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INTERVIEW

Japanese

MEMEMION

MEMEMION

メンバー:坂本 遥(Gt/ Vo) キュアかいと(Gt)

インタビュアー:蜂須賀 ちなみ

エドガー・サリヴァンの坂本 遥がセッション・ミュージシャン界隈の仲間たちに声を掛け、結成した5人組バンド、MEMEMION。確かなバックボーンを持つプレイヤーの個性が混ざり合うことで生まれる、"この5人ならばどうしたって刺激的なものになってしまう"といった表現を楽しんでいる彼らは、'22年4月で結成2年目に突入。全曲のストリーミング配信を開始するなど、より活発な活動が期待されるタイミングだ。Skream!初となるインタビューではメンバーの人物像、バンドのヴィジョン、最新シングル「Cantaville」や4月24日に開催される初のワンマン・ライヴについて、たっぷりと語ってもらった。

-MEMEMIONは坂本さんを中心に結成されたバンドなんですよね。坂本さんは、エドガー・サリヴァンや他アーティストのサポートの現場ではギタリストとして活動しているので、なぜ自分がヴォーカルを務めるバンドを結成しようと思ったのかをまずうかがいたいです。

坂本:僕がもともとやっていたエドガー・サリヴァンというユニットが、2021年4月に(所属事務所の)アミューズを離れたんですよ。曲がりなりにもメジャー・デビューしたし、これまでいろいろな仕事をやってきたけど、コロナ禍ということもあり、そのとき、今まで作ってきたものが一度崩れたような感覚になって。いい意味で"あ、なんでもいいや"みたいなテンションになれたんですよね。そのテンションでひとりでガールズバーに行ってカラオケを歌っていたら結構褒められて、"え、楽しいかもしれない!"と思って。

-もしかしてそれがバンドのヴォーカルを始めたきっかけですか?

坂本:そうです。いや~、ヒントって意外なところに隠れてますよね~(笑)。

かいと:そのとき何を歌ったの?

坂本:............ミスチル(Mr.Children)の「しるし」。

-ガールズバーのカラオケでひとり「しるし」を歌っている姿を想像すると......。

坂本:キツいですよね。俺もできれば言いたくなかったんですけど(笑)。

かいと:ボディ・ブロー来たわ(笑)。

-そもそもヴォーカルの経験はあったんですか?

坂本:実は高校の軽音学部ではギター・ヴォーカルをやっていたんですよ。本当はギター・ヴォーカルのまま、ロック・バンドで世界を獲りたいと思っていたんですけど、途中で"全然無理じゃん"、"本当はヴォーカルがやりたいけど、どう考えてもギターのほうが上手そうだな"と気づいて。あと、受験を考えるタイミングで東日本大震災があったので、将来のことを考えるなかで、"現実的なことを考えて生きていかなきゃいけない世の中になりそうだな"となんとなく思ったので、音楽をずっと続けていくために、ギターの能力を伸ばすほうを当時の自分は選んだんですよね。

-逆に言うと、今は他の活動もあって、軸足が定まっているからこそ挑戦できるというか。

坂本:そうですね。最初はソロで歌おうかなと考えていたんですけど、デモを作っているときに"ひとりだと予想外のものができないな"と思って。"予想外な人間を呼んだろ"と思って呼んだのがこの4人でした。

-かいとさんは本格的にバンドを組むのはMEMEMIONが初めてですか?

かいと:はい、高校の軽音以来です。高校のときは僕がバンド・リーダーで、曲を書いてバンドに持っていってたんですよ。だから......比べるものではないんですけど、その質が10倍になったような感覚で。

坂本:あはははは! ウケるな。

かいと:全部がちゃんと言語化されているし、データで送られてくるし、すげーなって。結成から1年経っても、未だにそこにびっくりしています(笑)。あと、ぱるちゃん(坂本)はどうしてこんなに真面目なんだろう、って。

坂本:俺、よくこのメンバーで人間を保っているよね(笑)?

かいと:本当に。崩壊しててもおかしくない(笑)。

坂本:本当は今日も"せっかくのSkream!だからメンバーみんなで"と思っていたんですけど、メンバーみんなが突拍子もない人間なので......。

かいと: 5人集まると地獄みたいな会話が始まるんですよ(笑)。

坂本:だから今日は、自分で言うのもなんですけど、まともな人間ふたりが来ました(笑)。

-せっかくなので、この場にいない3人がそれぞれどんな人なのか教えてください。まず、ベースの小栢伸五さんはDEZOLVEというフュージョン・バンドで活動していた方ですね。

坂本:僕からすると、同い年の仲のいいベーシストですね。エドガー・サリヴァンのサポートもお願いしていたし、アニメの劇伴や声優さんのライヴなど、いろいろな現場で一緒にやってきた仲です。

かいと:フュージョンはもちろん、ファンクやR&Bもいけちゃうし、なんでもできる。それに、僕のルーツ・ミュージックであるブルースの音楽的な良さを受け入れてくれるし、俺らがちょっと出した音にすごく反応してくれます。耳がいいんでしょうね。

-たしかに。バックボーンがしっかりしているけど、人のプレイに寄り添うこともできるし、懐の深い演奏をするベーシストだなとは感じていました。

坂本:もともとスタジオ・ミュージシャンをがっつりやっていた人間だし、DEZOLVE含め、技巧が求められる環境でしっかり戦ってきた人間ですからね。たぶん、器用だからスタジオ・ミュージシャンをできてしまったけど、バンドマン的な衝動を内側に持っているんだと思う。だから、メンタリティとしては意外と一番キッズの心を持っている気はしますね。小栢は変なやつだし、小栢自身が自分のことを変だと認識して、それをプレイにそのまま出すのが一番輝くと僕は思っていて。MEMEMIONでは彼のそういう部分をフックアップしたいです。

-ドラムの竹村 仁さんはいかがですか?

坂本:小栢と同じく、エドガー・サリヴァンのサポートをお願いしていたんですけど、もともと面識があったわけではなくて。

かいと:俺は仁と池袋のSOMETHIN' Jazz Clubでよくセッションをしていたんだけど、ぱるちゃんがそこに来てスカウトしていった形だったよね。

坂本:そうそう。小栢に"いいドラマーいない?"と聞いたときに"インスタで見たんだけど"と教えてもらったので、池袋に遊びに行って声を掛けたのが始まりでした。

かいと:ルーツはヒップホップなんですけど、器用だからなんでもできるし、そのうえで自分のルーツをどこにでも出せるんですよ。

坂本:プレイヤーとしても人間としても、仁が一番"自分はこうだ"という軸がはっきりしていると思います。5人の中では一番若いけど、素晴らしいプレイヤーだし、仁ならどこに行っても大丈夫だろうなと。変態紳士クラブのサポートとか、今いろいろなところで叩いているし、フックアップされ始めているんですが、早めに目をかけていた古参からすると、メンバーながら将来がすごく楽しみですね。

かいと:でも思ったことをズバッと言うタイプだから、人を傷つけがちなんですよ(笑)。"遥さん、この曲はダメですね"とか。

-キーボードの桑久保 誠さんはどんな人でしょうか?

坂本:僕がよく一緒にライヴをしている小室 響というピアニストの弟子ですね。師匠の影響もあると思うんですけど、音楽の教科書の1ページ目に書いてあるようなことすっ飛ばして誰も知らないようなものはめっちゃ弾けるんですよ。

かいと:ステータスを五角形(レーダー・チャート)で表すとしたら、偏りすぎてもはや線みたいな(笑)。僕らじゃ思いつかないようなアイディアをポンポン出してくれるので、面白発明家みたいなプレイヤーだと思っていますね。

坂本:こないだレッチリ(RED HOT CHILI PEPPERS)を聴かせたら"これなんの曲ですか?"と言われたんですよ。レッチリを聴いたことがなかったみたいで。

-バンドマンでそれは珍しいですね。

坂本:なので、"お前にはロックの原体験が足りない!"って言いながら、そのあとBLURとかめっちゃ聴かせました(笑)。彼は鍵盤という楽器に触れてからまだ3~4年くらいなんですけど、もともと吹奏楽部で打楽器をやっていたからか、変拍子やエキセントリックなリズムが好きなんですよ。プレイ・スタイルは、ジャンルで言うとプログレやジャズになるのかな。

かいと:難しいコード進行やリズムが出てきたときに、マイクがかち割れそうなくらいの音量で奇声を上げることがあるんですけど、あれは彼なりの音楽に対する最大の賛辞みたいです(笑)。