Japanese
The cold tommy
2015年08月号掲載
Member:研井文陽 (Vo/Gt) 榊原ありさ (Ba) 松原一樹 (Dr)
Interviewer:天野 史彬
-今のところ、このインタビューは"研井文陽白書"になりつつあるので申し訳ないんですが(笑)、榊原さんと松原さんから見て、研井さんってどんな人ですか? 僕は今、研井さんの話を聞いていて、すごく不思議な感覚はあるんだけど、でも、わかるなぁっていう感じもあって。
榊原:ピュアなものをずっと持っているんですけど、それを誰かに押しつけもせず、ずっと持ち続けている人っていうか(笑)。いい意味でも悪い意味でも、持っているだけっていうか......ほんと、人に押しつけないんですよ。その押しつけないっていうことを傲慢に感じるときもあるんです。でも、ちゃんと自分で持ち続けているっていう点においては、私は、すごく筋の通った人だと思ってます。
松原:押しつけないっていうのが、ある種の優しさであったり、(研井自身の)弱い心を守るための武器でもあったりするんだと思うんです。でも、変な話、研井に対して"わかんない"で簡単に諦めちゃう人が多い気がするんですよ。それは別に、俺が研井をわかってるっていう話ではないんだけど、でも、諦める人が多い気がしちゃう。常に一緒にいるからかもしれないけど、"いや、わかるでしょ?"って思うこともいっぱいあるんです。だから、今日の取材みたいに、1対1で真剣に対峙して、奥に奥にいこうとしてくれて、研井のことを"わかる"って言ってくれたことが、俺はすごく嬉しくて。
研井:親目線だな(笑)。
榊原:でも、私も最近まではわかんないことも多かったんですよ。感覚的にはわかるんだけど、具体的にはわかっていなかったり。この間、"例えば音楽の神様がいたとして、自分たちを神様とするんじゃなくて、自分たちも、お客さんも、みんなが神様を見てウォー!ってなる、そういうことをしたいんだ"って(研井が)言っていたときに、いろいろ考えてみると、私にも感覚的にはその考え方はあったけど、具体的にはなかったなって思ったんです。"じゃあ、その神様を見せるために、私たちは何をしたらいいのか?"っていうことは、また今後考えなきゃいけないんですけど。でも、"神様がいる"っていう考えに対して、私も"あ、いるわ"と思って(笑)。話していると"なんのこっちゃ?"って思うこともあるけど、あとから気づくことも多いんですよね。ただ、こうやって音楽を聴いたり歌詞を読んだりして、彼に対して何かを言ってくれる人って、そんなに多くないんですよ(笑)。やっぱり、変な話、彼は深層心理のことを喋ったりするから。
研井:うん......でも、ほんとに、今日みたいに会話して考えることって、この数年なかったかもしれない。だからほんとに、今日のインタビューは貴重でした。ありがとうございました。
-いやいやいや! まだ終わってないですから(笑)。......でも、すごくいい関係のトライアングルですね。では、この『FLASHBACK BUG』という作品について聞いていきたいんですけど、作り始めるにあたって、どんな作品を作りたいという思いがありました?
研井:今までは、自分の内側というか、音楽に取り組む姿勢が一人称だったんです。"音楽は自分を救うものだ"っていう感覚でずっとやってきたんですけど、それって、バンドをやるっていう行為とは、実は全然リンクしてなくて。バンドって、自分にとっては最高に楽しくてワクワクするものだけど、それと曲を作ることは、今まであんまり合致してなかったんですよ。だから、今まで作ってきたものは、なんだか感覚として、周りのバンド・シーンの中では"バンド"としての存在感がパワー的に弱いなって感じる部分もあって。でも、ひとりで向き合う音楽として扱おうと思っても、バンドだから、暗くなりきることはできなくて。ちょっとフワフワしてる表現だなって客観的に思う部分があったんです。それが自分的にはナチュラルだったし、好きな部分でもあったんですけど、他者にとってはわかりにくかったかもしれない。だから、バンドのカッコよさと自分の気持ちを、面白くぶっ飛べる形でリンクさせて、"これがThe cold tommyだ"って自分でも思えるようなものを作りたいなっていう気持ちが、雰囲気としてはあったかもしれない。
-実際、この作品って、バンド・アンサンブルがすごく有機的というか、3人の出す音が重なり合って、ひとつの音楽を作っているっていう部分をはっきりと感じさせる、非常にバンド感の強い作品ですよね。
榊原:結構、研井はデモ音源を自分で作るんですけど、そのデモ音源はカッコいいけど、バンドでその通りにやっても、デモ音源みたいにはならないっていうことがよくあって。だから今回は、バンドの勢いでグシャー!って感じの音を出すことじゃなくて、アレンジで、そのデモ音源のテンションを底上げするようなことをしようって考えたんです。いつでもどこでも、同じドカン!とした無敵感みたいなものが欲しいけど、それを出すためにはどうしたらいいのか?っていうことを話し合って。そこでの発見が、この作品には揃っているのかなって思います。
-研井さんのデモって、きっと、研井さん個人のAボタン連打の思考の中で生まれた要素が大きいものなんですよね。だから、ある種のアクの強さがあると思うんですけど、そのアクの強さを損なわずに、むしろバンド全体の強さに変換していく作業を今作では試みたっていうことですよね。榊原さんと松原さんにとって、研井さんの世界を表現したいっていう想いは、どれくらい強くあるものなんですか?
榊原:私は、研井の作るものが好きで、カッコいいなと思っていて。ただ、彼の作ったデモ音源を聴いても、彼の考えていることが私の頭の中にそのまま入ってくるわけではないから。だから、デモを聴いて"ここがいい"って思う部分は、私と彼の間ではちょっと違うんです。なので、話し合って、お互いの想いの間で"なんか違う!"ってなるときも結構あるんです。でも、話し合っていくと、私には見えてない世界が彼には見えていることがわかってくることもあるし......だから、始めのうちは話し合いが必要なんです。でも、わかると"いい考えだな"って思うことがたくさんあるから、そのイメージを具現化できないかなって考えることも多々あって。だから結果としては、彼の頭の中にあるものを再現しているのか、この人の頭の中にあるものと、私の頭の中にあるものがミックスされたものを表現しているのか......どっちなんだろう? わかんないですけど、それを繰り返しながら、ちょっとずつ固めていく作業をしている感じですね。
研井:ふたりの方が音楽的なんですよ。ちゃんと音楽を音楽として捉えてる。でも、俺は音楽の中に、ションベンを我慢するような部分も含まれちゃってる(笑)。それは音楽じゃないですよね。音楽って、ミュージシャンが音にこだわって作るものだし、ミュージシャンは音だけで語れるし、音の表現力を高めていくものだと思うんです。ふたりは、ちゃんとそういう考え方をしてるから、俺といつもぶつかっちゃって......俺って、大体間違ってるんですよ。"一本包丁満太郎"っていうマンガがあるんですけど、それに"おにぎり勝負"っていうのがあるんです。主人公の風味満太郎と敵がおにぎり作りで勝負するんですけど、そこで"お祈りにぎり"っていうのを作る奴がいて。ひと粒ひと粒全部に"寿"っていう文字を書いた米を炊いて、それでおにぎりを作るんですけど、そいつは結局、100点満点で5点しかもらえないんです(笑)。でも、俺はそいつのことを他人に思えなくて。米のひと粒ひと粒に文字書いたって、誰のためにもならないし意味ないんだけど、でも、その祈りの意味は、そいつの中ではあるんです。まぁ、そいつの役割は、満太郎と戦うボケキャラっていう感じなんだけど......。
榊原:でも私は、"寿"ってお米に書いちゃう人の気持ちはすごく好きなんです。その気持ちを音楽にできないのかなって思う。私は見逃しちゃうんですよ。おにぎりがあったら、ただのおにぎりにしか思えないけど、研井は"よく見ろ、寿って書いてあるだろ!"って気づくから。だから私は、お米に"寿"って書いてあることに、ちゃんと気づくにはどうしたらいいかな?ってことを常に考えているんだと思います。私がよく見落としがちなのは、彼のテンションや気持ちなんです。そこを教えてもらってから寄っていくから、ちょっと時間がかかっちゃうんです。
研井:でも、絶対にぶつかってきてくれるから。お祈りにぎりなんか出したって、売れるわけないんだし。俺は絶対に間違っているんですよ。俺はもしかしたら、ひとりでは音楽を作れないかもしれない。でも、お米ひと粒ずつに"寿"って書こうと思った真心って、素敵じゃないですか。なら、それをちゃんと美味しいおにぎりとして出さないと、みんな食ってくれないから。
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