BEASTIE BOYS

Overseas

BEASTIE BOYS

2011年05月号掲載

Member：MIKE D（MC & Dr）　ADROCK（MC& Gt）　MCA（MC & Ba）

－今回のアルバムの収録曲「Too Many Rappers」はNASが参加していますが、彼とコラボすることになった経緯を教えてください。

A：俺達から頼んだんだ。

D：じつは、『To The 5 Boroughs』の時からNASとは一緒に仕事をしたかったんだ。でも実現しなかった。で、いざ新作を作る時になって確かNAS本人、もしくはマネージャーから連絡が来て、ちょうど俺達は今新作を仕上げているんだけどなんか一緒にやれないかって言ったら即座に「やろうぜ！」ってことになって、一瞬で決まったんだよ。NASにとってはちょっと変わった風に思えるようなトラックを俺達の方から送ることになって、その結果、彼が仕上げてきたものにはとても満足しているよ。

－リリックにはJ.J. Fadの名前が出てきたりしますが、この曲にコンセプトはある？

D：作っているうちに浮かび上がってきたって感じで、基本的には憎き者や嫉妬について歌ってるもので、目立たないラッパーやアーティストについて語っているのさ。そういうラッパーは、寝てていいのさ。なぜなら、そういうラッパーの内面はもう既に打ち明かされ、もう第一線に戻ってくることなど有り得ないわけだからね。

－「Don't Play No Game That I Can't Win」でのSantigoldとの共演も話題を集めると思います。この曲のコンセプトと、彼女とコラボすることになった経緯も教えて下さい。

A：これも、俺達から頼んだんだ。彼女の音楽が好きでコンタクトしたんだ。何曲か彼女のためにトラックを用意した中で１曲彼女が凄く反応したものがあって、その曲を一緒に仕上げたんだ。

D：レコーディングしたときのことを振り返ると、俺達の好きなダブやダンスホールやスカをベースにしたものにしたかった。

M：オールド・スカが好きなんだ。

D：オールド・スカっぽいものが出来上がるといいなと思いながら、そこに俺達のライムを乗せたら面白いんじゃないかと進めていった。正直、なかなか作業的には大変だったんだけど、彼女に色々聴かせていくうちにハマるものが出てきて全体をまとめた感じかな。

－今回の来日前のショウであなたたちは、THE ROOTSをバックに「So What'cha Want」を披露していましたよね？　だからというわけではありませんが、今回の新作は『Check Your Head』を彷彿とさせるようなところがあると思いました。

M：特に『Check Your Head』を意識したわけじゃない。あのショウで「So What’cha Want」を演奏したのは、あくまで『Check Your Head』のリイシューに合わせてのことなんだ。でも、よく分からないけど確かに共通する部分はある。楽器を多く演奏してたり、ラップしてたりと、そのバランスは『Check Your Head』と似通っている部分はあるな。

D：さっきも触れたけど、俺達のひとつの哲学してルールを設けないことだったり、何でもトライする姿勢だったりは『Check Your Head』にも共通してるところかな。極上のラフ・ミックスみたいな仕上がりにあえてしたこと、生音にこだわって完成させたことは。