Japanese
SIX LOUNGE
2019年09月号掲載
Member:ヤマグチユウモリ(Gt/Vo) イワオリク(Ba) ナガマツシンタロウ(Dr)
Interviewer:沖 さやこ
2018年春にメジャー移籍をしてから、精力的なリリースを続けるだけでなく、ワンマンの規模も着々と大きくしている大分出身の3ピース・バンド、SIX LOUNGE。彼らが2019年第2弾シングル『幻影列車』を完成させた。情緒深くなった音色が感じられる表題曲に、明朗なロマンチシズムが表れた「星とメロディ」、さらにフロントマンであるヤマグチユウモリのルーツのひとつである井上陽水の「氷の世界」のカバーを含む、バンドにとって新たな面を見せる3曲が揃った。急速に進化を続ける彼らは今何を思うのか。3人に訊く。
自分はどういう人間だ、自分はどんなモードなんだ......というのは、自分ではわからない
-ここ1年でSIX LOUNGEは、作品を出すたびに音色のアプローチを増やしているなと思いまして。
ヤマグチ:そう......ですかね?
-おっと、私いきなり失敗しましたかね(笑)。
ヤマグチ:(笑)たしかに"曲調の幅が広がってますね"と言われたりはするけれど、言われて"あぁそうか"と少し思うくらいで。毎回いつも通り作ってるだけです。曲を作るときに、事前に何か狙ったり、考えたりすることはほぼないんです。今回もそうですね。
-ではどういうときに制作に入ったのでしょう?
ヤマグチ:曲ができるのはいつも、家にいるときの空き時間とかホテルの部屋とかで、ぽろぽろギターを弾いてるときですね。"曲を作りたい!"みたいなモードになることはほぼないんです。"今日は曲を作ろう"と構えると全然作れない。なんかギターが弾きたいなーと思ってギターを弾いてるときにできますね。それで"お、今のいいな。録ろっかな"みたいな。それをふたりに送って、こねくり回していくうちにできていく......って感じですね。
-では、「幻影列車」は自然にバラードになっていったと。
ヤマグチ:そうですね。まずイントロの"ジャーンジャーン"ってギターが出てきて。ああいうリズムがやりたかったんだと思います。
-オルタナ/ハードコア的なアプローチですよね。SIX LOUNGEには新しい。
ヤマグチ:ちょうどeastern youthとかbloodthirsty butchersとかを聴いてたので、その影響かもしれないっすね。難しそうなイメージがあったんですけど、聴いてみたらすごくかっこ良くて。奥底の闇......みたいなものがありますよね。ちょっと荒めのじりっとした部分を出してみたい、ああいう情緒あるバンド・サウンドをやってみたいなって。でも、自分ではまだまだイースタン(eastern youth)とかブッチャーズ(bloodthirsty butchers)みたいな鋭く深いところ、人間としての深みには行きつかないので、自分の中にあるものと繋ぎ合わせることしかできないですけど。だからああいうかたちになったんだと思います。
イワオ:「幻影列車」はユウモリの作るバラードの中でもきれいめなイメージだったので、今までとは違う感じもあったし、いい曲だなと思って。でも芯の部分にはユウモリっぽさがちゃんとある。バンドでやると良さそうだな、とは最初聴いたときにも思いましたね。
ヤマグチ:また古臭い曲ができたなぁっていう。今っぽくはないかな......? まぁ、今何が流行ってるのかよくわかんないっすけど(笑)。
-人間の複雑な感情が音でも表現されている曲ですよね。悲しいけれど優しいし、きれいだけど陰もある。言葉にしにくい感情が音になっていると感じました。歌詞もその世界観に寄り添っている。
ナガマツ:最初に聴いたときから、すごくきれいな曲だなと思って。サビのメロディが印象的で、それが列車のイメージに繋がっていきました。普段からいつも"あ、これ歌詞にしたらいいかも"と思ったちっちゃいピースを書き溜めてるんで、作詞はそのメモの中から"これが合いそうだな"と選んでハメていくんです。「幻影列車」も3人で音を作っているなかで、そういうところから書き始めていきました。
-死生観に近いものが描かれている印象もありましたが。
ナガマツ:ほかの人にもそういうことを言ってもらって、なるほどと思いました。俺は結構あったかいイメージで書いていって......。聴いている人にはそれぞれでいろんな受け取り方をしてほしいんです。だからはっきり言い切らないようにしました。そういう書き方が好きなんですよね。それはありきたりな歌詞ばかりもてはやされる悔しさもあるのかもしれないし、俺が歌うわけじゃない、というのも影響してるかもしれない。ユウモリにはどんなことも抵抗なく書いて渡せるんです。
-『ヴィーナス』(2018年リリースのミニ・アルバム)以降が特に、作詞面も作曲面も、より自由になってきている印象があったので、心境の変化があったのかなと。
ヤマグチ:いやぁ、特にないっすね(笑)。でも「幻影列車」も「星とメロディ」も、『天使のスーツケース』(2019年5月リリースのシングル)の3曲と同じくらいの時期に作ったんですよ。だから、モードはずっと一緒です。『ヴィーナス』は短期間で作った曲も多かったりして、ぎゅっと詰め込んだ制作をしたけど、今年はいっぱい曲ができたなかで『天使のスーツケース』と『幻影列車』にそれぞれ分けた感じだし、まだまだ世に出してない曲もたくさんあるし。俺らは何も違いとか感じてなくて(笑)。
-そうですか(笑)。とはいえ、曲を作ろうと思って作れるタイプではないヤマグチさんが、いっぱい曲を作ったということは、"あ、ギター弾きたいな"と思うタイミングが多かったということですよね。
ヤマグチ:いいライヴを観たあととか、いい曲を聴いたあととか――俺がこれをやりたかったな、俺が先にこれを作りたかった、と思う瞬間が多かったのかな。ちょっと嫉妬心もありつつというか。
-そんななかでも今回のように"自分はここまで辿り着けない"という冷静な判断ができる。
ヤマグチ:んー、自分が相手に敵うか敵わないかは、聴いてるとなんとなくわかっちゃいませんか? 育っている畑が違うというか......それを感じちゃってるんじゃないかなと思いますね。(イースタンやブッチャーズには)勝てないっすよ(笑)!
-ははは(笑)。でも今まで聴いてなかったものを聴こうと思ったり、それがいいと思ったりというのは、感性が反応するものが増えているということですよね。
ヤマグチ:あぁ、そうっすね。いろんなものを聴こうと思うようになったのは、ちょっと肥やしにでもなればいいかなという軽い気持ちだったんですけど、もっと昔に聴いてたら、イースタンやブッチャーズの良さはわからなかったと思う。聴けば聴くほどわかる感じがあるじゃないですか。そういうものにグッとくるようになってきたのは、自分でも不思議なんです。
-大人になった、ということでしょうか?
ヤマグチ:いやー、わかんないっす(笑)。自分はどういう人間だ、自分はどんなモードなんだ......というのは、自分ではわからないですよね。もしかしたらヤバいものを飼ってるかもしれないし。でもそれはわからない。
-未知数のヤマグチさんから生まれるものに、枠をつけてくれるのがイワオさんとナガマツさんなのかもしれないですね。
ヤマグチ:あぁ、そうですね。それは本当にそうです。俺がワンコーラス作ったものをふたりに送って、そこでふたりがいろいろアレンジを加えてくれて、それで俺が手を入れて......の繰り返しで曲ができていく。シンタロウが書いてくれた歌詞を自分なりに想像して、わからなかったところがあれば聞いて。俺が予想してない譜割りの歌詞が乗るのも面白いし。
-それぞれの才能が発揮できる場所でもある。
ヤマグチ:そうっすね。(3人の)バランスはいい感じ......なんじゃないっすか?
-どこか他人事(笑)。ここ1年はリリースも多いですが、たくさんアウトプットすることでバンドが脱皮できている部分があるのかなと。
ヤマグチ:最近は"いっぱい曲作らないといけないな"とは思うんですよ。作らないよりは、絶対そのほうがいいじゃないですか。いっぱいいい曲を作りたいし、いい曲が作れたら聴かせたいなと思うから、ライヴがしたいなと感じるし。
ナガマツ:うん。ツアーをしながら曲を作ることやレコーディングをしていく機会も増えたので、刺激にはなったというか。
-ライヴもだいぶ雰囲気が変わりましたよね。昔のSIX LOUNGEは誰も寄せつけないような緊張感が魅力的でしたが、最近はもう少し開いているというか。
ヤマグチ:俺はライヴ中いっぱいいっぱいなことが多いので、余裕が欲しいなぁ~という瞬間がめっちゃあるんですよ(笑)。会場全体が殺伐とした雰囲気だったら、"この空気をどうにかしないと"と思って過剰に頑張っちゃうんです。頑張らないように余裕持ってやりてぇなって最近は思ってます。
-余裕ゆえかもしれませんが、表情もだいぶ柔らかくなったなと。私が最初に観たときのSIX LOUNGEは、とにかくひたすら尖ってて"全員ぶっ潰す!"みたいな感じだったから。
ヤマグチ:あははは(笑)、もちろん今もそれはありますけどね。前はだいたいずっと"コラァ!"って思ってたけど、最近はそう思うこともありつつ、楽しいと思う気持ちも増えました。それはお客さんからのレスポンスも増えたし、わかりやすくなったのもあるかも。......お客さんのリアクションとか気にしちゃう自分も嫌なんですよ。いくらアウェイであっても、殺伐としていても、気にせずやれたら一番いいんですけどね。わりと左右されちゃったりするんです。
-あら、かわいらしいじゃないですか。
ヤマグチ:(笑)そういう自分にむかついて――みたいな瞬間も、ライヴでは多々ありますね。
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