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INTERVIEW

Japanese

PHONO TONES

2015年06月号掲載

PHONO TONES

メンバー:猪股ヨウスケ(Ba) 伊地知潔(Dr)

インタビュアー:石角 友香

メイン・テーマのループと上昇と開放、みたいなインスト・バンドの常套手段は用いないバンドではあるが、3rdアルバム『Along the 134』(読み:アロングイチサンヨン)において、さらに独自色を濃くしたPHONO TONES。特に主旋律も背景的なサウンドでもペダル・スティールと鍵盤のアレンジの自由度が増したことで、感情の色彩や爆発が鮮烈に伝わるようになったのだ。さて、首謀者である伊地知&猪股の目から見た今のバンドのいる場所はどんなところなのだろう?

-アルバムの話の前に、まず猪股さんはいろんなバンドに参加してますよね。

猪股:あ、でもちゃんと動いてるのはPHONO TONESと自分のDr.DOWNERしかないですもん。

-プレイヤーとしていろんなところに顔出してるのはそういうことですか?

猪股:そうですね。やっぱちゃんと上手い演奏って大事かなって最近すごく思うんです。昨日、夜中のテレビで上原ひろみがレキシでピアノ弾いていて、その演奏がハンパなくて。(※この取材は2015年4月30日に行われました)ああいう感じですべてを巻き込んで行けるようなプレイヤーって憧れるなって、最近思うんですね。

伊地知:ロック・バンドのフロントマンとは思えない発言(笑)。

-(笑)今日は不在ですが今回、宮下(広輔)さんが大半曲作りされたとか。

猪股:そうですね。俺2曲で(飯塚)純くんが1曲で、その他全部、宮下。

-曲調やアレンジの自由度がさらに増してるように思いました。

猪股:宮下はカッチリしたデモを作ってくるわけじゃないから、各楽器の自由度はかなり高かった。で、俺の曲っていうのはカッチリ、デモを作っていく場合が多いんですよ。ドラムもギターもベースも入れちゃって。だからまぁ、それはそれでアリっちゃアリなんだけど、そうじゃない作り方が結構あったからわりとバンド感が前よりは増したんじゃないかなぁって感じしません(笑)?

伊地知:(笑)宮下はもともとウチらと畑が違うんで、ジャム・セッションとかしょっちゅうやってるヤツなんで、あいつに寄り添うとこういうふうになるし。実は求めていたところってここだったんだなっていうのはすごく感じられて。ま、俺たち3人もすごく乗りやすかったし、こっちのほうが楽しいですよね。

-宮下さん主導でやろうってことで始まったんですか?

伊地知:ヤツが本音を言うようになったというか、やっと入ってきたなと思いますね。今までは無邪気な俺らに付き合ってもらってたみたいなところもあったんですけど、あいつがもう、"PHONO TONESやるぜ"って、やっとスイッチがオンになったから。

-たしかに宮下さんはこれまで黙ってやってるイメージでした。

伊地知:ま、あいつの覚悟がすごく伝わってくる......俺にも言ってきましたけどね、"このバンド、やっぱりちゃんとやんなきゃいけないんだって思った"って。"遅くねぇか?"とは思いましたけど(笑)。

-(笑)別に前作まで宮下さんが遠慮してたわけじゃないにしても?

伊地知:以前は僕があれかな、盛り上がりすぎましたね。あまりに楽しくて。ちょっとその熱量が強すぎたんでしょうね。大きすぎたというか。

-逆に?

伊地知:"お前ドラムだろ?"っていう。まぁ最初はほんとに曲とかも書いて、それをみんなにやってもらってとか思ってたんですけど、そんなこと必要ないなと。逆に乗ってかないとダメだなと最近思ってるし。宮下はやりますからね、ドラム・パターンも考えてもらったりとかいろいろするし。メッセージ性に関しても、やっぱりインスト・バンドだから、歌詞をつけることはできないじゃないですか。だからどう聴き手に伝えるか?っていうのも意外にヴィジョンにあるっていうか。そういうバンドを今までやってきてるから、たぶんどういうふうに伝わるか見えてるところがあるんでしょうね。

-楽しそうにやってればいいとは絶対思ってないですよね。

伊地知:そうですね。何か意味のあるものをやりたいと思ってるはずです。

猪股:でもね、バーとかで流れてても全然聴けるやつやりたいって言ってましたね。

-いわゆるロック・バンドのように"演奏してる人を見てください"って音楽じゃないというか。

伊地知:まさにそうです。

猪股:でもそれでもバンドとしてちゃんと成り立つようなことをやりたいなとは、結構前から思ってはいて。だから最近そういうのができつつあるからいいなって感じですね。