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INTERVIEW

Overseas

HURTS

2013年04月号掲載

HURTS

Member:Theo Hutchcraft (Vo)

デビュー前から英BBCの“2010年の音”として注目を集めた1stアルバム『Happiness』がヨーロッパ6カ国でトップ5に輝き、本国イギリスではその年のデビュー作として最も早く売れた作品となるなど華々しいデビューを飾った“美しきエレクトロ・ポップ・デュオ”HURTSが待望の2ndアルバム『Exile』をリリースする。今作は幻想的なサウンドを更に推進させた甘美なる作品、というよりは、さらにトライヴァルであったり、エクストリームなサウンドが印象的だ。今回はTheo Hutchcraft (Vo)に訊いた今作のインタビューを掲載する。

-アルバム・タイトル『Exile』の由来を教えていただけますか。

ここ3年くらいの間に感じたことをそのまま言葉にしたんだ。昔の生活を後に、ツアー三昧の生活に飛び込んでいったからね。実は制作に入る前からタイトルは決めていたんだ。取り掛かりにいい言葉だと思ってね。『Exile』という言葉からは自由も連想できるし、隔離という意味もあるし……色んなエキサイティングなアイデアが沸いてくる言葉なんだ。聖書との関係は特にないよ。でも、そういう意図はなかったんだけど、今のところタイトルを聞いた人たちはそれぞれの解釈があるみたいだね。自由についてのアルバムだと思った人もいれば、孤独についてだと思った人もいるし。そうやって幅広い解釈をされているのはなかなか面白いよ。ただ、聖書について何か言及した訳ではないんだ。

-1stシングル『Miracle』についてはいかがでしょうか?

僕たちは希望について曲を書くことが多いけど、これもそういう面があるね。絶望から救われるような希望。前のアルバムの延長線上にあるような感じかな。ストーリーとしては恋愛関係にあったのに酷い目に遭って失恋してしまう話なんだ。

-今作もプロデューサーはJonas Quantなのでしょうか?

そうだよ。でも最初の6、7ヶ月間は自分たちだけでアルバムを作っていたんだ。そして後半になってスウェーデンに行ったんだ。Jonasはサウンドの大きな要になっているから、今回も彼と組むことが大切だと思ったんだ。彼は僕たちの作風とは反対の要素を持ち込んでくれるからね。クリーンなエレクトロニック・サウンドが得意なんだ。アルバムにはギターなんかの生楽器が多用されているけど、それとエレクトロニックなサウンドを巧く組み合わせてくれるからね。

-今作の制作にむけて、ソングライティングの方法に変化はありましたか?

今までと同じだけど、前より自信が出てきたような気がする。楽器の演奏も前より上達したし。今までの経験から色々学んだから、もっと新しいことに挑戦してみようという気になれたんだ。その結果前よりもエキサイティングなものが出来てよかったと思っているよ。

-今作を完成させるにあたり、1番苦労したことは?

ユニークでなおかつ自分たちが進化したと思えるものを作るために自分たちに発破をかけたことかな。

-前作(デビュー作『Happiness』)ではKylie Minogueの参加も話題となりましたが、今作はそういったゲスト・アーティストを招くことはイメージしていましたか?

今回は誰も起用しなかったんだ。前回Kylieが参加してくれたのは素敵なことだったし、アルバムの中でもとても大切な存在だったけどね。ただ、前回は曲を書いた時点で女性の声が必要だなと確信したから彼女の参加は必然だったけど、今回はそういう余地がなかったんだ。