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INTERVIEW

Overseas

JAMES YUILL

 

JAMES YUILL

Interviewer:遠藤 孝行


?今回の日本盤のアートワークを変えたのにはこだわりがあるんでしょうか?

他の国と違うジャケットにしたかったっていうのもあるんだけど、このイラストが日本っぽいなって思ったからかな(笑)

?では、アルバムについてお聴きします。今作は心地良いエレクトロニックなサウンドとアコースティック・ギターが絶妙に絡み合うフォークトロニカとも言われているサウンドが核になっていると思います。このアイデアはどこから来たんでしょうか?

もともとこのアルバムの元となったのが、VANILLA DISCっていう別名義でやってたサウンドで、これは異なるジャンルを組み合わせて新しいものを作ろうっていうのが最初のコンセプトでやってたんだ。その雛形になったのはNINJA TUNEのAmon Tobinがサンプリングを駆使して作り出すエレクトロニックなサウンドに、Nick Drakeのシンガー・ソングライター的な要素が加わったら素敵なものが出来るんじゃないかと始めたんだ。ただ出来上がったものは自分で予想していたよりもエレクトロニックなサウンドにはなった。だけど、コンセプトとしてはそこから全く変わってない。その異なるジャンルを融合させて新たなユニークなサウンドを創るというアイデアがまずアルバムのスタートとしてあったんだ。

?なるほど。今作を聴かせて頂いて、最初に浮かんだアーティストがElliott SmithとPOSTAL SERVICEだったのですが、この二つのアーティストについてどう思います?

どちらのアーティストも大好きだよ。特にPOSTAL SERVICEはこのアルバムを作る時に凄く影響を受けてる。Elliott Smithも好きなんだけど、たぶんよく引き合いに出される理由はどちらもヴォーカルをダブル・トラックで録ってるからじゃないかな。僕自身自分の声があまり主張のある強力な武器だとは思ってないから、ダブル・トラックにすることによって、シャープがかったりした所を均等に出来る利点もあるし、よりヴォーカルに温かみを加える事が出来る。その共通点はあると思うよ。

?このアルバムはとても冬に似合う作品だと個人的には思うんですが、季節を意識される ことはありますか?

確かにメランコリーなサウンドは冬をイメージさせるよね。ただそこを特に意識して作った訳ではないけど、無意識の所でイメージしていたかもしれないね。

?なるほど。だは曲を作る時はビートが先に出来る事が多い?それともギターでメロディを作ることが多い?

ギターで作ったメロディをコンピューターに入れてそのまま形にしていく事が多いかな。最初からコンピューターで作るとループっぽい曲になってしまうんだよね。アルバム2曲目の「Left Handed Girl」は最初からコンピューターで作った曲だよ。個人的な好みを言うとやっぱりギターから作っていく方が好きだね。

?では最後に、今作の聴き所と日本のファンにメッセージをお願いします。

実は今作をレコーディングしている時に、ボツになった曲があってその代わりに入れなきゃと30分で作った曲があるんだ。それは「Ghost」っていう曲で一番新しい曲ってことになるんだけど凄く気に入ってる。あとはさっきも言ったように「No Pins Allowed」と「Over the Hills」は新曲で、特に「No Pins Allowed」は今の僕の音楽を現している自信作でエレクトロな部分と、アコースティックな部分が上手く融合出来たと思う。「Over The Hills」はアルバムの中でもっとも実験的な曲。言い出すと切りがないんだけど、やっぱりアルバム全体を楽しんでくれたら本当に嬉しいよ。

-ありがとうございました。