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INTERVIEW

Overseas

MGMT

2013年09月号掲載

MGMT

Member:Andrew VanWyngarden (Vo/Gt/Dr) Ben Goldwasser (Key/Programming)

Interviewer:新谷 洋子


-本作の厚く緻密な曲はどう構築したのですか? 今回のあなたたちのソングライティングのプロセスを教えて下さい。

B:今までとは結構変わったかな。今回はインプロヴィゼーションを多用して、あまり自分たちをコントロールしないようにしたんだ。今までは結構コントロールしていた感があるけど。今回は偶然の産物を大切にしたから、最終的にもいっぱい入ったよ。僕たちにとってはよりエキサイティングなプロセスになったね。今までは楽しい実験とソングライティングを分けていたけど、それを一体化させたような感じかな。その方が面白かったよ。

-先行シングル「Alien Days」は“頭の中に住みついたエイリアンに支配されている感じ”を表現した曲とのことですが、本作『Mgmt』を通して表現したかったことは何ですか?

A:あの歌は頭の中に住み着いたエイリアンよりも、僕たちの多くに共通している感情を歌ったものなんだ。実際に起こっていることなのに現実味がない気がすることだったり、旅をしているときに味わうよそ者的な感覚とか。色んな解釈の仕方があると思うけどね……もしアルバム全体にテーマがあるとしたら、その時その時を実感を持って生きることかな。現実逃避主義じゃないんだ。いいことも悪いことも、現実として受け入れるってことだね。

-1stシングル「Your Life Is A Lie」はどんなことを歌っているのでしょうか?

A:あの歌にはポジティヴなメッセージがあるんだ。上から目線というよりも、誰にでもある感情なんだけどね。誰が決断を下しているのか、どうしてなのか……支配する側の人々が、人間性のいいところと足並みを揃えていないようにこっちが感じることがある。その気持ちを相手にぶつける、そういう感情を歌った歌なんだ。そんな気持ちになった人がこの曲を聴いて、力をもらった気になってくれるといいね。

-最近DAFT PUNKが“ここ数年で最も影響をうけているアーティスト”としてMGMTの名前をあげたことが話題になっていますが、あなたたちがここ最近で1番影響をうけた(または気になっている)アーティストは誰ですか?また、本作のレコーディング中によく聴いていた音楽があったら教えてください。

A:DAFT PUNKがそんなことを言ってくれていたなんてすごく嬉しいよ。ハイスクールや大学の頃よく聴いていた人たちだし、影響を受けているからね。すごくクールなことだと思う。今回はすごく幅広く聴いていたね。僕自身は前よりエレクトロニック・ミュージックをよく聴いたな。THE ORB、AUTECHRE、あとはUNDERGROUND RESISTANCE (※アメリカのテクノ・レーベル)なんかを聴いてたよ。エレクトロニックやハウス・ミュージックの勉強をしようと思って、ベーシックなものから色々聴いた。そういうのが影響していると思うね。

-MGMTはファッション・カルチャーでも高い人気があり、今までCONVERSEの100周年キャンペーン・モデルを務めたり、フランスのファッション・ブランドPETIT BATEAUのイメージ・キャラクターに選出されたりしていますが、あなたがいま1番気に入っているブランドは何ですか?

A:最近はブランドよりもヴィンテージものの方が好きなんだよね。古着屋なんかによく行ってる。ニューヨークに行きつけの古着屋が2軒あるんだ。でも、特に何のブランドが好きというのはないな。

-新作と再来日を楽しみに待っている日本のファンへメッセージを。

A:早く日本に行ってショウをやりたいね。日本はいつ行っても楽しいし、街を散策する時間があるときは特に楽しいんだ。できれば来年初頭くらいにはそっちに行きたいね。それまでにみんなにこのアルバムを聴いてもらえたら嬉しいと思ってるよ。