Overseas
MOBY
2013年10月号掲載
Interviewer:小田部 仁
MOBYをシンガー・ソングライターとするか、トラック・メイカーとするか、それともクラブDJと呼ぶのか、それはとても難しい。彼の20数年の多岐に渡る活動は、特に90年代ポップ・ミュージックのシーンを語る上で避けることが出来ない程、大きな位置を占めている。そんなMOBYが待望の新作『Innocents』を発売する。ニューヨークからロスアンジェルスに拠点を移し、多くのコラボレーター起用した今作は、知性とメランコリックなロマンティシズムを軸としたMOBY独特サウンドはそのままに、長年のキャリアの中でも類をみない充実した完成度の高い作品になっている。今回、Skream!では、MOBYに電話インタビューを敢行。長いキャリアを経て、今、MOBYの考える理想の音楽のあり方について、とことん話を聞いた。
-今回のアルバムは『Innocent』というタイトルに相応しい、自分の中の生の感情を刺激される様な美しいアルバムだっと思うのですが、ご自身ではこのタイトルには、どのような想いを抱いていらっしゃいますか?
150億年存在してきた宇宙と比べてみると、人間というのは生きてせいぜい100年だ。そんな人間を人間たらしめる特質が"困惑"なんだ。そして、たとえ人間が酷いことをやったとしても、そこにはある種の"無邪気さ(Innocence)"がある。なぜなら自分たちがとった行動が引き起こす結果を完全には把握できないからであり、自分たちが生きていること自体の意味も完全には把握できないからだ、と僕は信じている。タイトルはそういう考えが元になっている。人間が困惑した感情的で無邪気な生き物だということ。
-全体として非常によく調和のとれたアルバムになっていると思います。今作のアルバムのコンセプトは、どのようなものだったのか教えて下さい。
アルバムの制作に取りかかった時はまだ自分はどういう作品を作りたいのかわからなかった。ただ、エモーショナルでローファイで雰囲気を醸し出すような、僕の私的な感情に訴える作品を作りたいと思った。そして最終的に行き着いたのが、日本の"侘び寂び"の概念だよ。複雑で難解な人間の有り様と向き合おうとする人間の感情や脆さを描きたいと思った。
-1992年にデビューして以来、様々な形で世に作品を発表し続けているわけですが、今回のアルバムというのはご自身のキャリアの中で、特にどのような作品だと思われますか? 例えば、1999年の作品『Play』と比べてみていかがでしょうか?
僕はこれまで本当に多彩な作品を作ってきたわけで、『Play』のように売れた作品もあれば、売れなかった作品もあった。この『Innocent』を5年後も凄く気に入っているか、或いは5年後には全く聴き返すことのない作品になっているかもまだわからない。今、客観的にこの作品について語るのは難しい。例えば90年代に作っていたレイヴ向けの作品と比べたら今作はずっと静かで、ずっとローファイでメロディアスだ。でも、やはり自分の音楽を批評するのに自分が1番向いていないと思う。
-また、デビュー以来、音楽との向き合い方はどのように変わったでしょうか? 今は、それほどまでヒットを求められる事も少なくなったかと思うのですが。
そうだね。今プレッシャーを感じることがあるとするなら、それは自分が本当に好きな音楽を作るということ。商業的に成功する音楽を作らなきゃいけないとは全く思わないし、ラジオでかかる曲を作らなきゃと思うこともない。自分が好きで作ったものがたまたまヒットする分には大歓迎だよ。でも、音楽を作る際、そういうことは一切考えない。アーティストとして自分が納得できるものを創造するというプレッシャーはあるけど、商業的なヒットをというプレッシャーは感じていない。
-あなたの音楽は"メランコリック"であると言われることも多いですよね。ご自身が日々の生活の中で、重要だと思っている感情はなんですか?
僕が知る限り自分は人間だ。生活の中でも比較的平均的な感情的側面を持ち合わせていると思っている。怒る時だってあるし、その後で怒った自分を恥ずかしいと思うことだってある。1番重要だと思っている感情は何かと聞かれたら、どう言葉で説明すればいいのか難しいところだけど"正直さ"なんじゃないかな。自分らしく生きること。本来よりも強がったり、格好つけたり、違うふりをするのではなく、ありのままの自分でいること。僕が住んでいるアメリカという国では、自分の正直な姿を見せたくないと思っている人が本当に多い。特に音楽やエンターテインメントの世界では、若作りしたり、自分を強く見せたり、格好つけたり、賢く見せようとみんな必死だ。僕が仲良くしたいと思うのは、素のままの自分で振る舞っている人たちだ。
-特にどのような感情が音楽に影響を与えますか?
感情と呼べるのかどうかわからないけど、僕が最も影響を受けるのは"美しさ"と"脆さ"だ。普段の生活の中でも、音楽的にも1番刺激を受けるのが"美しさ""脆さ"と"正直さ"だね。もちろん"怒り"を表現した音楽を聴きたいと思うことだってあるし、ドラマチックな音楽を聴きたいと思うことだってある。でも、僕の心に1番訴えかけてくる音楽は"美しさ""脆さ"と"正直さ"の要素を持った音楽だ。
LIVE INFO
- 2025.07.27
-
Eve
東京スカパラダイスオーケストラ
MAPA
神はサイコロを振らない
"OGA NAMAHAGE ROCK FESTIVAL vol.14"
LOCAL CONNECT
"FUJI ROCK FESTIVAL'25"
ASP
コレサワ
Bubble Baby / TOKYO世界 / NEW BABYLON / DJ bara
DURDN
"MURO FESTIVAL 2025"
Mrs. GREEN APPLE
DAYBAG / ONEDA! / Too Leap Bunny ほか
- 2025.07.28
-
THE YELLOW MONKEY
パピプペポは難しい
のうじょうりえ
Hump Back
- 2025.07.29
-
大森靖子×銀杏BOYZ
斉藤和義
- 2025.07.31
-
TENDOUJI
フラワーカンパニーズ
GIFTMEN
なきごと
The Gentle Flower.
のうじょうりえ
ZAZEN BOYS
板歯目
- 2025.08.01
-
bokula.
GIFTMEN
ビレッジマンズストア
キュウソネコカミ / 礼賛 / 西川貴教 / FANTASTICS
GOOD BYE APRIL × エルスウェア紀行
cinema staff
the shes gone
ENTH × SPARK!!SOUND!!SHOW!!
Newspeak
Amber's
パピプペポは難しい / IQ99
- 2025.08.02
-
Saucy Dog
マオ(シド)
四星球 / フラワーカンパニーズ / Hump Back / 眉村ちあき ほか
なきごと
FIVE NEW OLD
BLUE ENCOUNT
TENDOUJI
カミナリグモ
"Live House Pangea presents「新世界FESTIVAL2025」"
あれくん
藤沢アユミ
reGretGirl
Nothing's Carved In Stone
ぜんぶ君のせいだ。
岸田 繁(くるり) / 向井秀徳アコースティック&エレクトリック / 折坂悠太
古墳シスターズ
PENGUIN RESEARCH
忘れらんねえよ
シナリオアート
SCOOBIE DO
eastern youth
"NEW HORIZON FEST"
ExWHYZ
BRADIO
映秀。
- 2025.08.03
-
Saucy Dog
なきごと
四星球 × G-FREAK FACTORY
マオ(シド)
ビレッジマンズストア
PK shampoo
フラワーカンパニーズ
BLUE ENCOUNT
Nothing's Carved In Stone
FIVE NEW OLD
reGretGirl
さめざめ
カミナリグモ
あれくん
忘れらんねえよ
SCOOBIE DO
"NEW HORIZON FEST"
古墳シスターズ
Lucky Kilimanjaro
め組
コレサワ
有村竜太朗
- 2025.08.05
-
Hump Back
BLUE ENCOUNT
YOASOBI
- 2025.08.06
-
bokula.
KALMA
SHE'S / トンボコープ / Fish and Lips
Hump Back
BLUE ENCOUNT
YOASOBI
Conton Candy / Laughing Hick / なきごと / the paddles ほか
フィロソフィーのダンス
Hello Hello
Dannie May / yutori / muque / CLAN QUEEN ほか
キュウソネコカミ
- 2025.08.07
-
羊文学 × Omoinotake × マルシィ
bokula.
ザ・クロマニヨンズ × 斉藤和義
坂本慎太郎
忘れらんねえよ
MAPA
Mirror,Mirror
"閃光ライオット2025"
キュウソネコカミ
フラワーカンパニーズ × NakamuraEmi
Panorama Panama Town
- 2025.08.08
-
THE YELLOW MONKEY
ビレッジマンズストア
そこに鳴る
MAPA
KALMA
忘れらんねえよ
BLUE ENCOUNT
reGretGirl
YOASOBI
女王蜂
Nothing's Carved In Stone
終活クラブ
Bye-Bye-Handの方程式
JYOCHO
LOCAL CONNECT
Panorama Panama Town
- 2025.08.09
-
eastern youth
フラワーカンパニーズ ※振替公演
鶴 / 水中スピカ / ターコイズ / some you bit
セックスマシーン!!
Bye-Bye-Handの方程式
片平里菜
HY
Faulieu.
9mm Parabellum Bullet [Expand Session] / フレデリック / TenTwenty / BIGMAMA ほか
ハク。
古墳シスターズ
マオ(シド)
Lucky Kilimanjaro
reGretGirl
YOASOBI
anew
パピプペポは難しい
CROWN HEAD
カミナリグモ
LOCAL CONNECT
GIFTMEN
超☆社会的サンダル
豆柴の大群
"LuckyFes'25"
"UKFC on the Road 2025"
RELEASE INFO
- 2025.07.29
- 2025.07.30
- 2025.07.31
- 2025.08.01
- 2025.08.06
- 2025.08.08
- 2025.08.11
- 2025.08.13
- 2025.08.15
- 2025.08.20
- 2025.08.22
- 2025.08.27
- 2025.08.29
- 2025.09.03
- 2025.09.05
- 2025.09.10
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
Organic Call
Skream! 2025年07月号