Skream! | 邦楽ロック・洋楽ロック ポータルサイト

MENU

INTERVIEW

Japanese

Luck Stokes

2018年12月号掲載

Luck Stokes

Member:Shogou(Vo) Jun(Gt) Kamran(Ba) O-tsubo(Dr)

Interviewer:秦 理絵

"幸運の流れ"という意味のバンド名を掲げて、音楽に幸せを乗せて届けたいという想いで結成された4人組バンド、Luck Stokes。アニメ"ONE PIECE"の主題歌「One day」などで知られる元Rootlessのドラマー O-tsuboとJunを中心に2017年5月に結成された彼らが、初音源となる会場限定のニュー・シングル『be all one / その日がくるまで』をリリースする。辣腕のプレイヤーが揃うライヴ・バンドでありながら、収録される音源はほぼ全編が打ち込みによるEDM風のスタイリッシュなJ-POP。狙いは音源とライヴのギャップだ。"ライヴこそ真骨頂"という自負があるからこそ、あえて音源では違う魅力を追求するという独自のやり方を選んだ4人の意図を訊いてみた。

-Luck Stokesは、O-tsuboさんとJunさんを中心に結成されたそうですが。

O-tsubo:そうですね。Rootlessをやってたときに、表向きは発表できてなかったんですけど、Junも事実上メンバーに加入してたんです。そこから、ふたりで新しいバンドを始めて、Shogouと知り合って、最後にKamranが加入した、みたいな流れです。

-Junさんが加入していたというのは?

O-tsubo:発表する前に解散してしまったんですよね。今初めて話してるんですけど。

-そうなんですね。そこにShogouさんとKamranさんが加わったと。

Shogou:僕もラック(Luck Stokes)の前にバンドを組んでいて、Kamranとは同じ専門学校だったんです。そこでロック・ヴォーカリストの募集オーディションのメールを見て、当時組んでたバンドであんまり先が見えなかったのもあって応募しました。

O-tsubo:Shogouが歌っている映像も観させてもらったりして。

Jun:何十人も観たよな、あのとき。

O-tsubo:そうだね。ふたりでヴォーカルを探すのは本当に大変だったし、ゼロからのスタートだったので、Shogouに至るまでに2~3年かかったんですよ。

-何十人も見たなかで、ヴォーカリストとしてShogouさんを選んだ決め手はなんだったんですか?

Jun:そもそも、あんまり迷わなかったんですよね。

O-tsubo:ヴォーカルの場合はルックスも大事じゃないですか。あと、若いっていうのもあるし。僕とJun君が30歳と29歳なんで、バンドの平均年齢を下げた方がいいなと思ったんです。Shogouが当時22歳だったんですよね。僕らの曲が好きっていうのも大きかったですし、直観的に"この子いいんじゃない?"っていう感じでした。

-なるほど。Kamranさんはどういう経緯で加入したんですか?

Kamran:僕も募集がかかってる話を聞いたときに、先生に"お前ならいける!"って言われて、勝手にLuck Stokesのライヴを観に行ったんですよ。

O-tsubo:ライヴハウスの受付の人に"Kamranさんっていう方が来てますけど、お知り合いですか?"って言われたんですけど。

Jun:"知らん!"っていう(笑)。

Kamran:そこで、なんとかライヴハウスに入れてもらって(笑)。すごくかっこいいなと思ったんですよね。曲も、セットリストの流れも全部良かった。そのときから、今回リリースする「be all one」っていう曲はやってたと思うんですけど。そのライヴを観に行ったあとに、ツボさん(O-tsubo)に"メンバーにならんか?"って言われたんです。

O-tsubo:若くて背が高いからいいかなっていう理由だよね。あとは、音楽に対して真面目なんですよ。若いけど、音楽に詳しいし、技術もあるし。何よりも、やる気がある。そののびしろも含めていいかな、と思いました。

-いきなりライヴハウスに来ちゃう感じもガッツがありますしね。

O-tsubo:そうなんですね。Luck Stokesを始動するっていうタイミングって声をかけてくれる事務所もあったりして、"いい環境だから入りたい"って言ってくる人もいたんですよね。でも、そういうのは全然関係なく、単純にバンドの曲が好きって言ってくれたので。

Jun:だけど、ヴォーカルが決まるまでは苦悩の日々でしたね(笑)。

-Kamranさんが加入したのは今年の5月ですけど、ライヴ自体は、Shogouさんが加わった時点から結構やってるんですよね。

O-tsubo:そうですね。Shogou が加入して、最初のライヴは下北沢の251っていうライヴハウスだったんですけど。

Jun:単純に、解散してからライヴをやりたい気持ちがずっとあったので、すごい楽しかった記憶がありますね。"やっとかたちになった!"みたいな。

O-tsubo:本当に"やっと!"っていう感じでしたね。Rootlessは6年ぐらいやってたのが解散したんですよ。でも、Jun君はバカみたいにポジティヴなので(笑)。

Jun:誰がやねん(笑)!

O-tsubo:"来年こそデビューするから"みたいなことをずっと言ってたんですよね。僕は、"もう1回ゼロからやるのか"とも思ってたから......。

Jun:あれぐらいの気持ちがないと乗り越えられなかったよ。

O-tsubo:だから僕は本当に彼のおかげで続けられたところもあったんですよね。"Jun君がそう言うんだったら"って、スタジオに入って、曲だけは作るようにしてて。あのポジティヴさにはだいぶ助けられました。もう1回バンドを組むことができて、活動できる状況になってるのが、ほんまに自分でも奇跡のような感じがしてます。