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INTERVIEW

Japanese

Riverside Creature

2015年03月号掲載

Riverside Creature

Member:入間川幸成 (Vo/Gt) 加治達也 (Vo/Ba) 五十嵐琢馬 (Dr)

Interviewer:吉羽 さおり

-"希望"というテーマがそのときに出てきたのは。

入間川:それは――。

加治:絶望でいっぱいだった(笑)。

入間川:あまり楽観できないような年齢にもなってきてますからね。希望が欲しいんですよ、僕は。しかも"希望"が頭の中に浮かぶときって決して、前向きな気持ちのときじゃないですよね。

加治:危機的状況が多いしね。

入間川:だいたいみんな困っているときに浮かぶものですよね。そういう意味で言うと、いつもそうなんですけどね。成人してからだいたい、楽観視できない生き方というか――楽に生きているが故になんですけど、人生安泰というわけではないので。

-学生時代に音楽をやる気持ちと、卒業して音楽やる気持ちはまた全然違いますからね。不安だって大きくなるし。

入間川:またその不安に向き合うこともしない自分に焦りを感じますしね(笑)。でもそれは僕だけじゃないだろうっていう、――それこそ希望ですけど、こんなことを思ってるのは俺だけじゃないでしょうっていう期待というか。これを投げたらどこかに響くんじゃないかっていう思いもあるんですよね。

-そういった思いを光景で伝える、情景的な曲が多いなと思うんですが、想像したり、物語を考えたりということは好きなんですか。

入間川:それは嬉しいところですね。書いているときに見えているときもあるし、見えてから書くこともあるし、まったく見えてないところからとりあえず始めてということもありますけど。結果的にこういう感じという情景は、わりと今作は入ってますね。

加治:たまに言ってるのは、カメラをどこに置くかと言う話で。

入間川:そうそう。一人称視点で、映画だったら主人公の目線で写しているのか、それを引きで撮ってるのかとか。どちらにしても物語にはしているつもりなんですけど。モノローグ的に胸の内を語る歌詞なのか、引きで情景を写す歌詞なのか、わけて書いていますね。そういうのが好きなんですよね。欲を言えば映像とかも作りたいですからね。

-自分から出てくるものがこういったタッチのものなんですかね。

入間川:形にしようと思うのがそれなんでしょうね。僕から出るものが全部、そんなよそ行きのものだけじゃないので(笑)。"くたばれこの野郎"っていう思いだってあるし、ものすごくくだらないものもあるし。そういう魂の叫びとか怒りを曲にのせるバンドもいますが、そういう直接的なことを出すのを好まないだけじゃないですかね。今後出るかもしれないですけどね。でも今はこういうもので、できれば繰り返し繰り返し聴いて欲しいし、1年後2年後、3年後、ふと思い出したときに聴いてもらえればいいんですよね。耳当たりのいいもののほうが僕は好きなんです。

-その場のテンションでという感じではない。

入間川:そうですね、我々みんなそういう人間性かもしれないですね。ライヴでも、"お前らみんな死ねー"とかもやらないですしね。

加治:そういう人も見たことないけどね(笑)。

入間川:でもそういうネガティヴな気持ちじゃなくても、ポジティヴな気持ちを聴衆に訴える人とかもいるじゃないですか。例えばTHEラブ人間の金田さんのライヴ・パフォーマンスを観たときには"すげえなこれ"って思った。でもそれを自分でやるのはよしとしないんですよね。物語の力を借りるじゃないですけど、間接的にこういうことがありまして、"これについて考えてくれたら嬉しいです"くらいのスタンスだと思うんですよね。

-今はこうした正統派なサウンドもある一方、ライヴハウスで思い切り踊れる音楽も主流になっていますよね?

入間川:そっちのほうが楽しいですもんね、僕も観ていて思いますもん。めちゃめちゃつらくて理屈抜きで騒ぎたいときもあるじゃないですか。何かわからないけど、楽しくなってライヴハウスから帰ってくる、でも十分なんですよね。音楽が届けるいい体験っていうのは。それを届けてくるバンドは素晴らしいと思うんです。

-でも自分たちではそうなろうと思わないし、違う方法があるんだと?

入間川:たぶんできないんですよね。なんせ人見知りなので(笑)。

加治:かといってそんなに内気なライヴはしないですけどね。楽曲の乗りやすい曲もありますし。ただ、みんな踊ろうっていう感じにはならないとは思うんですけどね。

-変則ビートの曲があったり、聴かせる曲もあったりというアルバムになりましたが、こうして3人編成となってアルバム以降はまた新たなアプローチもできたり、未知数の楽しさがありそうですね。

入間川:ツアーが楽しみなんですよね。3人で回り続けることって――以前の4人で回ったときもパワーアップした実感があるので。それが3人になったバージョンでやると、また新しい発見ができるんじゃないかという期待がある半面、車中でケンカするんじゃないかとかね。

五十嵐:それはないでしょ(笑)。

入間川:3人でワイワイといきたいですね。