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INTERVIEW

Overseas

THE RADIO DEPT

 

THE RADIO DEPT

Member:Martin Carlberg(Gt) Johan Duncanson(Vo&Gt) Daniel Tjader(Key)

Interviewer:佐々木 健治

最新作『Clinging To A Scheme』をリリースしたTHE RADIO DEPTが、THE DEER TRUCKS、FLEETING JOYSとともに東名阪を回った今回の「Into Your Dream Tour 2010」ツアー最終日。新代田FEVERには、まさに言葉通り溢れかえるほどの人が会場に詰めかけていた。その会場の楽屋で、ライヴを控えたTHE RADIO DEPTのメンバーにインタビューを行った。それぞれのバンドが今回のツアーで初めて知り合ったとは思えないほど、打ち解けたムードが広がる楽屋の喧騒の中、彼らは静かに、しかししっかりとした言葉で質問に答えてくれた。

-今回のTHE DEER TRUCKS、FLEETING JOYSとの日本ツアー、今日が最終日ですが、これまでの大阪、名古屋でのライヴはどうでしたか?

Daniel Tjader(以下D):ああ、大阪も名古屋も本当にグレイトだったよ!

-THE DEER TRUCKS、FLEETING JOYSは、以前から知っていました?

D:いや、知らなかったんだ。だけど、どちらも凄くいいバンドだし、このツアーでとても仲良くなれたよ。

-THE DEER TRUCKSは、同郷のスウェーデンですよね。

Johan Duncanson(以下J):そうなんだ。でも、知り合いではなかったんだ。スウェーデンにもたくさんバンドがいるからさ。

-自宅でのレコーディングということですが、今回のアルバム制作は3年も続いたそうですね。前作『Pet Grief』も一度出来たものを作り直したそうですが、今回も納得いくまでにかなりの時間がかかったんですか?

J:とにかくずっと新曲を書き続けていて、新曲が出来るとこれまでの曲に飽きちゃうっていうループをずっと繰り返していたんだ。それで、去年の秋くらいにはかなりたくさんの曲ができていて、こんなことをしていたらキリがないぞっていう話になったんだ。ちょっと手をつけていただけの曲も含めて、120曲くらいあったんだけど、そろそろまとめようと言うことで絞っていったんだ。そう、お尻に火がついたのが去年の秋だったんだよ。それまでは、飽きることなく新曲を書き続けていたからね。

-それだけ多くの曲の中からアルバムの曲を絞っていくのは、大変ではないですか?

Martin Carlberg(以下M):いや、そうでもないよ。アルバムにまとめようという段階では、しっかりとイメージも固まっていたし、120曲の中には、絶対に曲にならないことを分かっていながら作業をしていたものもあったから。

J:120曲のうち、30曲くらいがお気に入りの曲だったから、そこからさらに絞り込むのは少し辛い作業だったけどね。

-それだけの曲を書いていた時は、アルバムを作ろうという感じなのか、それともとにかく新曲を作ろうという感じだったのか、どちらなんでしょう。

J:うん、ちゃんとアルバムのイメージを持ってやっているんだけど、新しいアイデアが出てくると、それをやってみると言う感じだったんだ。長い時間がかかっているから、そのイメージも修正を繰り返しているわけだけどね。

-じゃあ、今回のアルバムのイメージっていうのはどういうものだったんでしょう?

D:前作は、凄く洗練されたアルバムだったから、意識したことがあるとすれば、もっとインディっぽい、ラフなアルバムにしたかったんだ。手作り感のあるアルバムにね。

J:あとは、静かな曲が前作は多かったから、今回はしっかりとビートを効かせて、アップ・テンポな曲を増やそうということは意識していたね。そして、コマーシャルという意味ではなく、本当の意味でポップなアルバムを作ろうということは、アルバムの基本的なコンセプトとしてあったんだ。

-じゃあ、これだけ長い時間をかかってしまったのは、新しい楽曲をどんどん作っていきたいということで、1曲に対して完璧主義者のように恐ろしくこだわった結果ではないということなのでしょうか?

J:そうだね。今回はどちらかと言えば、新しい楽曲を作るということにたくさんの時間を費やしたね。ただ、もちろん僕達が楽曲に対して完璧主義者ではないという意味ではないよ。10曲を4年かけて作るタイプの完璧主義者ではないけれどね。

M:ほとんどの曲は、凄く短い時間でレコーディングされているしね。