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INTERVIEW

Overseas

INSECT GUIDE

2010年06月号掲載

INSECT GUIDE

Member:Su Sutton(Vo) Stan Howells(Gt) Chris Cooper(Dr)

Interviewer:佐々木 健治


-また、あなた方が影響を受けたアーティストを挙げるとしたら、誰になりますか?

Stan:尊敬しているのはBob Dylan。彼の作品への美学は本当にアートと呼べるものだ。彼の作りだす曲のリズムは古臭くも、新しくも聞こえる。曲が自由にカタチを変えるんだよね。

Su:最近のメインストリームにいるアーティストの中ではLady Gagaが1番ね。彼女の音楽への驚くほどの熱情と美学は素晴らしいまでに危険なポップ・ミュージックを作りだしているわ。その姿勢を支持しているの。そして、PIXIESとSONIC YOUTHはいつも私に音楽への興奮と鮮烈なインスピレーションを与えてくれる。彼女の美学も彼らに通じるものがあると思うわ。

-2007年に発表された『6ft In Love』について、お伺いします。『6ft In Love』は攻撃性とメランコリックが同居した美しいポップ・アルバムだと思います。あのアルバムは、今ご自身で振り返って、どのようなアルバムだと思いますか?

Stan:実は僕たち、ライヴで曲を演奏しているにも関わらず、長い間『6ft In Love』を聴いていないんだ。このアルバムのビデオや曲、全てにおいて誇りをもっている。けれど、もう2010年のINSECT GUIDEからは遠く離れてしまった曲達もある。でもこの変化はバンドとしての前進だと思っているよ。

Su:そして同時に、『6ft In Love』の曲をライヴでやると今までとまったく違った曲に聞こえるから面白い前進よね。

-『6ft In Love』を作る前は、一度もライヴをされてなかったのですよね?それは何か理由があったのですか?

Stan:INSECT GUIDEを結成したと同時に曲を作り始めて、僕たちは全ての作業をスタジオにこもって進めていった。だからアルバム1枚全て仕上げてから、やっと僕たちの曲は外に出られたのさ。

Su:私達はお互いINSECT GUIDEを結成する前からそれぞれライヴの経験があったの。だから、『6ft In Love』は今までのバンドでしてきた事と違う事をしたい、より深みを持ったサウンドにしたい、と思ったのね。そして先にアルバムを仕上げるという変わった方法になったのよ。

-また、どうやってレコーディング、リリースまでの話は進んでいったのでしょう?

Stan:僕のスタジオ“CG21”で全ての録音とミックスをしたんだ。Dead Penny Recordsというレーベルを自分たちで作ってデビュー・アルバムをリリースしたんだ。そして、2ndアルバム『Dark Days & Nights』は信頼できるSquirrel records!(https://www.squirrelrecords.co.uk)と契約したんだ。

Su:バンドを結成した時に、日本の才能あるデザイナー、Libersと友達になったの。その時彼が素晴らしいMOORWORKSという日本のレーベルを紹介してくれて、嬉しいことに日本盤はそこからの発売となるわ!彼は本当に素敵な人で、私は彼の作品をすごく尊敬しているのよ。いつもインスピレーションをくれるのよね。

-その『6ft In Love』と『Dark Days & Nights』では、Chris Cooperの加入が大きな変化をもたらしていると思います。リズムが力強く、多彩になったことで、よりバンド全体のサウンドがダイナミックになったように思います。『Dark Days & Nights』を作り終えて、手応えはいかがですか?

Stan:『Dark Days & Nights』で僕たちが目指したのはサイコ・ポップ・ミュージックさ!前作よりも闇と光、喧騒と静寂、静と動といった相反するものを共存させたかったんだ。

Su:私達の好きなポップ・ミュージックをこのアルバムに反映させたかったの。でも同時に私達はINSECT GUIDEでしょう。すると、ダークな側面が強くなったポップ・ミュージックになったの。私、本当にドラムという楽器が大好きで、ライヴ中にもたまに叩いたりするのよ。そんなドラムが作り出すリズムへの想いがよりダイナミックなサウンドを生み出したのだと思うわ。Chrisは素晴らしいドラマーだもの。