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INTERVIEW

Japanese

葛葉

2022年03月号掲載

葛葉

Interviewer:秦 理絵

チャンネル登録者数が約120万人をほこる人気VTuber 葛葉(くずは)が、3月9日に全編オリジナル曲によるミニ・アルバム『Sweet Bite』でメジャー・デビューを果たす。「KING」(Kanaria)の"歌ってみた"動画が3,000万回再生を超えるほか、昨年11月には自身初の生誕祭ワンマン・ライヴをZepp Haneda(TOKYO)で成功させるなど、その妖艶でパワフルな歌唱に注目が集まる葛葉。作家陣にシドや元ぼくのりりっくのぼうよみのたなかが参加した『Sweet Bite』では、その多面的な魅力が最大限に引き出されている。以下のテキストでは、葛葉がVTuberとして活動を始めた経緯や音楽の原点、"夜"をテーマにした『Sweet Bite』という作品をひもといた。アーティスト、葛葉の入門編的な内容になったのではないかと思う。

-2018年からVTuberとしてデビューされているということですけど。いつかはアーティスト・デビューするということは視野に入れて活動をしていたんですか?

他のライバーさんがオリジナル曲を出しているのを見て、興味を持ったところが大きいですね。自分もやりたいなとは思ってて。ある種、自分を表現するひとつの手段みたいなもので、オリジナル曲を出したいなっていうのは考えてました。そういうときにちょうどCDデビューのお話があって。挑戦する機会をいただいたという感じです。

-お話がきたときはどう思いましたか?

嬉しかったですけど、まずびっくりました。音楽で大成してるわけでもなかったので。

-すぐに"じゃあ、やります"ってお返事はできたんですか?

気持ちは即決でした。宝くじがあたったみたいな(笑)。メジャー・デビューって、すごいことだと思うんですよ。せっかくそんなところに挑戦できる機会があるなら、挑戦したいなっていうことでしたね。

-もともと葛葉さんがVTuberとして活動を始めたきっかけはなんだったんですか?

率直に言うと......お金が欲しかったんですよね(笑)。

-あはは、正直ですね(笑)。

不純な理由ですよね。

-いや、大事な動機だと思います。配信内容はゲーム実況と"歌ってみた"がメインだと思いますけど、そういう内容にしたいと思ったのは?

それも、どうやったら人気者になれるんだろう? っていうところだったんです。最初は何もわからなかったんですよ。だから漠然と流行ってるものをやるっていう。もともとゲームをやるのが自分の日常でもあるので、それを垂れ流してる感じです(笑)。

-そういったものを観てくれる人が増えてきたことはどう感じていますか? 今はチャンネル登録者数も約120万人というすごい人気ですよね。

最初は着々と認知度が上がっていく手応えはありました。でも、ある一定の人数を超えたあたりからは、本当にこんな人数が観てくれてるのか? って疑っちゃうというか。実感が湧かないなっていうところはありますよね。

-当初のお金が欲しい、人気者になりたい欲は満たされていますか?

あー、ちょっとは(笑)。でも、お金はいくらあってもいいですから。

-ははは(笑)、そうですね。音楽にもずっと興味はあったんですか?

歌を歌うことは好きだったんですけど、人前で歌うことが恥ずかしいなっていうタイプだったんですよ。でも、人気になるためには頑張ろうと思って(笑)。周りの人たちもやってるし、ありがたいことに恥ずかしい気持ちとは裏腹に需要があったんです。

YouTubeの視聴者から"歌ってほしい"って言われるわけですね。

はい。初めてヒトカラ(ひとりカラオケ)で練習をしました(笑)。

-それで自信がついて、"これなら人に聴かせられるぞ"と思えた?

いや逆で。ヤベ......全然ダメだ。こんなんで大丈夫かなっていう不安が大きくなっちゃったんですよ。まぁ、でもやるって決めたからにはやらなきゃって感じでしたね。

-最初にアップされた"歌ってみた"はなんだったんですか?

「疑心暗鬼」(梅とら)です。それが本当に自分の思ってた何倍、何十倍も反響があったんですよ。俺を褒めたら、どっかの金持ちからお金が配られるのかな? ぐらい(笑)。

-あははは(笑)。サクラが混じってるんじゃないかって。

そうそう。そう思っちゃうぐらい驚くほどの反響があったんです。でもそこからですね。もっと歌ってみたいなって思えるようになったのは。

-今では「KING」が葛葉さんの"歌ってみた"の代表曲として、約3,000万回再生を記録していますね。

すごくかっこいい曲ですよね。それこそ"どういう曲を歌ってほしい?"って周りのスタッフさんに聞いたときに、"この曲がいい"って意見が多かったんです。この曲をきっかけに新しく自分の存在を知ってくれる人も増えたので、そういう意味で"歌のパワー"みたいなのを感じました。歌って、こんなにすごいんだなと。

-"歌ってみた"にあがってるのはボカロPの楽曲が中心になりますけど、葛葉さんの音楽の原体験っていうと、どういうところですか?

もともとはアニメ主題歌から入りましたね。"NARUTO-ナルト-"とか"銀魂""鋼の錬金術師"とかを観てたので。

-"NARUTO-ナルト-"だと、アジカン(ASIAN KUNG-FU GENERATION)とか?

もあるし、"銀魂"だったらSPYAIRとか。そういうアニメ主題歌の繋がりで、L'Arc~en~Cielをよく聴くようになって。それこそ"ハガレン(鋼の錬金術師)"がきっかけだったと思うんですけど。ま、基本的にミーハーなので流行ってるのはなんでも聴きますね。

-最近だと、ヒゲダン(Official髭男dism)とか?

あー、聴きます、聴きます。

-今お聞きした感じだと、ロック・バンドが好きなのかなとは思いましたけど? 今回のミニ・アルバム『Sweet Bite』もロックな曲調が多いですし。

あぁ、どのジャンルが好きって言われるとそうなのかなぁ。でも今後はまた興味が変わっていくのかなぁとも思ったりしてますね。

-今までにバンドを組んだとか、そういう音楽経験はあるんですか?

いや、ないですね。自分でやるっていうのは全然なくて。ただのミーハーな音楽好きなんですよ(笑)。小さいときにピアノは習ってましたけど、すぐにやめたし。ギターに挑戦したこともあったけど、マジで1週間ぐらいでやめちゃったんです。だから今回のメジャー・デビューに関しても、どこまで自分ができるんだろう? っていうのがわからないんですよ。『Sweet Bite』っていう作品を作りながら、これは大変なことだなって思ったりもしたので。それを知ったからこそ、他のアーティストさんはすごいなって感じてるところです。