Skream! | 邦楽ロック・洋楽ロック ポータルサイト

MENU

INTERVIEW

Japanese

BlieAN

2011年02月号掲載

BlieAN

Member:Kenji-George(Vox&Ba) Genki(Dr)

Interviewer:道明 利友


-今回の『モノリス』のかなり激しい曲も、おふたりの中では"ポップス"っていうとらえかたもありっていう?

K&G:うん。

K:なんで、カラオケでも歌ったり......。

-(笑)いやいやいやいや! これ、カラオケは無理でしょう......。世間はAKB48とか歌ってる中で、このパンクな曲をカラオケでって。

K:(笑)いやぁ、面白いと思いますよ。AKBはAKBのやるべきことやればいいし、僕らは僕らのやるべきことをやればいいし、みたいな(笑)。

-(笑)すいません、話がそれちゃいました。今回のアルバムであと感じたのが、ものすごくアクティヴというか。テンポ感は様々ありつつ、でも、どの曲も聴いてると身体がうずき出すような感覚になるんですよね。

K:あぁーっ。元々、"踊れる音楽"が......。デジタルハードコアとか好きやったし。例えばATARI TEENAGE RIOTとか、安室奈美恵の初期と好きでした。"安室奈美恵with SUPER MONKEY'S"だった時代、好きでしたね(笑)。ああいうのを昔から聴いてたんで、小学生のころとか。

-えっ!? ATARIと安室ちゃんを、同時期に? 安室ちゃんは分かりますけど、ATARIを聴きはじめたのっていつぐらいですか?

K:中学1年ぐらいですね。

-へぇーっ......。日本でATARI聴いてた中学1年生はそういないと思います(笑)。

K:(笑)まわりの年上の人から、そういうのが入ってきたというか。そのころ例えばガンズ(GUNS N' ROSES)とか、ハードロックがバーッとキてた中で、スペースシャワーの音楽番組観てたときにATARIとかも流れてきてカッコいいなと思って。

-ちなみにGenkiさん、その歳のころはどんなの聴いてました?

G:(笑)えぇっと......。中学生ぐらいのときは、EAST END×YURIですかね。

-(笑)「DA.YO.NE」、懐かしいー。最初は、そういう誰でも聴いてるヒット曲から入るのが普通ですよね。でも、ATARIの"激しくて踊れる"みたいな感覚は、まさに今のBlieANの音楽に繋がるものを感じます。

K:そうですね。その"踊れる感覚"っていう部分は、ベースとドラムっていうスタイルだからこそのこだわりがありますね。まずビートが効いてないと踊れないって意味で、今回のアルバムのビートもすごいドッシリした、ガツッとした音で出てるし。そういう中でベースがうねったり、歪んだ音はギターアンプ2台ぐらい使ったりしてるし。そういうとこにまずこだわって、上ものっていうか、曲ごとによってのスパイスを加えるっていう。でも、よく聴いたら、「これ、何だ? 歌もの?」みたいな。

-そうそう。ボーカルもすごく荒々しいですけど、その声で歌ってるサビはキャッチーなんですよね。そんな今回の曲で、僕の中で特にインパクトが強かったのは例えば「ウミヘカエロウ」とかなんです。トリップホップなんかをちょっとイメージできる感じのドープな雰囲気から、スピード感が一気に上がってロックなテイストに一変するっていう。この意外な展開の曲の制作についてうかがわせてもらえたら嬉しいです。

K:最初は、たしか......。ドラムは、最初からたしか減らしていったね?

G:そうね。で、緩急、というか......。自分の気持ちの中でそういう緩急をつけるっていう点は、特に意識した曲かもしれないですね。このアルバムの中で、特に好きな曲のひとつになりました。

K:最初はドラムは普通にエイトビートとかやってたんですけど、何回録っていくうちに"このドラムはいらん"っていうのが色々出てきて、結局ハットとキックの音とそれぐらいにして、みたいな感じになって。で、これの元ネタは......。僕が19歳ぐらいのときに、家でキーボード弾いてたときに作った曲があるんですよ。それをまたちょっと家でパッて聴いて、サビのメロディをキーボードで弾いたんですよね。それを歌にしてみようと思ったのが始まりで、サビの一番最後の部分だけが歌でまずできたんです。それを、めっちゃ切ない映画みたいな感じにしようと思ってたら、いつのまにかこんなことになったという。