Overseas
HURTS
2011.01.14 @渋谷duo music exchange
Writer 伊藤 洋輔
クラシカルなSEに乗せて登場した伊達男は、マイクスタンドの前でしばし黙祷を捧げたようだった。今宵のパフォーマンスは“主の祈り”そのものなのか?さながらフロントマン、Theo Hutchcraftとはオーディンスを教化する伝道師なのか?凛とした佇まいに、そんなオーラを感じてしまう。
マンチェスターからやってきたシンセ・ポップ・デュオ、HURTS。昨年は期待の新人がピックアップされるBBC Sound Of 2010の選出に始まり、サマソニの来日、そしてデビュー・アルバムのリリースと目覚ましい活躍があった。とりわけデビュー・アルバムはヨーロッパ各国で軒並み上位にランクインする大きな成功を収めている。確かに彼らの耽美的な美意識は欧州文化受けするだろうとは思っていたが、幅広い年代のオーディエンスで盛り上がった今回の来日公演を観るにつけ、文化的背景を超越した普遍性の高さを実証するものだった。
1曲目は「Unspoken」。緩やかな曲調で徐々に壮大なサウンド・スケープを描くオープニングだ。Theoの相棒、Adam Andersonは感動的なピアノのフレーズを弾き、空間をジワジワと染め上げるようだ。アンセミックな「Silver Lining」「Wonderful Life」「Happiness」と続く。時折、Theoは手をタクトのように振りかざすシーンがあったが、指先にまで己の美学が満ちているようだ。その煽りに酔いしれながら、さらに曲間ではいくつも赤いバラの花を客席に投げ入れる演出もあり、早くも前方は興奮状態に。そんな中、Theoの力強くも繊細な抑揚ある歌声が遺憾なく披露された「Blood,Tears&Gold」は、序盤のハイライトと呼べる素晴らしいパフォーマンスだった。まるでフロアに溢れたボルテージを静めるように、優しく、しっとりと、気品溢れる歌声が響き渡る。これには涙腺までも決壊してしまった者も多かったのでは?しかし、その余韻を立ち切るように、それまでキーボードに座っていたAdamが「Evelyn」にて激しくギターを掻き鳴らしたのは驚かされた。こちらもTheoに負けじとオーラを振り撒き、再びフロアのボルテージを更新する。嗚呼、このふたりはどんだけカッコつけるんだよ!なんてツッコミまでも禁じ得ない。完全にオーディンスを虜にしたHURTS。熱は冷めず、伸びやかなファルセット・ヴォイスが印象的な「Illuminated」を響かせ本編終了。アンコールはもちろん、デビュー・シングルでもある「Better Than Love」。ゴージャスでキャッチーでダンサブルでフックの効いたエレクトロ・ビートが嵐のように巻き起こると、フロアは爆発するような歓喜が!やはり待ち望んでいたのだ。HURTSの美意識がすべて詰まった象徴的な1曲であり、高らかに歌い上げたTheo、そしてオーディエンス共に幸福が満ち溢れた笑顔で大団円を迎えた。
終始、新人とは思えないほど隙のないパフォーマンスを繰り広げた。その圧倒的なクオリティは、まるで洗礼や啓示のようなインパクトとなっただろう。これでもかと興奮の坩堝に陥れたHURTS節の強さをまざまざと見せつけた単独公演。東京2日目は体調不慮でAdamが出演キャンセルするハプニングがあったようだが、この日はふたり揃い素晴らしいパフォーマンスを披露してくれた。今後の活動もますます楽しみだ。
ちなみに、終始直立不動で前回の来日時でも話題となったコーラスのオペラ歌手が「Verona」でアリア調に「ヴェロ~ナ~」と歌い上げた瞬間、裏ハイライトと呼べそうな驚きの喚声が上がった。このキャラクターも忘れてはいけない。
- 1
LIVE INFO
- 2025.12.15
-
MONOEYES
Kroi
GODSPEED YOU! BLACK EMPEROR
anewhite
山田将司(THE BACK HORN)/ 大木伸夫(ACIDMAN)/ 内澤崇仁(androp)/ 村松 拓(Nothing's Carved In Stone) ほか
TOOBOE
Mrs. GREEN APPLE
Hump Back
- 2025.12.16
-
くるり
SPARK!!SOUND!!SHOW!!
優里
YOURNESS
GANG PARADE
ザ・クロマニヨンズ
GODSPEED YOU! BLACK EMPEROR
Mrs. GREEN APPLE
- 2025.12.18
-
桃色ドロシー
あいみょん
くるり
Nikoん
東京初期衝動
The Ravens
リーガルリリー
ザ・クロマニヨンズ
点染テンセイ少女。
渡會将士
高岩 遼
カメレオン・ライム・ウーピーパイ
Homecomings
PompadollS
- 2025.12.19
-
(sic)boy
Helsinki Lambda Club
桃色ドロシー
ガラスの靴は落とさない
Nikoん
flumpool
吉井和哉
東京初期衝動
LiSA
BIGMAMA / THE BOYS&GIRLS / KALMA / オレンジスパイニクラブ / ハク。
SHERBETS
VII DAYS REASON
キノコホテル
羊文学
僕には通じない
Mrs. GREEN APPLE
BLUE ENCOUNT
- 2025.12.20
-
NANIMONO
PENGUIN RESEARCH
LACCO TOWER
RADWIMPS
ポルカドットスティングレイ
ぜんぶ君のせいだ。
The Cheserasera
flumpool
ハシリコミーズ
ZOCX
クジラ夜の街
ExWHYZ
浪漫革命
mudy on the 昨晩
"MERRY ROCK PARADE 2025"
ザ・クロマニヨンズ
Awesome City Club
SPECIAL OTHERS
LUCY
アイナ・ジ・エンド
め組
ACIDMAN
UVERworld
パピプペポは難しい
eastern youth
Mrs. GREEN APPLE
優里
- 2025.12.21
-
NANIMONO
The Biscats
桃色ドロシー
クジラ夜の街
RADWIMPS
LACCO TOWER
NEE
東京スカパラダイスオーケストラ
GLIM SPANKY
フラワーカンパニーズ
MOSHIMO
DURAN
(sic)boy
"MERRY ROCK PARADE 2025"
VII DAYS REASON
ザ・クロマニヨンズ
LiSA
Appare!
Newspeak
齋藤知輝(Academic BANANA)
Keishi Tanaka
鶴
清 竜人25
MONOEYES
暴動クラブ
UVERworld
OKAMOTO'S
優里
- 2025.12.22
-
DOES
東京スカパラダイスオーケストラ
フラワーカンパニーズ
Kroi
FINLANDS
アーバンギャルド × 氣志團
あいみょん
- 2025.12.26
-
(sic)boy
"FM802 ROCK FESTIVAL RADIO CRAZY 2025"
水曜日のカンパネラ
TOMOO
ポップしなないで
ビレッジマンズストア / 忘れらんねえよ / 3markets[ ] / Cloudy ほか
坂本慎太郎
インナージャーニー
LACCO TOWER
UVERworld
RADWIMPS
RAY
- 2025.12.27
-
優里
東京スカパラダイスオーケストラ
MOS
"FM802 ROCK FESTIVAL RADIO CRAZY 2025"
ハシリコミーズ
Mirror,Mirror
ザ・クロマニヨンズ
LEGO BIG MORL
神聖かまってちゃん
the band apart × FRONTIER BACKYARD × ASPARAGUS
"COUNTDOWN JAPAN 25/26"
ExWHYZ
Appare!
RADWIMPS
凛として時雨
- 2025.12.28
-
優里
水曜日のカンパネラ
MONO NO AWARE
LEGO BIG MORL
柄須賀 皇司(the paddles)
"FM802 ROCK FESTIVAL RADIO CRAZY 2025"
KenKen
SPRISE
Nikoん
ザ・クロマニヨンズ
"COUNTDOWN JAPAN 25/26"
(sic)boy
YONA YONA WEEKENDERS
DJ後藤まりこ × クリトリック・リス
吉井和哉
Plastic Tree
RELEASE INFO
- 2025.12.17
- 2025.12.19
- 2025.12.20
- 2025.12.21
- 2025.12.22
- 2025.12.24
- 2025.12.26
- 2025.12.27
- 2025.12.29
- 2026.01.01
- 2026.01.04
- 2026.01.06
- 2026.01.07
- 2026.01.09
- 2026.01.11
- 2026.01.14
FREE MAGAZINE

-
Cover Artists
ZOCX
Skream! 2025年12月号














