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INTERVIEW

Japanese

ハシバタカナリ × King AJ(NYF)× TAKA(TRICK MONSTER/JUNK ROCK CAFE)

2020年01月号掲載

ハシバタカナリ × King AJ(NYF)× TAKA(TRICK MONSTER/JUNK ROCK CAFE)

ハシバタカナリ
NYF:King AJ(Vo)
TRICK MONSTER/JUNK ROCK CAFE:TAKA(オーナー)
インタビュアー:荒金 良介 Photo by とみたむつみ

-「CRAZY」はいつ頃に作ったものなんですか?

ハシバ:LAに行く飛行機に乗ってるときに大枠を作って、LAで撮影もしつつ、曲を仕上げました。で、間奏部分でパンチが欲しいと思い、AJさんが思い浮かんですぐに連絡しましたね。

King AJ:僕は全部直感なんですけど、僕の歌詞とメロディは決まっていたなかで、ハシバの歌詞がバン! と降りてきたから、"どうかな?"って送ったら"それでいいです!"って。

ハシバ:演奏だけでこのパートに入れてくださいと言うとイメージが湧きづらいかなと思って。一応考えたものを伝えたんですけど、理想はAJさんが作ったものを歌ってほしかったんです。そこは引っ込み思案で頼みにくかったんですけど、本当は変えてほしかったんですよ。

King AJ:見えない動線を引いてくれたから、そこは作家だと思います。

-「CRAZY」はパンク、ラウド、ミクスチャー要素もありつつ、ひとつのジャンルに括れないキャッチーなロック感もあります。

ハシバ:自分のルーツはFOO FIGHTERSなんですよ。グランジっぽいギターも欲しいし、ラップも好きなのでそこも入れたいなと。ただ、ミクスチャー感がまだ足りないと思って、AJさんにお願いしたんですよ。そこでラウドなロック感も加わったかなと思います。他にRAGE AGAINST THE MACHINEに加えて、Dragon Ash、山嵐、宇頭巻(現UZMK)とか、日本のミクスチャーも好きだったんですけど、あの頃はコラボするとか、入り乱れてたじゃないですか。学生の頃は陰キャだったし、引っ込み思案なので、かっこいい友達やファミリーに憧れがあったんですよ。

King AJ:若い頃の願望を、音楽を通じて全部叶えているという。

-MV「CRAZY」はどんなふうに進めたんですか?

TAKA:撮ることメインで行ったわけじゃないし、曲を作ることさえ知らなかったくらいなので(笑)、スマホで撮ったら、旅行している最中に"発売しよう"と言われたから、"そうなん!?"って。

-では、ほぼスマホで撮った映像ですか?

TAKA:1ヶ所だけドローンを使いましたけどね。

ハシバ:「CRAZY」は作る予定じゃなくて......旅行をテーマにして「ONEWAY」のMVも作ったんですけど、"もう1曲撮ればいいんじゃない?"とTAKA君に言われて。じゃあやれるだけやってリリースしよう! って(笑)。「CRAZY」に出てくるホテルも泊まった場所ですからね。

TAKA:このへんかっこいいから撮ろうやって(笑)。

ハシバ:ほんとにその場のノリで"DOG TOWN"のグラフィティも観にいって、"こんな場所あるんだ!"って。

TAKA:歩きながら見つけてね。

King AJ:日本では絶対に撮れない映像だから、絵面だけでパンチありますもんね。

ハシバ:誰もがバンドを始めた頃に憧れて、LAでレコーディングと撮影したくなる理由がわかりましたもん。歩いているだけでかっこいいし、気分も全然違うから。年中温かいし、のんびりしてるんですよ。ロングビーチに行くとそりゃSUBLIMEみたいな音楽ができるよなって。引っ込み思案の自分がホテルでギター持って歩いてるなんて想像つかなかったし。

-「CRAZY」の歌詞も前半は混沌とした感情が描かれつつ、途中からクレイジーに行こうぜ! と切り替わりますよね。ハシバさんの性格が表れているなと(笑)。

ハシバ:はははは(笑)。サビにいくまでは悶々としてるけど、それから一気にハジけるという。

-そして、「ONEWAY」はパワー・バラード的な雄大な曲調ですね。

ハシバ:ロック・ミュージシャンが大きなスタジアムでやってるような曲を作りたくて。いつかスタジアムでやったときに、フィーチャリングした友達をステージに上げて大合唱したらヤベぇなって思ったんです。新木場STUDIO COAST(1月21日に開催する"OWL NIGHT -TURNED 34- HASHIBA TAKANARI BIRTHDAY PARTY Supported by DigiCash")も決めていたので、デカい舞台で歌うイメージはありました。LAに行く前にTAKA君がめっちゃヘコんでいたんで、元気づけるために作ったところもあり、仮タイトルは"TAKA君へ"でしたね。途中のラップ・パートは、TAKA君を含めて一緒に旅に行った6人に参加してもらったんですよ。

TAKA:思い出としてもバリバリ残るしな。

ハシバ:今制作中なんですけど、「ONEWAY」のMVはロード・ムービーみたいな感じで、曲名もTAKA君が付けてくれました。

TAKA:3年前に初めてアメリカに行ったときに"ONEWAY"という一方通行の看板を見て、"道はひとつだ!"みたいなかっこいいフレーズだと勘違いして(笑)。

-はははは(笑)、なるほど。

TAKA:でも、意味がわかったあとも、人生は一方通行やし、かっこいいフレーズやなって。

-「ONEWAY」の歌詞もポジティヴですよね。

ハシバ:TAKA君は叩き上げてここまで来たと思うし、"泥だらけの毎日絶やさぬ笑顔の裏で"の歌詞も、TAKA君のそういう姿を見て書きましたからね。