもまた活動ができているのって、このメンバーとの出会いだったり、プロデューサーさんとの出会いだったり、いろんな方の出会いとか縁がないと活動できてなかったと思うんです。そういう気持ちを全部込めて、出会えたことに感謝する気持ちを込めて歌いました。

林田:この曲で好きな振付があるんです。2番のCメロのところで、みんなで真ん中に集まって、円になってお互いの顔を見ながら歌うんですけど、そこがすごくエモいなと思って。

川後:うん。グループのスタートを感じる。

林田:そこがすごく好きです。

-こういうグループだからこそ、出逢いを歌った曲が代表曲になりそうですし、"初めての曲"ではないけど"始まりの曲"ではある気がしますよね。音楽的にはメロディが多彩でキャッチーだなというのが第一印象でした。

中西:楠瀬さんが作詞作曲、レコーディングをしてくださっているなかで、一緒に作り上げてる感があるなと思ったことがあるんです。歌詞にある"Plus Delight"の部分は、もともとその前に"You"が入ってなかったんですよ。でもレコーディングしているときに、"You"を入れてみようとなって、音に乗せて入れてみよう、喋ってる感じで入れてみようみたいに、一緒に案を出し合ったんです。そうやって歌ってみて、できあがっていく様子を見ていたら、さらに思い入れのある曲になっていて。そういうところで、一緒に作ってる感が素敵だなと思いました。

-そういう経験って、今までのグループだとなかなかなさそうですもんね。

中西:そうですね、決まったものを歌うのみだったので。わかっていない部分とか、作ってくださった方の話を直接聞ける機会はなかなかなかったので、より思い入れが深まったなと思います。

-レコーディングで意識したことや、印象に残っているエピソードは、他にもありますか?

林田:以前レコーディングしたときは、"少しのお別れさ"のところが裏声だったんですけど、今回は全部を曝け出して地声で出してみたらもっと想いが込められた感じがありましたね。

尾形:「Last Laugh」のときは、仮歌ができてすぐにレコーディングして、それがCDになったんです。だけど、今回は珍しくライヴで何回も重ねてからレコーディングしているので、歌い慣れている部分もあるし、ライヴで披露したときの想いとかファンの顔を思い浮かべながらレコーディングができたなって。ライヴをたくさんしてからレコーディングできたのは良かったなと思います。

林田:振付もできていたからね。レコーディングでも踊ってました(笑)。

-よりライヴ感の詰まった音源になっているんですね。

川後:レコーディングは毎回すごく緊張するんですけど、今回は歌っていて楽しいと思いながらできたのが個人的には良かったなと思いますね。でもこの曲は何回も歌っているし、踊ってもいるのでやりやすかった。ちゃんと気持ちや情景を感じながらできたのは良かったなと思います。

-生バンドだったりレコーディングだったり、ミュージシャン、クリエイターとの接点が増えてきていると思うんです。そういう経験をすることによって、ライヴや音楽そのものに対しての向き合い方が変わった部分はありましたか?

尾形:生バンドで毎回やらせていただいているので、毎回違うライヴというか、その日にしか観ることができないライヴを届けようという気持ちはすごく強くなりました。ファンの方に、毎回違う気持ち、その日限りのライヴ感を届けたいって。

林田:「Delight」を作詞作曲してくださった楠瀬さんがライヴ中に後ろでドラムを叩いていて、踊っているときに後ろをパッと見てみるとニコニコしていたりするので、楽しいー! ってなるんです。やっていて良かったというのが一番にあります。

中西:今までは歌詞の意味を勝手に解釈して歌っていて――曲って聴く人によっては解釈の仕方とか全然違ったりするので、それもあながち間違いでではなかったのかなとは思うんですけども。さっきも言ったように、曲を作ってくださった方とかに歌詞はこういう意味だよとか説明してもらえるのが大きくて。そのうえでの活動音楽や、歌っているときとかの気持ちがすごく変わっていると感じます。

-個々の曲に対する理解度というか、解像度が上がった?

中西:そうですね。もともとはこうだよな? って考えながらやっていたんですけど、深い意味を聴けたうえで、こう表現してみようとかできるようになりました。

川後:ひとつひとつの歌詞とも向き合うようになりましたし、仕事じゃないときも曲を聴くようになって、音楽に対しての考え方とか向き合い方は変わったのかな。自分のパートの責任感は感じています。前のグループでは束で歌っていましたけど、ひとりで歌うというのは、その何十人分をひとりで受け持っているような気持ちです。