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INTERVIEW

Japanese

Down the Hatch

2018年05月号掲載

Down the Hatch

Member:Keita Yanagishima(Vo/Gt) Shun Noguchi(Gt/Cho) DK(Ba/Cho) 人間超越くん(Dr)

Interviewer:TAISHI IWAMI

-そして今回、Hi-PLY RECORDSからセルフ・タイトルの1stアルバムをリリースされることになった経緯を聞かせていただけますか?

Keita:大学時代からの友人がいて、仕事でギターの輸出入とかやってるんですけど、その関係でレーベル・オーナーと知り合ったらしく、僕らの音源を聴かせてくれたのがきっかけです。

Shun:そのふたりが出張でアメリカに行ってて、ロサンゼルスからラスベガスに向かう砂漠の中で僕らの音源を聴いたとか。まずその状況がよくわからないし、それまではどっちかと言うと趣味の延長線上みたいな感じでバンドをやっていたので、びっくりしました。

-音楽を仕事にしたいとは思ってなかったんですか?

Keita:ぼんやりとは思ってましたけど、それに対して何かアプローチしていたわけでないんで、レーベルから話がきて、急に目の前に階段が現れた感じです。

-実際アルバムを録り終えてみての感想は?

Keita:ひとまず安心してます。デモのやりとりとか、そういうことも知らない状態で始まったんで、周りのスタッフには迷惑かけたんですけど、ようやく形にすることができました。

-セルフ・タイトルにした理由はなんですか?

Keita:レコーディングの最中、期限ギリギリでできた曲もあればかなり結成当初の曲もあるんです。だから、アルバムとしてコンセプチュアルなものではなく、僕らの4年間を凝縮したものなので。

-多彩だと思ったのは、作った時期がばらばらで、その時々のモードが反映されているんですね。でも、時代感的な違和感はない。

Keita:そうですね。昔の曲も、イチから作り直すような気持ちで、リアレンジしたので。

-リード曲の「Stay in Me」は、ソウルやファンク、ジャズやロックなど様々な音楽的要素を盛り込んだ、実に豊かなクロスオーバー・ソングだと思いました。

Keita:「Stay in Me」はデモから曲にしていったのではなく、コード進行があって、そこからみんなで時間をかけて膨らませていったので、個人のフレーズも作っていく過程で吟味して変化していきましたし、そういう意味ではいろんな切り口から楽しめるものになったと思います。

Shun:この曲は、ギターにすごくこだわりがあって、今ままで、ソロはひとつのスケールで弾き散らかすっていう感じだったんですけど、アシッド・ジャズみたいな要素、言ってしまうとSAMUEL PURDEYの「LUCKY RADIO」からめちゃくちゃ影響を受けたんです。ちょっと抜くところは抜いたり、いろんなことがちょうどいい塩梅でできた、ポップな曲になったと思います。

-決して難解にはならず、ストレートに刺さるポップ・ソングとして消化されていることも印象的です。

Keita:それは僕のルーツがOASISということもあって、メロディにパワーがないといけないというポリシーがあるんです。すごくいいサビができたんで、Aメロ、Bメロもその対比で良くなったと思います。

-「Our Innocence」は、the band apartやUNCHAINという、メンバー共通のルーツというよりは、2010年代の海外インディーがイメージとしては強い気がしたのですが、いかがですか?

Keita:まさしくそうですね。バンドを始めたくらいからよく聴くようになったTHE 1975やTWO DOOR CINEMA CLUBからの影響が強いです。こういうシンセの入ったエレクトロニックなポップが、最近のモードですね。

Shun:あとはHONNEのような、R&Bに寄った音楽も好きで、ライヴも観に行きました。

-なるほど。この手の曲が最近の方向性だとすると、「Hermit」は逆に結成したころのモードなのかなと。the band apart、DOPING PANDAやRiddim Saunterといったバンドの香りが。

Keita:わかります? そうですね。