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INTERVIEW

Japanese

GARI

2010年01月号掲載

GARI

Member:YOW-ROW(Vo & Programing) / 獨古豊(Gt)

Interviewer:杉浦 薫


-なるほど。でも、それと同時に、今までのGARIのファンが聴いたら少し困惑するかもしれないという不安もあったりしたのではないでしょうか?

Y:それはアルバムを作る最初の段階からありましたね。守らなければいけないものもありつつ、そこを守っていてもしょうがないよな、みたいな気持ちもある中で・・・葛藤しましたね。実は今でも葛藤していたりもしますし。リリースされた時にどんな反応があるのかなっていう。でも、新しいことにトライするバンドでありたいと思っているので。

-「Battle?feat,URALi」で参加されているURALiさんとはどのようにして知り合われたのですか?

Y:人を介して知り合いました。彼女はヒップホップのアーティストなんですけど、そういったジャンルと、エレクトロっていうものが切り離せない感じになっていて、それで僕が彼女のトラック・メイキングに携わるという話があって。それで、本格的に彼女の作品に携わる前に、ちょうど僕らがアルバムを作るので、じゃあ一緒にやってみようかということになった感じですね。

-「DiSCO PANIC'87」は、80年代のディスコ・ブームに由来した曲なのでしょうか?

Y:たまたま、今のエレクトロを聴きつつもディスコに回帰していった時に、その辺の時代の音みたいなのが、自分の中でもう一度聴いてみたいサウンドの一つだったりして。特別87年にこだわっているわけじゃないんですけど、その辺の時代が気になったというか。

-「Good-bye PUNXX」は、意味深なタイトルですね。

Y:歌詞の内容を読んでしまうと、所謂パンク・ムーブメントに対して、どうなんでしょう?っていう言葉ではあるんですけど、実はそこに限ったことではなくて。
世の中全体を見渡して、パンクというものが、最初に持っていた機能と違う方向性に進んでいくことに対する危惧を感じるというか。パンクってなんだろうな?って思わされる瞬間が、所謂パンクバンドを見ている時に多く思う機会があって。それは、その音楽に対することというよりは、そういうことって世の中に多いなって感じるという。

-なるほど、当初の意味合いを失っていくという意味では、ロックっていう言葉もそうだったりしますよね。
近年はダンスビートを取り入れたロック・バンドが凄く多いですけど、そういうシーンの動向に対してはどう思われますか?

Y:ロックっていうものは、時代の流れをなぞって変わっていくものだと思う。みんなが右へ倣えになっていく感じも、ひょっとしたら、ちょっと前のラウド・ロック・ブームが廃れていったことへの反動だったりするのかもしれないし、それがもっと廃れていくと、ヒーリング・ミュージックが流行っていくのかもしれない。
でも、今一番気持ちがいいと感じる音楽を、同じメンバーの中と演っていく中で探っていくっていうことは、ある種当たり前というか。それが出来ないアーティストっていうのは、僕はだめだと思うし。
その中でも僕らは、手前味噌なスタイルではなくて、ちゃんとしっかりとした土台がある中で、音楽を作っていきたいなとは思っています。

D:うちのバンドのいい所って、その時代時代のシーンに乗っかっていけるというか。今までもずっとそういう感じでやってきた。今回の、四つ打ち、エレクトロ、踊るロックっていうテーマも、わりとすんなり受け入れることが出来たので、周りで盛り上がってるのはありがたいことだし、俺らを受け入れてもらえる範囲も広がると思うんですよね。そこからどう特化していくかっていのは、俺ら次第であり、リスナー次第であり、メディアの持ち上げ具合だったり。そこは運でしかないけど。
時代に乗っかるだけですよ。次に何がくるかはわからないし、そしたらまた、俺らは変わるかもしれない。