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INTERVIEW

Overseas

SUEDE

2013年04月号掲載

SUEDE

Member:Brett Anderson (Vo)

Interviewer:伊藤 洋輔

1992年のデビュー以来UKロック・シーンを牽引してきたバンド、SUEDE。3枚の全英No.1アルバム、そして20枚を超えるトップ10シングルをチャートに送り込むなど、90年代のイギリスを象徴するブリット・ポップ・ムーブメントを彩ったバンドとして君臨し、幾多のアーティストに影響を与え続けている。2003年からは活動停止期間に突入するが、各メンバーのソロ活動を経て2010年に奇跡の復活。そしてついに、フルレングスとしては実に11年振りというアルバム『Bloodsports』がリリースされる。まさしくSUEDE、完全復活である!

-完全復活!と呼ぶにふさわしい、素晴らしい新作を届けてくれたことを嬉しく思います。実に2011年振りとなる新作を完成させた現在の心境を聞かせてください。

ありがとう、気持ちとしては興奮しているのと恐ろしいのと半々かな。どれだけキャリアを積み上げても、そしてどんなバンドも新作を出す時はみんな同じように感じるんじゃないかな?

-では、少しバンド史を振り返りたいと思います。2003年の活動停止から各メンバーのソロ活動を経て2010年の復活劇となりましたが、当初この復活は1夜限りのチャリティ・コンサート出演という形でしたね。そのまま活動を継続させようと思った心情の変化はどのようなものだったのでしょうか?

ふたつの全く予想していなかったことが起きたからだよ。ひとつ、俺たちがリユニオンを心から楽しめたこと。ふたつ、俺たちのことをまだ気にかけてくれるファンがいること。このふたつの要因が大きい。特にファンが待っていてくれたことは嬉しかったよ。世界中からオファーもきたから、それからいろいろブッキングするようになって、今があるってことだ。

 

-2011年にはバンド活動再開と並行してBrettはソロ・アルバムもリリースしていますが、ソロとSUEDEの違いを現在はどのように意識しているのでしょうか?

SUEDEは俺だけじゃないからね。プロデューサーのEd Bullerも含めてみんな貢献しているんだ。さらに言えば自分ひとりが決定権を持っていろいろやるより、この6人を満足させるもっとチャレンジングなことだろ?ソロ活動を経たSUEDEって俺にとっては“挑戦”かもしれないね。

-では新作について伺います。さきほども出ましたが、プロデューサーに初期3作を手掛けたEd Bullerが起用されていますね。往年のファンにはお馴染みの存在ですが、これはやはり黄金タッグで“クラシックなSUEDE”を目指した、ということでしょうか?

ああ、部分的にはそう言えるね。俺たちをすべて新たに作り直したって意味はないから(笑)。10年前を振り返る時間があったことの良い面は、自分たちが何だったのか、人々にとってどんな存在だったかを実感できるんだ。SUEDEを俯瞰してみた感じかな?俺たちはすごく良かったし、あの頃一時代を築けたし……その理由を人々に見せてあげたかった。そうした方がみんな喜んでくれるかなと思って。それに、グライムやクラウト・ロックの音楽を俺たちが作ったらファンの悲鳴が聞こえてくるだろ(笑)?まぁ、こうキャリアを重ねると、クラシックなSUEDEを作るのはごく自然なことだったとも思うよ。そしてEdはSUEDEの世界一の大ファンだから、俺たちが十分あの頃の“SUEDE感”を出せるよう全力で努力してくれたよ。