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INTERVIEW

Japanese

マジカル・パンチライン

 

マジカル・パンチライン

Member:沖口 優奈 吉澤 悠華 益田 珠希 山本 花奈 宇佐美 空来

Interviewer:宮﨑 大樹

新体制のマジパンのコンセプトを体現するアルバム『キラハピ☆THE WORLD』完成


-さて、そんなマジパンの新体制初アルバム『キラハピ☆THE WORLD』が完成しました。

沖口:個人的には、私がプロデューサーになってから携わった曲が全曲入っているアルバムなんです。1stアルバム(2020年リリースの『MAGiCAL SUPERMARKET』)のときももちろん感慨深かったけど、メンバーとしての感慨深さだけじゃなくて。制作側に立たせてもらって、いろんな方に動いてもらって、無茶を聞いてもらってCDという形にできたので、すごく嬉しい気持ちでいっぱい。メンバーとしても、新体制になってから1年でアルバムが出せるなんて思ってもいなかったので、それも嬉しいですし、新体制になってからの新曲だけで構成されているので、この体制で1年間やってきた思い出も蘇ってきます。本当に"キラハピ☆THE WORLD"というタイトル通りに、今の私たちのコンセプトに沿った、ピッタリな1枚ができました。

-そうですね。季節感のある曲も多く、この1年の集大成になったと思います。一方で、音楽性的にはマジパンにどんな曲が合うかを知るための実験的な側面もあるように感じました。

沖口:今のマジパンにどんな曲が欲しいのかをとにかく考えて、最初にいっぱい並べたんですよ。1発目のデジタル・シングルはこういう曲で、次はこうでこうで――というのを12曲分くらい並べて。ライヴを組むときって、1曲目と3曲目を繋ぐための2曲目が難しかったりするんです。前のレコード会社さんのときにリリースした「108 煩悩 BOMB」(2016年リリースの2ndミニ・アルバム『MAGiCAL MYSTERY TOUR』収録)という曲は、かわいい系のあとでも、カッコいい系のあとでもいける、どの曲と繋げても対応できる曲だったんですね。だからそういう曲も欲しいとなったりして。それと、今のマジパンの"キラハピ"というコンセプトに合わせてこういう曲が欲しい、とか、もうちょっとポップなバンドっぽい曲が欲しい、というのをとにかく並べて、且つマジパンからはみ出しすぎないものを集めた個性豊かな曲になっています。あとは、季節感のある曲が欲しかったんです。春には「ハルイロ」(2019年2月リリースのシングル『Melty Kiss』収録)という曲があるので、これで春夏秋冬が揃いました。クリスマス曲とかハロウィン曲は特に欲しかったので作りましたね。そんな感じで、欲しいものと必要なものを考えて作った感じがします。

-ライヴへの意識も強かったようですし、このアルバムでライヴが変わったんじゃないですか?

沖口:めっちゃ幅広くなったよね?

吉澤:最初は、できる曲が限られていたから毎回順番が違うだけのような感じで。でも、今はいっぱい曲が増えて、組み合わせの幅が広がって、いろんなマジパンが見せられるようになりました。

-その中で、それぞれお気に入りの曲をあえて1曲選ぶなら、どの曲ですか?

沖口:えぇ~! 2曲がいいなぁ(笑)、全部好きだから(笑)。好きな曲だけを集めた感じもあるので難しいんですけど、もし私がマジカル・パンチラインのファンだったとして一番聴くだろうなという曲は「あいわなびー」です。私の好きが詰まっています。この曲はONIGAWARAさんに書いていただきました。マジパンでは「これから、私!」(『もう一度』収録)という曲を前に作っていただいたことがあるんです。それをきっかけにONIGAWARAさんの曲を聴くようになって、めっちゃ好きで。ONIGAWARAさんの曲は、私の趣味にぴったりなものばかりなので、"今回も作っていただきたいな"と願っていたら本当に実現しました。歌詞の中で韻が踏まれている曲が好きなんですよ。ちゃんと文章になっているのに、さり気なく韻を踏んでいて気持ちがいい。私が好きになる曲ってだいたいそういう曲なんです。J-POPだけど韻を踏んでいる、みたいな。とにかく好きなんです! だから自分がファンだったら一番聴くかなと思います。

-この曲は男性目線の恋愛曲ですね。

沖口:そうですね。男の子目線のちょっと変態チックな、例えば女の子のスカートが揺れているところに目が行っちゃうよね、みたいな歌詞がすごく好きで。そういうお願いをして作っていただいたので、曲調から歌詞から、何から何まで大好きな曲です。

吉澤:私は「Shiny Shoes」です。この曲は、アルバムの中でも最初にレコーディングしたんです。2年前の1stアルバムがその前の最後のリリースで、それからレコーディング自体をしていなくて。初めての曲調で、"めっちゃアイドル・ソングだ"と思いながら、久しぶりにレコーディングをしました。そのあとに歌詞割を見たら、初めて落ちサビをゲットできたんです。今までのレコーディングでは、落ちサビとかそんなそんな......みたいな、絶対に無理だと思っていて。でも、この新体制になってから既存曲の落ちサビをいただくこともあって、そういう経験をしてから"自分でもっと歌いたいな"、"歌詞割をいっぱい貰えるように頑張ろう"という考え方に変わったんです。この「Shiny Shoes」も、頑張って練習してレコーディングしたからこそ、いい歌詞割をいただけました。頑張れば頑張るほど結果がついてくることを知った曲でもあるし、ライヴでも楽しいし、かわいいし、私のお気に入りソングです。

宇佐美:私は「くっりっすっまっすっ」です。自分の誕生月が12月というのもあって好きな曲ですね。この曲は、いろんな人に歌でプレゼントをあげられるような感じがするというか、歌っていてすごく楽しいし、歌詞を読んでいても楽しめます。"メリー・クリスマス"っていう感じがするし、この曲から自分も誕生日プレゼントを貰えるというか。だからこの曲が好きです。

益田:私は「Magical Zombie Night~いたずらしちゃうぞ♡~」です。これは名前の通りハロウィン曲です。ハロウィンって怖いイメージがあるじゃないですか? でも、これはかわいらしい曲で、振付もかわいい感じになっていて。私はクリスマスよりも好きかもしれないくらいハロウィンが好きなんです。学校にもお菓子を大量に持ってきちゃうくらい。ライヴでも盛り上がる感じの曲だから好きですね。

-たしかに、アルバムの中でも特にライヴで強い曲だと思います。四つ打ちで、初見のお客さんでも盛り上がれそうな。

沖口:そうですね。歌詞に"ヒュルリぷっぷっぷっ~らぷ"というところがあるんですけど、みんな"よくわかんないけど頭に残って好き"という人も多いです(笑)。

山本:私が好きな曲は「Spotlight」なんですけど、思い入れのある曲は1曲目の「キラハピ」です。この曲は「Shiny Shoes」の次にレコーディングしたんですけど、リズムの取り方がすごく難しいなと思った曲で、レコーディングですごく苦戦したんです。そういう思い出もありますし、新体制で最初に出したデジタル・シングルで、"ここは私だからこの歌割を貰えたんだな"とか、そういうのを考えながらライヴで歌っていくうちに、どんどん好きになっていって。朝とかに聴きたいし、新しいことが始まるたびに歌いたいなって、すごく好きになった曲です。

-個人的にはアルバムの中で「やみー」が特に好きです。

一同:おぉー!

益田:私も好きです!「やみー」と迷っていました!

-このアルバムの中では"キラハピ"感というよりカッコ良さを押し出していて、マジパンのこういう面もいいなぁと思わせてくれる曲でした。夜系っぽい、今のサウンドですよね。

沖口:WEARTさんに作っていただいた、流行を取り入れた曲になっています。今までのマジパンになさすぎて、デモを聴いたときは"これ、メンバーは歌えるの?"って周りの人が不安になった曲なんですけど、実際にメンバーの声が入ると、ある意味で一番予想外ないい曲になっていて。声にエフェクトが掛かっていて、他の曲との差別化もできているので、アルバムのアクセントになっている曲だと思います。

-そして、アルバムの最後をピアノ・バラードの「ずっと ...」で締めくくるのもいいですよね。エモーショナルで、マジパンへの想いが溢れているような気がします。

沖口:『キラハピ☆THE WORLD』は、6周年記念のアルバムでもあるので、今まで私が6年間マジパンをやってきた中での経験とか感じたことをもとに、初めて作詞にも携わった曲なんです。この曲を聴いて、今までの感謝とともに7年目に繋げていけるような、アルバムのラストに相応しい曲になったなと思います。

-それは歌うときにも気持ちが入りそうですね。

沖口:そうですね。その時々によって気持ちが変わっていきやすいのが、この曲だろうなと思います。

-ライヴを意識したアルバムでもあるということで、実際にライヴで観たい曲ばかりですが、リリース日には新宿 ReNY にて結成 6 周年記念ワンマン・ライヴ("LiVE PARK2022 6th Anniversary Live~キラハピ☆THE WORLD~")がありますね。

山本:2月23日は、私たちがファンの方と出会ってからちょうど1年なんです。1年前は新メンバーで緊張していたけど、そこからの成長を見てもらえる公演にしたい。私の今年の目標は、表情筋の神になることなので(笑)、自分の表情にも注目してもらえたらと思います。

宇佐美:花奈ちゃんが言ってくれたように、ファンの人に直接会ってから1周年なので、自分が会場に立っている姿が、お披露目のときよりもちょっとでもアイドルらしく成長していたらいいですね。

益田:この日は、ファンの心を絶対につかみたいと思うので、いつもと違う自分たちを見せられるように頑張ります!

吉澤:新体制でも1周年だし、私自身も3周年記念になるので、思い出に残るライヴにしたいです。ファンのみなさんには、このライヴと、その余韻でアルバムを聴いてほしい。ライヴとアルバムをいっぱい楽しんでもらいたいです。頑張ります!

沖口:このワンマン・ライヴは、アルバムの発売当日ということもあって、しっかりとアルバムの世界観を表現しつつ、さらに6周年のワンマン・ライヴでもあるので、6年間のマジカル・パンチラインの歴史も感じてもらえる内容になっています。ぜひそちらを楽しんでいただきたいのと、今までのマジパンはステージにセットを組んだことがなかったんですけど、今回は初めてセットを組んでいただけるということで、『キラハピ☆THE WORLD』の世界観を視覚的にもお見せできると思います。精一杯頑張るので、ぜひマジパンのライヴに来たことがない方にも遊びに来てください!